国会で進行する事態と日常 いま私たちに求められているもの

国会で進行する事態と日常

いま私たちに求められているものは

n0060_01_01a 戦争へ向かってまっしぐらに突き進んでいる。国会ではおよそ考えられないような事態が進行しているが、茶の間にワイドショーでとりあげられるほど、どこか対岸の火事のような感じがしてくる。
政治の場で何が起こっていようと、このつまらない日常は変わることがない。ほとんどの人はそう思っているのかも知れない。

悪くなることこそあれ、暮らし向きが良くなることなどないと思いながらも忍従するほかないと感じている。けれどその先に戦争があるなんて現実感もない。
自分がいまどこでどう生きているのか分からない。何のために生きているのかも分からない。見えないカゴに入れられ誰かに飼われているような気がする。
目立たずに平穏に暮らしたい。でも生きた証しを残したいという気持ちもある。そしてある日突然、やるべき使命として戦争が提示される。
けれど日常から遠いところで扇動しているだけならまだ労働者の心を掴むことはない。問題はこれが日常に持ち込まれたときだ。
日本最大の労組(UAゼンセン/140万人)は徴兵制を敷けと主張している。こういうイデオロギーが職場に持ち込まれたときに何が起きるのか? 歴史は繰り返されてしまうのか?
職場の中の労働者は自分たちの権利のことなど知らされず、上が言えば黙って従うしかないと思っている。長いものには巻かれろ、労働者には力なんてないと。こういう空気感というか共通感覚とでもいうものに対抗しなければならない。

労働者が歩んできた闘いの歴史、いま置かれている状況、自分たちが本当は持っている力を知ることが重要だが、そういうものはどこか他所から与えられるものではなく、労働者自身の内にある。
戦後、雨後の筍のように次々と労働組合が作られたように、労働者は誰に教わることもなく本能的に立ち上がるものだ。
労働者を外に対置しないで、徹底的に大衆討議をし、団結していく姿勢が、いま私たちに求められていることではないか。(A)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より
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新たな〝ちば合同労組を〟

ちば合同労組が設立当初から掲げていた組合員のそれぞれの職場に分会をつくるという目標が着実に実現される展望が生み出されています。
ちば合同労組の多数の分会とちば合同労組が関わって結成された労働組合が共同で千葉の労働運動の流れに一石を投じる状況が始まっています。
国鉄分割・民営化以降も28年間にわたり闘いを継続してきた動労千葉と共に闘おうを合言葉にしてきましたが、その真価が問われる段階に入っています。
秋の定期大会に向かって今まで以上の行動力をもった若々しい団結の力で新しいちば合同労組をつくろう!

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

公開講座 「安倍政権が狙う労働規制緩和」講師 奧貫妃文さん

公開講座 「安倍政権が狙う労働規制緩和」

講師 奧貫妃文さん(大学講師・労働法)

n0060_02_01a奧貫さんの教え

暑い夏が始まりました。昨年、「すき家スト」の熱が醒めやらない中、刺激的な労働学校の講義がありました。奧貫妃文さんの講演です。
「私たちのポリシーは合同労組にありがちな“ひとりでも入れる労働組合”を標榜しないことです」「もちろん個人加盟の組合員もいますが、あくまでも『職場の団結』『職場の組織化』こそ労働組合が優先すべきことです」

このフレーズを聞けば、思い出す人もいるだろう。あれから一年――。社会情勢は一変しました。私たち組合員自身も色々 な経験を重ねてきました。昨年より、グレードアップした労働学校になる期待大です。

労働法制の転換

派遣法改悪法をはじめ労働法制の大改悪が始まっています。“3年で解雇され続ける社会”これが安倍の言う「世界一ビジネスしやすい国」です。奧貫さん自身の職業である大学講師(非常勤講師)も、4、5年の任期を3年に変えられているそうです。これからの時代に立ち向かう労働運動を考えるうえで、これ以上ない機会です。

団結はアートだ

労働組合とは、こぶしを振りあげるだけではなく、一人ひとりの意見を大事に、個性と自主性を尊重し、お互いを豊かにする。こういう考え方が奧貫さんのモットー。
だからこそ、境遇の異なる多国籍の外国人労働者や女性たちから信頼をかちえています。私たちの持つ“狭いあり方”をもう一つ広げる意味でも多彩で刺激的な講義になると思います。(K)
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公開講座(労働学校実践編)

 労働法と労働組合のはなし

講師:

田中康宏(動労千葉委員長)

奥貫妃文(大学講師・労働法)

日時: 7月11日(土)13時~ DC会館2階(JR東千葉駅前)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

