宮本市長に批判の声 高まる/習志野市障がい者解雇撤回裁判

宮本市長に批判の声 高まる

習志野市障がい者解雇撤回裁判

 習志野市の宮本市長が「障がい者枠で採用した」Aさんを「能力不足」と決めつけて解雇してから1年が経ちました。4月7日の第3回口頭弁論も70の傍聴席がすべて埋まり、社会的にも大きな注目が集まっています。
 裁判の進行とともに市が隠していた事実が明らかになっています。障がい者の「健康度」も評価対象にして「あまり健康ではない」と評価し、能力不足としていたことに驚きの声があがっています。
 宮本市長は、Aさんを「能力不足」で解雇したのは、「勤務実績報告書で60点に達しなかったから」と言いました。しかし「60点解雇基準」にはなんの法的根拠もないことが裁判で明らかになりました。
 4月7日の裁判で弁護士が「60点という基準に法的根拠はあるのか?」と問いただすと、市の弁護士は「成文化されたものはない。だが基準である」と繰り返すのみ。
 習志野市に就職して条件付き採用期間(試用期間)で解雇されたのはAさんが初めてなのです。今まで「60点に達しなかったから解雇」された例などありません。ただAさんを解雇するために勝手に持ち出した職員の誰も知らない「基準」だったのです。
 成分化されていなかった重大事実は各紙で報道されました。次回裁判は6月13日13時30分、千葉地裁601号法廷です。ぜひご参加を。

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

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労働学校へご参加を

 ちば合同労組では組合として労働学校に集団受講しています。組合員はぜひ参加して下さい。

テーマ 『共産党宣言』を読む

日時 5月20日(土)13時~
講師 白井徹哉(ちば合同労組書記長)

 労働組合の学習文献の定番である『共産党宣言』。はじめての人を対象に朗読から行います。
 【+職場からの闘いの報告】
ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

職場からの声でサービス残業なしに

職場からの声でサービス残業なしに

 今の職場に入って一年が経ちました。職場の仲間と雑談ができるようになりました。
 そこでの話。同僚が参加した研修会の場でサービス残業をなくそうという話になり、同席していた課長がなくすことを確約したそうです。
 労働組合を通してではありませんが、労働者の怒りを直接ぶつけた結果です。
 これには職場の労働組合が当局と団体交渉を行って時給50円のアップをかち取ったことが大きいと思います。
 組合にできたのだから、私たちも要求しようということになったのだと思います。別の職場では賃上げは組合のおかげと公然と話がされているそうです。
 今年はロシア革命から百年です。課長がガボン(秘密警察のスパイだったガポン神父の主導で労働者の闘いがロシア皇帝への請願行動にねじまげられたが、結果的には「血の日曜日事件」に至った。のちのロシア革命の原動力となった)みたいにならないように祈ります。
 私の職場、いよいよ面白くなって来ました。職場からの闘いをつくりだていきたいと思います。(M)

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

実践的に考える職場と労働法 健康診断の実施

実践的に考える職場と労働法

事業者による健康診断の実施

職場環境改善の措置を講じさせる

 労働者の健康管理のための重要な手段として健康診断があります。健康診断は個々の労働者の健康状態を把握するために必要なだけでなく、労働者の健康状態から作業環境管理や作業管理の問題点を発見し、改善を図るためにも必要です。
 労働安全衛生法は事業者に各種の健康診断の実施を義務づけています。
①雇入れ時健康診断
②定期健康診断
③特定業務従事者の健康診断
④海外派遣労働者の健康診断
⑤給食従業員の検便
 ①雇入れ時健康診断は、常時使用する労働者を雇い入れる時に事業主に実施が義務づけられています。ちなみに「採用選考時の健康診断」ではありません。雇入れ時健診は、労働者を雇い入れた際における適正配置や入職後の健康管理のためであって、応募者の採否を決定するために実施されるものではありません。
 ②定期健康診断の対象は常時使用する労働者となっています。パートなど短時間労働者も1年以上働く見通しで所定労働時間の4分の3以上であれは一般検診が必要です。
 所定時間の2分の1以上働く労働者については実施が望ましいとの通達もあります。
 定期検診は、1年以内ごとに1回、定期に一定の項目について医師による健康診断を行うものです。有毒ガスや粉じんなどを発する場所での業務、月4回以上の夜勤に従事する労働者については特定業務従事者として6か月に1回の定期検診が義務づけられています。

