館山集会、習志野裁判/抵抗拠点は労働組合

館山集会、習志野裁判

新自由主義への抵抗拠点は労働組合にあり

 

 館山市内で2月4日、「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催され、地域住民など170人が集まりました(写真上)。ちば合同労組からも約10人が参加しました。
 JR東日本は「選択と集中」と称してローカル線を切り捨て公共交通機関の役割を投げ捨てようとしています。内房線は一昨年の特急廃止に続き、3月ダイ改で特別快速の廃止と木更津駅での普通列車折り返しの〝系統分離〟が強行されようとしています。
 これに対して動労千葉の地元支部と地域住民が一緒になって今回の集会が企画されました。元教員の松苗禮子代表が「各駅停車の折り返し運転反対、元のように特急を走らせてと運動できれば大きな力になる」と訴えました。
 地元出身の青木愛・参院議員など議員も多数参加。住民から「住み慣れた所を離れることはできない」「直通運転の廃止はやめて」「生徒の移動は列車。直通でないと不便」「近い将来の第3セクター化に向けて反対運動を」などの意見が出されました。
 動労千葉木更津支部の山田繁幸さんが、ダイ改のたびに館山運転区廃止、特急の廃止が行われてきたことを指摘し、すでにワンマン運転が導入された久留里線では、昼間の時間帯は5時間半も列車が走らず、駅も無人化され、始発・最終列車の削減も提案されたと訴え、「地域と内房線の切り捨てに、会社の言いなりで黙ってはいられない。声をあげ続けたい」と決意を語りました。
 この集会は新聞も大きく取り上げ、「集会を陰で支えたのが国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)」(朝日新聞)と報じました。

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 2月17日には、習志野市障がい者解雇撤回の第2回裁判が行われました。裁判に先だち裁判所周辺の繁華街デモもありました(写真下)。
 この裁判にも、地元の労働組合や市民、議員、また全国の障がい者団体など本当に多くの人びとが自らの課題や問題意識に重ね合わせて力強い支援と連帯を寄せています。
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 労働者が職場から闘いを開始することが社会的に普遍的な意義を持ち、多くの人びとに支持される中で職場の団結が強化され、労働者が立ち上がる――ここに労働運動の一つの可能性と展望が示されていると思います。3月19日の春闘集会に結集を(書記長)

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

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労働学校へご参加を

 ちば合同労組では組合として労働学校に集団受講しています。組合員はぜひ参加して下さい。

テーマ 港合同の闘いの教訓

日時 3月18日(土)13時~
講師 木下浩平(港合同執行委員)
 港合同の歴史と教訓をいまこそ生かすことが求められている。【+職場からの闘いの報告】

実践的に考える職場と労働法/労災保険制度の歴史と仕組み

実践的に考える職場と労働法

故意・過失の有無問わず労災の補償

労災保険制度の歴史と仕組み

 かつて労働災害の補償は、労働者や遺族の側に、使用者に過失があったこと、さらには使用者の過失と災害との間に因果関係があることの立証が要求されました。大変な手間と費用などが必要でした。しかも労働者側に過失があれば過失相殺によって賠償額は減額されました。
 労働災害をめぐる長い苦闘の末、〈そもそも労働災害は企業の営利活動に伴う現象であり、企業活動によって利益を得ている使用者に当然に損害の賠償を負わせて労働者を保護しなければならない〉との考えが社会的に形成され、やがて法律として労災補償が制度化されました(法律は労基法と同じく1947年)。
 こうして、雇用に起因して生じた事故による負傷や疾病、障害や死亡、職業病などについて、使用者は、故意・過失の有無を問わず労災補償を労働者になすべきこととなったのです。
 労災保険は、使用者の加入が強制的に義務づけられている政府運営の保険制度で、被災労働者に対する使用者の補償責任を保険料(と一部国庫)を財源として補填します。
 労働者を一人でも使用している事業主は原則として強制加入。現在では小規模な個人経営の農林水産業を除く全事業が強制適用事業となっています。保険料全額を事業主が支払い、その事業所で働く労働者の賃金総額に保険料率を掛けて算出します。
 保険関係は、届出とは関係なく、事業が開始された日に法律上当然に成立します。事業主は10日以内に届出を出す義務がありますが、仮に未届けで保険料を収めていない事業所での労災でも労働者への保険給付は行われます。この場合、事業主は保険料を追加徴収され、故意や重大過失の場合には保険給付に要した費用も徴収されます。