新基地建設反対 沖縄県民大会に参加

新基地建設反対 沖縄県民大会に参加

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沖縄の本土復帰から43年となる5月16~17日と沖縄に行ってきました。日米両政府は辺野古に新たな基地を建設しようとしています。17日には辺野古新基地建設に反対する県民大会が行われ、多くの労働者・市民・学生が沖縄に集まりました(発表3万5千人)。

沖縄のほとんどを占める米軍基地。事故や事件が絶えない沖縄…。青年のほとんどが非正規で働き…学生は学費を払うためにダフルジョブ…。
那覇市にある国際通りでのデモでは、たくさんのビラが受け取られ、話になり、デモに合流してくる青年もいた。〈非正規職撤廃! 基地撤去! 解雇撤回! 人間らしく生きていこう!〉の訴えに共感を得られたと感じることができたデモでした!

県民大会では6・7国鉄集会を訴える宣伝紙を配ったり、韓国のゼネストを報じる新聞をまいたりしました。
国鉄1047名解雇撤回を訴える署名と、沖縄の仲宗根君の解雇撤回を求める署名も集めました。
沖縄のおばあが、「いま声をあげなければまた沖縄が犠牲になって戦争になる。沖縄だけで止まるとは思えない。子や孫のためにわったーは命を懸けて行動するさー」と言っていました。
戦争を止めるため、命を守るため、誇りをもって生きていくための怒りの声が、全国の闘いが辺野古新基地建設反対の闘いとひとつになって、県民大会で爆発している! と確信することができました。

労働組合が先頭になって戦争反対の闘いを今こそ行わなければならない。戦前、労働組合が戦争に加担してきたから戦争は止められなかった。解雇もされてきた。
安倍政権は本気で戦争をやろうとしている。絶対に止めなければならない。
自分の職場でできることから始めていこう。戦争立法に対してどう思うと話をしてみよう。その一歩が戦争を止める最大の力です。(F)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

連載・介護労働の現場から 〈26〉 相談窓口

連載・介護労働の現場から 〈26〉

相談窓口

会社都合で解雇できないとなると雇用関係の助成金なのだろう。
介護事業は、国から介護保険サービス指定業者として許可を受けている。

私が会社都合で退職して何らかの是正勧告とかを受けると、絶対まずい、そういう危機感を社長がもっている。労組をつくり解雇撤回闘争をやった挙句、施設をつぶすという選択肢もあるなと、ちらっとアタマをかすめた。
でも、そんな弱みをぽろっと言ってしまう甘ちゃん社長にそれほど憎しみはない。これまで、直訴すれば、数々の労働条件を飲んでくれた。労務整備が不備なままフランチャイズを始めてしまったのだ。働いている労働者がどんな気持ちなのかも教えてあげなきゃと思った。

「ケガで仕事ができないから即クビ、管理者は自分のことしか考えていない。私の立場からいえば、ケガしてるだけでもつらいのに、働けないから給料入らない、病院代はかかる…、三重苦ですよ」
「それに、自己都合で退職届を書いたとしても、その本当の理由がケガだと、その退職届は無効です。解雇理由がケガや病気というのはありえません」
法的に無効かどうかわからなかったが、人権の立場から判断すれば、無効だ。
社長との話し合いは平行線に終わり、家に帰って労働基準監督署とか、県の労働相談窓口に電話相談をした。どちらも混み合っていて長く待たされた挙句、答えは「それは退職勧奨にすぎないので辞めなきゃいいんです」だけだ。
もう辞めたいから、会社都合にする方法や法的根拠を教えてくれと言ったのに、専門家は紋切り型の返事しかしない。

辞めないで、このままケガのまま出社しても、会社休んでも、代わりの人が働いていて、管理者に追い返される。追い返されたら、施設に向かってハンドマイクで解雇撤回運動…、いや、自宅近くでそんなことやって、近所中に知れ渡りウワサの種になる。
リスクを考えたら、時間とカネの無駄だ。社労士、弁護士とか労組とかの連中も合理的な解決にはならないと思った。
n0060_03_01a 生活防衛上の損得からいえば、退職日までは有給支給と傷病手当金が給料の代わりになる。退職日からすぐ雇用保険が支給されれば困ることがない。
相談するのは労組なんかではなくハローワークだと思った。受給適用課に行った。窓口はお笑い芸人風だったが、すぐこちらの立場を理解してくれて、「ケガしてクビにするなんてひどい会社だ。ケガ退職は〈特定理由退職〉と言って、雇用保険の待機期間はありません。会社都合と同じ扱いです」ときっぱり。いいね、労基署より頼りになる。
「でも、受給するためには雇用期間が足りません。」
そんなはずはない。
(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

安保法制―労働組合がいかに闘うかがカギ!