特殊健康診断

 一定の有害業務に従事する労働者については、一般検診に加えて特殊健康診断の実施が義務づけられています。
 放射線業務などの有害業務に従事する労働者は、雇入れ時、配置換えの際、一定期間以内ごとに、定期に、それぞれの業務に定められた特別の項目について医師による健康診断が必要です。鉛中毒とか石綿による肺がんなどターゲットを定めた診断です。
 有害業務に起因する疾病は、発症までの潜伏期間が長いものあるので、このような業務に従事した労働者は、従事しなくなった後においても疾病の早期発見を図る必要があるので、事業者に対して有害業務から他の業務への配置換えの後も定期的に特定の項目について健康診断を義務づけています。
 さらに退職や倒産による労働者の離職後は、健康管理手帳によって、政府の費用によって定期に健康診断を行う仕組みになっています。

必要措置の実施

 労働安全衛生法は、健康診断の実施を事業者に義務づけており、労働者にも受診義務を規定しています。もっとも労働者にも医師選択の自由があるので、事業者が指定した医師による健康診断を希望しない場合は、他の医師による診断結果を事業者に提出しても良いことになっています。
 また深夜業に従事する労働者については、健康に不安を感じ、次の健康診断を待てない場合には自ら健診を受診して、その結果を事業に提出できるとする規定があります。事業者は、診断の結果に基づいて医師等からの意見聴取などの措置が必要となります。
 健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者については、事業者は、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、医師・歯科医師の意見を聴かねばならず、その意見を勘案し、当該労働者の就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少などの措置、作業環境測定の実施などの措置を講じなければなりません。
 事業者は、健康診断を受けた労働者に対して、その結果の通知が義務づけられています。特に健康の保持に努める必要があると認める労働者には、医師または保健師による保健指導を行うように努めなければなりません。
 定期健診については、健康診断結果報告書を労働基準監督署に提出しなけれなりません。常時50人以上の労働者を使用する事業者、特殊検診に係る事業者には提出が義務づけられています。報告書には産業医の署名または記名押印が必要です。

費用は会社負担

 健康診断の費用については、法で事業者に実施の義務を課す以上、当然、事業者が負担すべきものです。
 検診に要した時間についての賃金の支払いは、当然必要だと思いますが、通達では一般検診は一般的な健康の確保のためであり業務遂行との関連において行われるものではないので、事業主の負担が望ましいとされています。
 特殊検診は、事業の遂行にからんで実施されなければならず、当然、所定労働時間内に行われるのが原則であり、時間外に行われた場合には割増賃金も必要です。
ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈働き方編10〉

連載・介護労働の現場から〈働き方編10〉

介護は専門職

*偏見と蔑視に満ちた仕事

 介護は、以前は家族の役割であった。子どもを育て、お年寄りの世話をするのは、家族の無償労働であり、主に女が担ってきた。
 2000年から介護は措置ではなく、保険制度による国との「契約」となり、介護という仕事も、労働者としての対価が与えられなければならなかった。
 しかし、訪問介護にしろ、施設介護にしろ、女なら誰でもできる仕事としていまだに過小評価され、買いたたかれている。誰に?
 経営者に、利用者に、その家族に、そして何よりも国から買いたたかれている。
 やってみればわかるが、介護という職業は単にお世話をすることではない。食事、排泄、入浴などを安心、安全に介助する肉体労働、高齢者一人ひとりの身体状況や精神状態に関する多分野の知識と、洞察力や判断力、想像性、推進力……それらをフル動員する頭脳労働。そして、自分の感情をコントロールし、気遣い、心遣いをする感情労働。相手の立場で共感する能力、家事の知識も必要だ。その上で、偉そうな素振りはなく、親しみやすさがにじみ出ているキャラが身についている。