労災認定

 業務災害の認定に必要な条件として、「業務遂行性」と「業務起因性」が挙げられます。簡単にいうと、その業務に従事していれば、ほかの人でも同様の災害が生じる可能性があった場合は、おそらく労災に該当すると思います。
 そもそも「業務遂行性」「業務起因性」は、法律による根拠がない厚生労働省独自の基準です。労災認定の枠を限定しようとする傾向に多くの労働者や遺族が苦闘してきた歴史でもあります。
 近年は、脳・心臓疾患の業務災害に関する判断については厚生労働省の判断基準にとらわれず労働者に比較的有利な判断をするケース、精神障害による自殺について労働基準監督署長の業務外認定を覆す裁判例も増えています。
 石綿による疾病の業務上認定についても長く放置されてきましたが、21世紀に入ってから健康被害の拡大と長期進行性が社会問題化し、石綿健康被害救済法が制定され、医療費や療養手当の支給、労災保険上の遺族補償給付に準じた特別遺族給付などが行われるようになりました。
 業務中、トイレに行く途中で転んで骨折した場合なども業務災害となります。出張中の業務災害も広く認められます。自然現象による災害も、職場に定型的に伴う危険であれば業務起因性があります。阪神大震災や東日本大震災による災害も多くが業務上の認定を受けています。

保険給付

①療養補償給付:診察、薬材・治療材料の支給、処置・手術、入院など

②休業保障給付:療養のための休業の4日目から支給。1日につき給付基礎日額の6割。これに加え2割の休業特別支給金で計8割を補償

③障害補償給付:治癒後に障害が残ったとき、その障害の程度に応じて年金や一時金

④遺族補償給付:原則的には年金、例外で一時金
 その他、葬祭料や介護補償給付などがあります。通勤災害については、療養について200円の一部負担金があるほかは業務上災害と同じ内容の保険給付です。

労災隠し

 建設現場は重層的な請負関係が大半なので建設現場を一つの事業単位とみて元請が一括して保険関係の適用を行うことになっています。下請B社や孫請C社の労働者がケガをした場合でも、元請A社の労災保険を使って保険給付が行われます。
 ところで、労災保険には労災事故が少ないと保険料が安くなり、事故が多いと保険料が高くなる〝メリット制〟という仕組みがあります。建設業は保険料率も高いので大規模な建設現場になるほど保険料の額が大きくなり、メリット制の影響も拡大します。
 このため、元請企業の圧力や下請の自主規制で「治療費はすべて面倒みるから健康保険で治療してくれない?」という「労災隠し」が起きるわけです。こうなると労災原因も究明されず、ケガが悪化した場合の補償もなされません。〝ケガと弁当は自分持ち〟の悪弊は昔の話ではありません。

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈働き方編8〉 それ労基法違反

連載・介護労働の現場から〈働き方編8〉

それ労基法違反ですから

 介護業界は、人手不足と命を預かる現場だからという理由で、労働基準法違反の労働慣行が平気でまかり通っている。違法な職場ルールをチェックしてみよう。

①サービス残業

 人手不足だと、当然、時間内に仕事が終わらない。次のシフトにその仕事を押しつけて、「ハイ、さよなら」と帰ることはできない。
 それに、利用者に不測の事態、救急搬送とか介護拒否がある場合、これも帰れないで、何時間もの残業になったりする。
 あと、委員会やイベントの準備は業務時間内に時間がとれないので残ってやるのが暗黙のルールで、職場の人間関係上、「帰れない」。
 問題は、それがほとんどの介護の現場でサービス残業になっていることである。なぜタダ働きなのか? 残業未払い問題は、働き方改善の突破口なので、稿を改めて論じたい。

②欠勤は代理を探さないと認めない

 介護現場はシフト制。決まったシフトに欠員がでると、業務がまわっていかないので、代わりのスタッフを探さなければならない。でも、それがなぜ労働者の義務なのか? 欠員の補充は事業者側の責任。「代わりの人がいないなら出勤して」という命令は違法。欠員対応は事業者にまかせましょ。

