電通過労死事件は何を告発しているか

闘わなければ生きられない

n0076_04_01a 「生きるために働いているのか、働くために生きているのか分からなくなってからが人生」「眠りたい以外の感情を失った」
SNS上に発信された悲痛な叫び。24歳の新入女性社員が過労で自殺に追い込まれた電通過労死事件が衝撃を呼んでいる。
広告代理店のトップ企業の過酷な労働実態。今回は労災と認定されたが、誰の目にも触れずに自殺に追い込まれる労働者が多数あることは言うまでもない。“仕事、殺されても放すな”という電通の「鬼十則」と呼ばれる社風はけっして極端な例ではなく、日本企業の代表例だ。
驚くべきことは、これに対するバッシングとも言える反応だ。「残業時間が100時間を越えたぐらいで過労死するのは情けない」(長谷川秀夫・武蔵野大)、「震災の後の自衛隊員が何時間働いたか想像つかないのかな」(玉井克哉・東京大)という大学教授たちの反応をはじめ、「100時間くらいの残業は当たり前」「そんなブラック企業が嫌なら、辞めればいいのに」という反応がネットで炎上。
ジャーナリズムも悪質だ。「日本を代表する広告会社の電通に対し、東京労働局が抜き打ち調査に踏み切った」「今回の調査には、長時間労働の是正に取り組む安倍政権の姿勢も垣間見える」「もっと労組はモノ申せ」(『朝日』10・15)。労働局や労基署が正義の味方であり、 労働組合は力がないかのように描く。
労災認定の基準となる〝過労死ライン〟は月80時間とされる。死に追い込むまで働かせる労働環境こそ変えられなければならない。これが安倍政権の「働き方改革」であり、電通のようなブラック企業を助長する「残業代ゼロ法案」を虎視眈々と狙う。
闘わなければ生きられない。19世紀の労働者が文字通り血を流しながらかちとった「8時間労働制」。21世紀も同じことが問われている。
(組合員K)

ちば合同労組ニュース 第76号(2016年11月1日発行)より

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労働相談街頭宣伝やってます

 ちば合同労組は大会後、駅頭などで青年部を中心に労働相談のチラシ配りを行っています。チラシを小さめのA5サイズにリニューアルし、目立つのぼり台も功を奏し、例年より反応は上々です。2~3枚取っていく人や、引き返してチラシをもらいに来る人も。「組合費はいくら?」「有給はパートやアルバイトにもあるの?」「知っているよ」など話になります。
「やまゆり園事件」や「電通自殺事件」など、労働環境が社会問題化し、年々、労働環境が酷くなっているように思います。労働組合が求められる時代です。厳冬の来る前に、組合員の皆さんの最寄りの駅や職場で一緒にチラシ配りを行いましょう。