*PDCA

 まったくもって人間力が必要なクリエイティブな仕事で、それが介護というケア労働の醍醐味。偏見・蔑視と低賃金、過重労働のなかで、介護労働者を支えているのは、仕事に対する専門職としての誇りだ。
 今の介護労働の現場は、人権無視は日常茶飯事で、普通に働いていたら辞めて当然の職種だ。
 介護の仕事が好きになり、介護職を続けたければ、専門職として研鑽を積むしかない。職場の内部、外部研修がない場合、自腹で外部研修に参加するか、ネットや書籍で学ぶことになる。
 そんなにまでして知識を蓄えるのは、不確かな知識では家族や医務やケアマネを説得できない、つまり高齢者を支えることができないからだ。待遇改善を要求するにも、バックボーンは専門職としての矜持だ。
 介護職は専門職。専門職としての誇りをもって働こう。管理経営の素人の輩からの押し付けには怯むことはない。どんどん現場で企画し、実行し、改善し、突き進もう。ケアマネや医務を巻き込めば、管理職は「勝手にやるな」とは言いにくい。
 クレームには「PDCA(Plan Do Check Action)やってんだから」と言い返せばいい。管理職は横文字や生産管理用語には弱い。管理職を煙に巻いてるスキに、ケアのやり方から働き方まで労働者で変革していく。

*「たかが…」からの離脱

 かつて公共部門の民営化で多くの現業部門、たとえば保育士、栄養士、司書…そのほかの技能職が非正規化されたときに、「たかが子守り」「たかが給食のおばさん」「たかが本貸し」などと専門職を蔑み、行革を推進したことを忘れない。「たかが…」なんて言わせない。専門職の誇りをもって働こう。(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

映画紹介 『大臣と影の男』

映画紹介『大臣と影の男』
 フランス国鉄の民営化をめぐる運輸大臣の苦悩を描いた映画。日本では劇場非公開。権力闘争の中で渦巻く人間模様を描く。少々地味で難解な雰囲気の映画。でも印象が残る映画でした。日本でも同じような映画があれば面白い。
 深夜、バス転落事故で多数の犠牲者が出たとの報告を受け、ヘリで現場に向かう運輸大臣ベルトラン。緊急事態に迅速に対応する大臣の日常の一コマが描かれる。派閥に属さず政界で孤立するベルトランを、秘書官のジルや報道官ら有能な側近チームが支える。
 事故を報じるニュース番組に出演し、その場で国鉄の民営化に関して質問されたベルトランは「民営化はしない」と断言した。ところが他のテレビ局に出演していた財務大臣は民営化を表明。財務省は、民営化を拒むベルトランの切り崩しにかかる。国鉄の赤字キャンペーンが功を奏し世論も過半が民営化に賛成に。
 大統領の信任を得ていたベルトランだったが、大統領も民営化に舵を切る。気づけばまわりは民営化推進の布陣に。このままでは大臣を辞職するしかない。結局、民営化の旗振り役に祭り上げられるベルトラン。それも束の間、大統領に雇用連帯省(日本の厚生労働省)への異動を告げられる。民営化の指揮を執らないで済み、大臣の椅子も守った。だが最も信頼する側近であり親友であった秘書官ジルを失う……
 秘書官が政策を考え、ライターが演説原稿を考える。大臣は演じるだけ。携帯電話の4千件の電話帳に友人は一人もいない。陳腐で孤独な運輸大臣役のオリヴィエ・グルメの演技はなかなか良かった。