③遅刻・欠勤の罰金制度

 遅刻や欠勤を減らすために、遅刻30分5千円、欠勤5万円減給なんてペナルティ、信じがたいが、介護業界にはまだまだある。減給は就業規則に記載がなければ違法。就業規則にあっても、労基法では、1回の額が平均賃金1日分の半額を超えないこと、額が月給の賃金の10分の1を超えないことという上限が決まっている。激務で体調壊して休んでいる人間から、さらに大金をぼったくる雇い主にだれがついていくかよ。
 ④時間外の仕事や連絡
 オフの日でも、電話やメールをバンバンよこして、業務対応させたり、職場に来るように呼び出す。呼び出しで出勤しても、休日扱いで賃金払わない。これも労基法違反ですから! 

⑤有給休暇を理由によって却下

 いちいち有休の理由を聞いたり、書かせたりする職場がある。「遊びに行くなら出勤してよ」「家族旅行、他の日に行けないの?」とうるさい。理由は「私用」だけで充分。労働者に有休日を決める権利がある。ただ、事業者は「時季変更権」というのがあり、繁忙期などは取得をずらしてくれないかをお願いする権利はある。
 これ以外にも多々あるが、業界に巣くう暗黙のルールなんか無視して、まず勇気をだして「それ、労基法違反ですから!」と言ってみよう。(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

映画紹介 1968年公開『ドレイ工場』

映画紹介『ドレイ工場』

 1968年公開、半世紀前の映画です。前田吟や宇野重吉が出演。全国金属労働組合(全金)の、東京・江戸川区葛西に本社がある日本ロール闘争を描いた実話を映画化。
 同族経営会社で低賃金と劣悪な労働条件の工場で密かに進む組合結成の準備。生産量4割アップをめざす〝新体制運動〟で慣れない天井クレーンの操作に回された青年労働者が転落死。遊び人だった前田吟が演じる谷山も組合に加入して会社と闘う決意を固める。

 ついに支部結成を会社に通告、公然と組合加入の呼びかけが始まる。しかし急先鋒だったはずの副委員長が会社側に寝返り第2組合を結成。中心メンバーの解雇、守衛として雇われた暴力団のテロ、警官隊の弾圧。第2組合に走る者、中立を守る者、独自に会社と交渉する者…労働者も様々な動きを示す。闘争が長期化する中で脱落する組合員も。だが第2組合でも会社の合理化案に不満が高まる。最後のシーンは、日比谷野外音楽堂での支援集会。全国の仲間の激励、だが組合員を最も感激させたのは第2組合からの電報だった…

 実際の闘争でも第2組合の話は劇的だったようだ。全金日本ロール支部は「第2組合一般組合員を絶対に敵視しない。あいさつしよう。話しかけよう」を貫く。全金支部の共闘の呼びかけに対し、第2組合員は署名を執行部に叩きつけ、ついに302対43でスト権を確立。以後、第2組合は事実上の消滅に向かう。そして争議は全員の解雇撤回で勝利。
 けっこう生々しい。多少とも争議や組織化を経験したことのある者には観ていてしんどいシーンも多いのでは。初めて見ましたが非常に勉強になりました。

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

社会福祉の民営化-結核の集団感染

船橋市介護施設で結核の集団感染

保健行政の縮小と社会福祉の民営化が原因

 船橋市保健所が2月24日、市内の介護施設などで結核の集団感染があったことを発表した。昨年8月に90代の女性が肺結核と診断され、女性が利用していた介護施設の30代の男性職員の発病と別の職員6人の感染を確認。さらに女性が利用していた別の介護施設でも30代の男性職員の発病を確認したとのこと。
 最近、県内外の介護施設で結核感染が増えている。
 千葉県は全国2番目の伸び率で高齢者が増えており、高齢化率は25%を超え4人に1人が高齢者だ。高度経済成長期以降、千葉に居住して東京に通勤する〝船橋都民〟〝千葉都民〟と呼ばれた「団塊世代」が60歳台後半を迎え、急速に高齢者人口が増加する。
 これに伴い特養や有料老人ホームの開設ラッシュが続く。しかし介護労働者の数が同じようには増えない。賃金その他の待遇は改善されないにもかかわらず施設間で職員の取り合いが生じている。現場では人手不足が深刻化しており、組合員が働く介護施設でも夜勤回数が数年前に比べると5割増しの状況だ。
 ハッキリ言って、夜勤や長時間・変則的労働で介護職員は疲弊し、食生活など生活リズムも乱れて免疫力も低下している。同様の理由で職場の安全衛生も後退している。こうした状況が介護施設での結核流行の背景にある。