安保法制―労働組合がいかに闘うかがカギ!

「戦争国会今すぐ閉会!」「安倍は退陣!」連日、日本中でデモや集会が開催され、多くの人びとが安保国会への危機感と怒りを燃やしています。

憲法学者の「違憲」表明を契機に、一気に潮目が変わってきました。
6月24日、国会包囲に3万人が集まり、全国的に若者や年配者まで、それぞれの言葉で安倍に“NO!”の声を上げはじめました。安倍の支持率は低下、自民党や維新の中に動揺が走っています。みんなが立ち上がれば、戦争法は葬り去ることができる。

この中で、作家の百田直樹が「沖縄の2紙を潰さないといけない」と発言しました。百田は、NHK経営委も経験してきたメディアに精通している人物。
沖縄の地元紙は、労働者が労働組合や地域に組織され、沖縄の労働者民衆に密着した独特のメディアをつくっています。5月17日に開催された県民大会もマスコミ労働者の大活躍がありました。だから、百田発言は「労働組合を潰せ!」と言っているに等しい意味を持っています。

原爆投下から70年目の8月6日、広島。この日、改憲派の集会企画に抜擢された櫻井よし子が行う講演の演題は、「反核平和70年の失敗」。戦後一貫して、労働組合を中心に闘われてきた反戦平和運動が“失敗”で、UAゼンセンのように「核や徴兵制を容認する労働組合になれ」とでも言うのだろうか。沖縄や広島をはじめ、労働組合がいかに闘うかが問われる夏になります。(G)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

書評『沈みゆく大国アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉』

『沈みゆく大国アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉』

市場原理が徹底した介護の実態

n0060_04_01a 5月に出版された『沈みゆく大国アメリカ〈逃げ切れ!日本の医療〉』(堤未果著)を読んだ。

米国の老人医療や介護産業の実態などを暴露し、医療と介護をビジネスにするモンスター「医産複合体」が次に狙うのは日本の医療と介護だ、と警告を発している。
米国の医療費は総額2・8兆㌦(200兆円)。製薬会社と保険会社、そしてウォール街が結託する「医産複合体」は、病気を抱える弱い立場の人々を標的に天文学的な収益を上げている。
日本のような国民皆保険制度がない米国では医療や介護には莫大な費用がかかる。
盲腸手術200万円、ケガで一針縫って30万円……。
近年、投資家のビジネスの種になっているのが介護産業だ。日本同様、第2次大戦直後に生まれたベビーブーマー世代が高齢期を迎え民間老人ホームの需要を爆発的に押し上げているのだ。

米国の介護の実態

市場原理が制圧した介護職場の恐るべき実態とは?
全米500カ所以上の施設を持つある大型チェーンの老人ホーム。
施設の最大の特徴は、介護スタッフが最低以下の人数に抑えられており、時給は平均5・5㌦(600円程度)。一晩で50人以上の高齢者を1人の介護スタッフがみることも日常茶飯事。死亡・虐待事件で訴えられるのも頻繁という。
米国における高齢者介護施設は、営利企業であっても、建設から設備投資、施設内でのサービスから介護関連機器まで莫大な政府補助を受けることができる。このため民間老人ホームが乱立され、それが頭打ちになると、今度はウォール街の銀行と投資家が利権のにおいをかげつけた。

投資家たちの手口

投資家が率いる持ち株会社が医療法人チェーンを設立し、地域の介護施設や老人ホーム、診療所や中小病院をまとめて買収して傘下に入れてショッピングモールのように統合する。彼らの目的は資産価値を高めて株主利益を増やすことだ。
病院では、利益率が低くて医療事故のリスクが高い小児科や産婦人科、救急部門は次々に廃止する。逆に、人工透析や緩和ケアなど儲かるところを充実させるのだ。
老人ホームでは、①スタッフ削減、②給与削減、③入居者の回転率を速める――この3つを徹底的に推進することで事業の資産価値を高める。そして約5年で施設を売却し多額の売却益を得るのだ。
日本でも優良老人ホームのM&A(企業売買)が活発になってきている。以前、村上ファンドの村上世彰が高級老人ホームを買収したことがニュースになっていた。
日本でも政治家や地域ボス、建設業界が福祉利権に群がる構図があるが、それが牧歌的に思えるような重大かつ深刻な状況が迫っているのかもしれない。
――そんな感想を持ちました。介護労働運動からも世の中の核心が見えるのかもしれません。(S)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

【編集後記】ニュース60号(2015年7月1日発行)より

【編集後記】

“妖怪も労働組合!?”今月、子どもたちに大人気のアニメ『妖怪ウォッチ』でこんなネタがありました。ジバニャン(オレンジ色のネコ)は、妖怪労働組合に加盟し、有給をシッカリ取得するという話。働き過ぎの人間界に対するメタファーに笑い。(K)