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

共謀罪は戦争のための団結禁止法

共謀罪は戦争のための団結禁止法

対象は歴史的にも現在的にも労働組合

「この法律がなければオリンピックは開けない」
 安倍首相はこう言って新共謀罪(テロ等準備罪)の制定を急いでいます。この法律は、過去3回にわたって国会で廃案になった世紀の悪法です。
 共謀罪とは、2人以上の者(集団)が、〝犯罪〟を行うことを話し合い、合意する(共謀)することで成立する犯罪のことです。こうなると、電話やメール、SNSの「いいね」のような相談の段階で捜査が可能となります。盗聴や尾行など捜査を含むの広範囲にわたり警察権が広がることが予想されます。
 「やましいことしていないから自分には関係ない」という人がいるかもしれません。しかし、国会では「犯罪を実行する団体に一変したと認められる場合には組織的犯罪集団に当たり得る」と「一般人にも適用可能」という見解を示しています。
 イラスト(東京新聞より転載)のように基地に反対する運動などが対象だと指摘されれていますが、労働組合や市民団体の活動はすべて対象になります。
 現代の治安維持法と言われる由縁は、日本が戦争を始めた時に労働運動や市民団体に対して治安維持法型の弾圧・規制を可能にする法律だということです。実行行為がなくとも「共謀」「準備」で組織体に網をかけて弾圧できる法律は、戦後日本の法律としては異質・異例としか言いようがなく、治安維持法との共通点が強く指摘されるのは当然です。
 この間、秘密保護法をはじめ、国家にとって都合の悪い情報の開示を徹底的に制限する一方で、マイナンバーをはじめ人びとの情報は徹底的に管理する手法が進められています。他方で森友学園事件のような疑獄事件の事実は国会でまともに明らかにしません。共謀罪の導入は、基本的人権や労働3権と同じく、人間が生きるための基本的な権利を奪うことです。

 世界で最初に共謀罪が制定されたのは英国です。その対象はズバリ労働組合でした。労働組合の活動は、労働の自由な取引を制限するコンスピラシー(共謀)であるとして、労働組合の結成自体が違法にされたのです。
 ストライキどころか労働組合が決めた標準賃金以下で働くことを労働者たちが拒否することも共謀罪として犯罪になりました。労働者が団結して要求したり、抗議すること自体が犯罪だとという考え方です。激しい弾圧と労働者の闘いの結果、1824年にようやく共謀罪は廃止され、団結権が合法化されたのです。
 この間も、アムネスティや青法協(弁護士団体)などさまざまな人権団体や宗教団体、滞日外国人の団体が警察の監視対象になっていた事実が暴露されています。上のイラストは市民団体ですが、これはそのまま労働組合にも当てはまります。
 これまでも労働組合の争議行為を会社と警察と結託して威力業務妨害罪や建造物侵入罪などでデッチあげ、組合活動を刑事事件の対象としてきました。
 千葉県警は昨年、ユニオン習志野が組合事務所を借りたことが「詐欺」だとして逮捕しました。共謀罪ができれば組合活動が丸ごと犯罪として捜査の対象になりかねません。労働者の団結を共謀として取り締まることに私たちは怒りと危機感を覚えずにはいられません。
 逆に、個人がバラバラにされるような時代の流れに抗して、労働者同士が団結してつながっていくことで共謀罪の狙いははね返せます。
 新共謀罪は5月連休明けにも、衆院通過とも言われています。職場の労働者どうしで議論を交わし、労働組合として全力で成立阻止へ闘いましょう。(K)

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

星野文昭さん全証拠開示・再審署名 取り組みを

星野文昭さん全証拠開示・再審署名

 「千葉・星野文昭さんを取り戻す会」から署名の取り組みのお願いがありました。星野さんは1971年11月14日、ベトナム戦争と沖縄基地、そして沖縄返還協定に反対するデモに参加し、物的証拠も一切ないまま機動隊員の死亡の実行犯とされて無期懲役刑を受け、獄中42年です。唯一の証拠とされたのはデモに参加した学生らの「供述証拠」。のちに「虚偽の証言を強いられた」と法廷で証言されました。署名は、検察官が隠す証拠の開示と再審の開始を求めるものです。署名の集約は6月23日です。ちば合同労組に送付していただければ取り戻す会に渡します。ぜひご協力をお願いします。