保健所の削減

 近年の結核流行は、結核行政の後退も大きな要因だ。戦後、患者数は大きく減少したが根絶したわけではない。しかし結核に対する軽視は、一部の懸念の声を無視して対策予算や厚生施設、教育や研究の努力を後退させた。
 結果として90年代以降、集団感染の増加・重症化・高齢者・社会的弱者の発症増加が目立つようになったのだ。米国でも似た状況だ。
 94年に保健所法が改悪されて地域保健法となり、全国で多くの保健所が削減された。保健所は憲法25条(生存権)が国に義務づけた「公衆衛生の向上及び増進」を担う機関である。保健行政の改悪はもはや棄民政策そのものだ。
 介護行政も同じだ。〈生産を担わなくなった高齢者にどれだけの社会的資源を割けるのか〉という議論から始まり、新たな税の導入による負担増と市場化された介護産業に群がる資本、介護難民……
 安倍政権の「選択と集中」政策によって、大多数の地域社会で鉄道や学校、保健所や病院、あらゆる社会的インフラが後退と縮小を開始している。80年代の国鉄分割・民営化から始まった新自由主義政策が社会保障制度と地域を破壊してきたことに事態の本質がある。
 介護・教育・自治体・鉄道・医療……労働者が自らの職場で闘うことは社会の普遍的利害を体現すると自信を持っていえる時代が来ている。
 介護労働者の大幅賃上げと要員確保のための労働条件の大幅向上は、利用者と介護労働者を守るために絶対に必要な闘いだ。ちば合同労組も介護職場で①夜勤回数の制限、②必要な人員の確保、③大幅な賃上げ――を掲げた春闘を開始した。(A)

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

編集後記 ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

編集後記

 3月19日午後1時からDC会館で「千葉県春闘集会」が開催されます。動労千葉の春闘ストを先頭に、介護・郵便局・自治体・病院など様々な職場で闘いが前進しています。1面で報告された館山集会や習志野裁判、4面の介護職場のように労働者が自らの職場で闘うことが大きな意義と支持を得る状況になっています。労働組合や団結、春闘などが復権される時代になればと思います。(T)
ドレイ工場を初めて観ました。第2組合を使った会社側の組合つぶしの工作、争議長期化をめぐる組合員の葛藤など非常に生々しい。とても勉強になるのでぜひ観て欲しいと思います。ちなみに前田吟はこの映画で山田洋次監督の目にとまり、寅さんに出演。出世作となった。(S)
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*投稿のお願い

 組合ニュースは執行委員を中心に記事を書いて毎月1回発行しています。今後も、ちば合同労組の闘い・取り組みの報告や今後の方向性、さらには組合員の職場報告や労働法や書籍の紹介その他の役立つ情報や知識などを掲載していきたいと思います。
 組合員の意見や闘いの報告、組合員間の横のつながりを活発化するためにも執行委員以外の組合員からの投稿を増やしたいと考えています。組合員の皆さん、ふるってご投稿をお願いします。
 職場からの報告・問題提起、本や映画の紹介・感想、時事問題……いろんなテーマがあると思います。特に1面の巻頭言と4面への投稿をお待ちしています。
 また好評だった『私の労働運動経験記』も再開したいと思います。自薦他薦を問いません。