ちば合同労組ニュース 第75号 2017年05月1日発行より

銚子市立病院・市財政の破綻はなぜ起きたか/第二の森友学園

第二の森友学園 銚子市・千葉科学大学

銚子市立病院・市財政の破綻はなぜ起きたか

安倍人脈が教育反動支配と特区で巨大利権

 第二の森友学園として浮上した「加計学園グループ」。
 現在、焦点ととなっている のが淡路島(南あわじ市)につくられた吉備国際大学と愛媛県今治市に開設予定の岡山理大獣医学部だ。
 南あわじ市では12年、加計学園グループが、生徒減少で廃校となった志知高校(土地・建物の評価額約30億円)の無償譲渡を受け、リフォーム費用20億円ののうち13億円を市が負担し、学生が市に住民票を移せば1人あたり30万円の補助金を出すという破格の条件で大学を開設した。
 南あわじ市はけっして裕福な自治体ではない。当時の市税収入は年60億円。それが土地・建物を無償提供し、税収の6分の1を補助金として提供したのである。
 同じく無償提供で注目を集めているのが今治市の岡山理大獣医学部の用地。約37億円の市有地がやはり無償で学園に渡ることが3月3日に今治市議会で決まった。しかも192億円の施設整備費を市・県と加計学園で折半する取り決め。
 獣医学部の新設は、特区を使って52年ぶりの新設。公募のタイミングなど針の穴にラクダを通すような手配で進んだ。
 学園トップの加計孝太郎は安倍首相の「親友」。
 安倍が大学卒業後に米国へ留学した際に知り合った。第2次安倍政権の発足以降も、判明しているだけでもゴルフ4回、食事10回を一緒にする仲だ。妻・昭恵は、森友学園だけでなく加計学園の運営する神戸市の保育施設「御影インターナショナルこども園」の名誉園長でもある。
 似たような筋書きで、加計学園グループは、岡山県高梁市で約60億円、宮崎県延岡市でも約90億円の支援を受けている。

90億を無償提供

 前置きが長くなったが、千葉県でも似た話がある。銚子市の千葉科学大学。2004年に設立された加計学園系列の岡山理大の姉妹校である。
 安倍首相は、05年の開校式典、14年の10周年式典に出席し、「私と加計さんは、どんな時も心の奥でつながっている腹心の友」と語っている。
 同大学は、日本初の「危機管理学部」を開設したことで有名だ。拉致問題に熱心な安倍首相が「日本にも危機管理のプロが必要だ」と公言していたのと関係があるとの指摘もある。
 千葉科学大学は元銚子市長の野平匡邦が誘致した。野平元市長は97年から99年まで加計学園の拠点である岡山県の副知事で、加計学園・岡山理科大学の客員教授だったこともある。開校前年に市民が1万7635筆の「大学誘致の是非を問う住民投票の請願」を提出したが、市議会が否決した。
 銚子市への大学誘致の条件として加計学園側は土地の無償譲渡と校舎建設費などの補助金95億円を要求した。最終的には77億5千万円の補助金を銚子市が加計学園に出し、土地は無償貸与となった。
 銚子市の一般会計予算は241億円(昨年)。実に財政規模の3分の1を大学誘致に充てたのだ。このときの借金を今なお年間4~5億円も返済している。市債は現在約300億円。08年には市立病院の経営危機が起きたが、今度は市そのものが財政再建団体になる寸前だ。銚子はいま〈第二の夕張〉と言われる。
 森友学園問題を最初に追求した豊中市の木村市議は「この問題の本質は、このカルト右翼学園に対する異常な便宜供与が行われたこと」と語っている。
 安倍は、教育基本法の改悪、「日の丸・君が代」強制、「つくる会」教科書を先導し、教育の民営化と規制緩和を協力に推進してきた。森友学園や加計学園の錬金術的な膨張は、教育支配と教育特区のフル活用ぬきにはありえない。
 ちなみに野平氏は、4月の市長選で返り咲きを目指している。国家戦略特区で加計学園の水産・獣医学部を誘致することを公約にしている。
 「医・獣医など法律で新設を認められない学部は、特区を使って新設すれば儲かる。獣医学部は特区で(岩盤規制に)穴を開けた」と野平氏。
 安倍人脈が教育を破壊・支配しながら教育を隠れ蓑に巨額利権を得て、地方自治体を破綻の危機に陥れているのである。これほどの不正があるだろうか。隣の韓国では、チェスンシル事件をきっかけに百万人規模のデモでパク政権が倒れた。少なくともこれと同程度の事件ではないのか。