ちば合同労組ニュース 第80号 2017年3月1日発行より

内房線と地方切り捨てに反対2・4館山集会へ

2・4館山集会へ

内房線と地方切り捨てに反対

 房総半島の南端・館山市内で2月4日、「内房線切り捨てのダイヤ改正に反対する集会」が開催されます。皆さんのご参加を訴えます。
JR東日本は3月ダイ改でまたも列車を削減し、地域を切り捨てようとしています。
今回、内房線の君津以南の切り捨てが狙われています。列車を減らすだけでなく、9~17時の各駅停車はすべて木更津折り返しにして、千葉~館山駅の直通列車はなくなります。さらに、15年3月ダイヤ改正で廃止された特急の代わりに新設された特別快速1往復(東京~館山間)も削減となります。
内房線は、07年に館山運転区が廃止され、15年以降は「特急さざなみ」も観光都市である館山に来なくなりました。
JRは、千葉―館山の直通運転廃止を「系統分離」と説明しています。内房線で言えば〈千葉~君津〉と〈君津より南〉で分離しようということです。この先JRが狙っているのは、ワンマン運転や第3セクターです。
ワンマン運転にされた久留里線の上総亀山~久留里駅間では、昼間は5時間以上も列車が来なくなりました。今度のダイ改では、上総亀山駅からの始発列車(5時07分発)と最終列車(22時59分着)もが廃止となります。
地域社会は駅を中心に作られています。通勤や通学の交通手段が確保されることで地域での生活も成り立っています。列車削減は、地域生活の切り捨てです。地域の人びとから、生活手段である鉄道が簡単に取り上げられるなどあってはなりません。
今回、内房線沿線の住民が「内房線と地域を守る会」を立ち上げ、集会を呼びかけています。ちば合同労組も合流し、共に反対の声をあげていきます。ご参加を訴えます。

集会案内ビラ.PDF

ちば合同労組ニュース 第79号 2017年2月1日発行より

習志野市障がい者解雇撤回裁判 2・17千葉地裁に結集を

習志野市障がい者解雇撤回裁判

2・17千葉地裁に大結集を

習志野市の障がい者解雇事件の昨年12月9日の第1回裁判の傍聴には百人以上が集まりました。ちば合同労組は、ユニオン習志野と共に裁判支援を進めていきます。
習志野市民を中心に「習志野市障がい者雇用を求める会」の準備会が結成され、ウェブサイトも公開されています。http://mayday.sub.jp/n.koyou/
ウェブから署名用紙もダウンロードできます。組合員の皆さんのご協力をお願いいたします。
次回の裁判は2月17日(金)午後1時30分からですが、11時30分頃から市内デモが計画されています。多くの方のご参加をお願いします。

ちば合同労組ニュース 第79号 2017年2月1日発行より

実践的に考える職場と労働法

実践的に考える職場と労働法

妊娠・出産・育児をめぐる法律・制度

時間外労働・休日労働・深夜業を制限

今回は、女性労働者の妊娠・出産・育児について法律や制度をまとめてみます。91年の育児休業法の制定以降、ずいぶん法律・制度も変わり、この数年は毎年のように改定されています。近年の人口減と労働力不足に対応して女性労働者を動員したい政府・企業の意図と、長年の女性労働者の闘いの成果があいまって、労働者にとって「改善」されている領域でもあります。
今回、勉強して、労働組合員として一通りは知っておいた方が良いと思いました。まずは基礎知識を活用して最低限の労働条件を確保し、職場闘争に役立てたいと思います。

妊娠中の職場生活

☆時間外・深夜の制限

労働基準法第66条は、妊産婦(妊娠中の女性、産後1年を経過しない女性)に関して労働時間などについて特別の保護を定めており、妊婦は、時間外労働・休日労働・深夜業の免除を請求できます。また変形労働時間制の適用を外すこともできます。また保健指導や健康診査を受けるために必要な時間の確保も使用者には義務づけられています。

☆軽易業務転換

使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務へに転換させなければなりません。軽易業務の種類については特に規定はなく、原則として女性が請求した業務に転換させる趣旨とされます。労働時間帯の変更も含まれます。
☆危険有害業務の就業制限
重量物を取り扱う業務、有毒ガスを発散する場所における業務その他妊娠・出産・哺育などに有害な業務への妊産婦の就労は禁止されています。この規定は、省令によって妊産婦以外のすべての女性労働者に準用されています。

産前・産後休業

産前休業は、出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から請求すれば取得できます。産後休業は、出産の翌日から8週間は、就労することができません。ただし、産後6週間を経過後に、本人が請求し、意思が認めた場合は就業できます。
産前・産後休業の期間とその後30日間の解雇は禁止されています。

☆出産手当金

休業中は事業所に有給の定めがないかぎり無給ですが、健康保険によって、産前42日、産後56日までの間、休業期間1日につき賃金の3分の2相当額が支給されます。また14年4月1日から産前・産後休業中の社会保険料は免除となりました。