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編集後記

 銚子の科学大学についての記事を書いた直後に『週刊朝日』でこの問題を取り上げていた。地元では誰もが知っている話なのだが、今までほとんど認知されていなかったことが恐ろしい。今から振り返ってみると、当時の市民病院廃止反対の闘いはとても重要でした。(S)

 春闘の取り組みはささやかなものでしたが、職場の労働者が団結させ崩さなければ、必ず展望を見出すことはできると感じた春闘でした。(T)

ちば合同労組ニュース 第81号 2017年4月1日発行より

3・19千葉県春闘集会を開催

〝職場に闘う労働組合を〟

3・19千葉県春闘集会を開催

   DC会館で3月19日、千葉県春闘集会が開催され、集会を呼びかけた動労千葉・ちば合同労組をはじめ県下で闘う労組・団体が集まりました。
 冒頭、ちば合同労組の諸町委員長があいさつ。各職場での団交などの春闘の取り組みを報告しました。
 三里塚芝山連合空港反対同盟の太郎良さんが、空港建設予定地で農業を営む市東さんの農地強制収容を阻むため県下の労組に駆けつけて欲しいと熱く訴えました。
 動労千葉の中村執行委員は3月ダイ改に対するストライキや館山における内房線切り捨て反対の取り組みを報告(写真下)。さらに山田執行委員、大竹副委員長、北村特別執行委員、青年部が発言しました。
 ユニオン習志野は、市役所で働く非正規労働者が手取り12万円余の低賃金に対して春闘で時給50円アップの実現したこと、「能力不足」を理由に不当解雇された青年労働者の復職の闘い、組合事務所要求の闘いを報告しました。


 新たに組合を立ち上げた船橋二和病院労働組合、介護職場で夜勤軽減や賃上げ獲得へ闘うちば合同労組南三咲分会が報告を行いました。
 最後に白井書記長が、JRだけでなく医療や学校、自治体など、すべてが〝選択と集中〟にさらされている、これと職場から闘い労働組合を再生しようと訴えました。


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労働学校へご参加を

ちば合同労組では組合として労働学校に集団受講しています。組合員はぜひ参加して下さい。

 テーマ 動労千葉の歴史と闘い
 日 時 4月15日(土)13時~
 講 師 田中康宏(動労千葉委員長)
 動労千葉の歴史と教訓を田中委員長が講演します。 【+職場からの闘いの報告】