産後休業の後

☆育児休業

1歳に満たない子を養育する労働者は、男女を問わず最大1年6か月(保育所に入れないなどの理由で延長した場合)、子どもを養育するために休業できます。休業中は定めがなければ無給ですが、雇用保険制度により育児休業給付金が支給されます。労働・社会保険料も免除となります。
☆育児時間その他
使用者は1歳未満の子を育てる女性は、1日2回各々少なくとも30分間の育児時間を与えなければなりません。勤務時間の始めか終わりでもよいとされ、1日1回60分でも可能です。
時間外労働・休日労働・深夜業の制限、変形労働時間制の適用制限、危険有害業務の就業制限は、妊婦と同じです。

☆短時間勤務制度など

育児介護休業法は、3歳未満の子を養育する男女労働者について、短時間勤務制度(1日原則として6時間)を設けること、所定時間外労働の免除を制度化すること、始業時刻変更等の措置が使用者に義務づけています。
3歳から小学校就学までについては努力義務とされています。
このほか、小学校入学前の子を養育する一定の労働者から請求からあった場合は、1か月24時間、1年150時間を超える時間外労働をさせてはならないことになっています。深夜労働も制限されます。

☆子の看護休暇

小学校入学前の子を養育する労働者は、会社に申し出ることにより、年次有給休暇とは別に1年につき子が1人なら5日まで、子が2人以上なら10日まで、病気やけがをした子の看護、予防接種及び健康診断のために休暇を取得できます。

ちば合同労組ニュース 第79号 2017年2月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈働き方編6〉

連載・介護労働の現場から〈働き方編6〉

新人ウエルカム

▼仕事ができない人

介護は人手不足のせいか、ちょっと介護にはどうかな? という人も入職してくる。
たとえば、動作がスローモー、うつっぽくってしゃべらない人、空気読めない発達障害っぽい人、ため口しか聞けない、集中力がなく、途中で投げ出す、融通聞かない人…。
十数年前、派遣切りの労働者に無料で職業訓練を受けさせて介護の仕事に誘導しようとした雇用政策があったが、大失敗。派遣より給料が大幅に安いのと、モノ相手から人間相手の仕事への転換が難しいのが原因と言われてる。
介護は失業のセーフティネットと考えられているので、今も未経験の老若男女が現場にいきなりほうりこまれてくる。未経験なら、せめて、まず施設側で「人間の尊厳」「高齢者の理解」「基本的なケア」くらい研修してほしいものだ。
明らかに介護職として適性のない新人は、一日でわかる。「おはよっス!」「じいちゃん(利用者)、忙しいから、自分でやって」「ウンチなんか触れません」「掃除やりました!掃除機かたづけまで言われてない。あなたがやってよ」「いちいちうるさいんだよ。好きなようにやらせてよ」「途中で休憩してただけ」、返事をしない…。
このような新人は、ほんとめんどくさい。いないほうがマシと、早く辞めるように仕向けたりする。でもせっかく入ってきてくれたのに、もったいないと思う。彼、彼女らもおそらく介護がこんなきつい現場だったと想像しなかったのだ。それに、介護職の適正とは、テキパキと対人職をこなせるということだけではない。お年寄りと波長が合い、寄り添うケアができる能力と才能も立派な適正だ。

▼職員の多様性

どんな新人も決して、「使えない」と人格を否定するようなことはしないで、利用者に多様性があるなら、職員にも多様性が必要と考ええよう。職場も共生社会、介護なんて競争してランク付けする仕事じゃないでしょ。

 ◎理解ある先輩になるための3原則

1 ダメなところはストレートにダメ出し。どうしてダメなのかは必要ない。「掃除機も片づける」だけでよい。できたことは褒める。できないことは補ってあげる。
2 新人の好みや関心に興味をもつ。「おっ、そのTシャツいいね。どこで買った?」「今日は元気ないですね。どうした?」
3 人間大好きにさせる・個々の利用者のいいところを具体的に披露して、お年寄り大好き、人間大好きになってもらう。

 仕事は続けてみなきゃわからない。ゆとりをもって受け入れたい。そして、最も大事なことは経営者側の目線で教えないということ。苦労を共にする仲間になるのだから。
(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第79号 2017年2月1日発行より

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