ちば合同労組ニュース 第81号 2017年4月1日発行より

実践的に考える職場と労働法 労働3権と労働組合法

実践的に考える職場と労働法

すべては団結することから始まる

労働3権と労働組合法

 労働組合の結成やその活動を(保護も含めて)規制しているのは労働組合法という法律です。1条は、法律の目的として「労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させる」と書いています。
 労働組合法は、労使対等の理念に基づく団体交渉をアシストし、そのための団結や団体行動を擁護するものです。
 憲法28条は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」とストレートに団結権を擁護していますが、労働組合法は「労働力の集団的な取り引き」のために団結権や団体交渉も認めるという構図になっています。
 もっと単刀直入に団結する権利自体を労働組合法で擁護すべきだと私は思います。
 いずれにせよ団体交渉の助成という法律の目的と枠組みに沿って、労働組合法は、刑事免責(1条2項)や民事免責(8条)を規定し、さらには法人格の付与(11条)や不当労働行為制度(7条・27条)、労働協約の規範的効力(16条)・一般的拘束力(17条・18条)を規定し、積極的な保護を与えています。

団体交渉

 団体交渉に関して労組法1条は「正当な団体交渉については刑法第35条の適用がある」とし、刑事責任は問われません。また団体交渉をしたことや発言を理由にして、「解雇やその他不当な取り扱いをしてはならない」(7条)としています。
 また労組法7条は「使用者は正当な理由がなければ団体交渉を拒否することができない」とし、団交を拒否すれば不当労働行為、法律違反となります。使用者側は

①組合員名簿や規約の提出
②組合の要求が過大である
③忙しくて交渉時間がない
④従業員以外の者の出席
⑤組合員は従業員以外ダメ
⑥要求の中に人事権や経営権など交渉の対象にならない事項がある
⑦出席人数を制限しろ

 ――などを理由に交渉を拒否するケースがありますが、①は組合への内部干渉、②要求過大と交渉するしないは別問題、③別の日時を提案、④誰を交渉員するかは組合の自由、⑤組合員の範囲は組合自治、⑥労働条件に影響があるものは交渉事項、⑦交渉委員の数は組合が決めること……であり、いずれも交渉拒否の理由にはなりません。

労働協約

 労働協約は、労働組合と使用者との間で組合員の賃金、労働時間、休日・休暇などの労働条件や、労働組合と使用者との関係に関する事項について団体交渉で合意に達した事項を①書面にし、②労使双方が署名または記名押印したものをいいます。
 この2つの条件を満たしていれば、「協約」「覚書」「確認書」などの名称やスタイルにかかわらず労働協約としての効力があります。労働協約は、労働契約や就業規則に優先して使用者と労働者との関係を決める効力があります。

争議行為

 労働組合の正当な争議行為は、刑事上の処罰や民事上の責任が免除され(労組法1条2項、8条)、さらに不当労働行為制度で保護されます。
 ストなどの争議行為で業務の運営を阻害しても刑事上の罪にならず、使用者は損害を受けても、組合や組合員に対し損害賠償請求できません。また争議行為の指導・参加を理由に解雇などの不利益な取り扱いはできません。
 スト権は、組合規約に基づき組合員または代議員の直接無記名投票の過半数による決定が必要です。一般にストは開始よりも収拾が難しく、組合内部の意思統一などをしっかり行う必要があります。

不当労働行為

 労組法は、使用者が行ってはならない反組合的行為を不当労働行為として禁止しています(労組法7条1項)。不当労働行為に対しては、団体交渉や争議ではね返し、団結権を回復することがまずは大切です。その一環として労働委員会に救済の申し立てもできます。労組法が禁止する行為は次の通りです。

1. 不利益取り扱い(組合員であること、組合に加入・結成を理由に解雇その他の不利益取り扱い)
2. 黄犬契約(組合に加入しない、脱退を雇用条件にする)
3. 団体交渉の拒否
4. 支配介入(組合の結成や運営に使用者が介入)
5. 経費援助(組合の自主性・独立性を損なう費用援助。交渉時の勤務解除や最小限の事務所提供はOK)
6. 労働委員会の申し立てを理由とした不利益取り扱い
 労働委員会は、不当労働行為かどうかを判定し、救済命令を出します。二審制で都道府県労働委員会と中央労働委員会があります。(S)

ちば合同労組ニュース 第81号 2017年4月1日発行より

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