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安倍政権は、6月24日までの国会会期を9月27日まで95日間に延長し、安保関連法案を成立させ、派遣法改悪と残業代ゼロ法案も成立させる構えだ。なにやら安倍の祖父・岸信介のようです。岸は安保条約を強行した時、30万人のデモ隊に包囲され、首相官邸で死を覚悟し自衛隊にも治安出動を要請(防衛庁長官が拒否)しました。闘う側も覚悟と決意が問われている。(S)

安倍総理が押し進める戦争法、憲法改正、沖縄・辺野古の基地建設、労働組合つぶしなどを独裁政治のごとく進めようとしている。70年前の戦争を彷彿させる。自民党からは言論の自由を奪えという声が聞こえてきた。祖父母から戦争の悲惨さや虚しさをよく聞いていた。このような誰の得にもならない戦争は絶対にさせてはいけないと思った。
だから今こそ労働運動を復権させ、全国いや全世界の労働者と連帯し世界中から安部総理の暴走を止めないといけない。「万国の労働者よ、団結せよ」のスローガンのもとに一致団結しないといけない。団結こそ政治家が恐れているものだと感じている。今の若者(私も結構若いが〈笑〉)の獲得も今後の日本の未来にかかっていると思う。
選挙権の対象者年齢が引き下げられ安部総理はその青年の獲得に必死である。その新たな青年を獲得し国民投票で何としてでも憲法改正を行おうとしている安部総理の暴走を世界の労働者とともにとめていきたいと思っている。(青年部)

ちば合同労組ニュース 第60号 (2015年7月1日発行)より

【編集後記】ニュース第59号(2015年6月1日発行)より

【編集後記】

先日、組合の会合で「鰯(イワシ)」のことが話題になりました。ちょっと気になったのでウィキペディアで調べてみました。【カタクチイワシは天敵から身を守るために密集隊形を作り、群れの構成員すべてが同調して同じ向きに泳いで敵の攻撃をかわす。これは他の小魚にも共通する防衛策である。対する敵はイワシの群れに突進を繰り返して群れを散らし、はぐれた個体を襲う戦法を取る】とのことです。なるほど、勉強になりました。小学校の時、国語の教科書に載っていた『スイミー』を思い出しました。(S)

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沖縄で5月17日、新基地建設に反対する県民大会が開催され、3万5千人が集まりました。1995年の少女暴行事件に対して8万人余が県民大会に集まったのが一つの出発点でした。日米政府は普天間基地の返還を打ち出し、他方で新基地建設と振興策をセットにしました。振興策の目玉は通信設備さえあればすぐ開設できるコールセンターでした。しかし今や振興策は破綻し、コールセンター閉鎖が始まっています。地元紙は「就労する従業員が非正規雇用である限り貧困状態……」と伝えています。(Y)

今回の派遣法の改定案は分かりづらいのですが、派遣法の「一時的・臨時的」のしばりがなくなり企業は派遣をずっと使えるようになります。しかし個々の派遣労働者が派遣先で働けるのは3年まで。企業は永続的に派遣を使い、個々の派遣社員は3年ごとに自動解雇。例外があり、無期契約の派遣という道があるとのこと。一生派遣で良いなら契約しますよ、と。(T)

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国鉄闘争6・7全国集会へ結集を

6月7日、東京・日比谷公会堂で国鉄闘争の全国集会が開催されます。国鉄1047名解雇をめぐる動労千葉の裁判は最高裁で行われ、署名も9万筆を突破しました。ちば合同労組は、組合として集会に賛同し、参加します。当日は同じ列車で向かいます。
日時 6月7日(日)午後12時30分
場所 東京・日比谷公会堂
ちば合同労組ニュース 第59号(2015年6月1日発行)より

労働者の力が戦争を止める

労働者の力が戦争を止める

n0058_03_02人・人・人! 場所は横浜・みなとみらい。5月3日(憲法記念日)に3万人。主催者の予想をはるかに超えた。トイレに行くのも大変な密集した人たち。真っ赤に日焼けした顔でステージを見つめる若者や高齢者。顔に流れる汗にその思いが浮かび上がる。「戦争を繰り返すな。安倍を倒せ」
同じ5月3日、改憲の代表格の櫻井よしこは「美しい憲法をつくる」と講演。もっとも敵視するのは自治労や日教組などの労働組合。他方で彼女が持ち上げるUAゼンセンは、徴兵制と戦争賛成の組合。かつて連合に対し「自らは戦わないことを表明することになるのであえてこれを表現することは不要」として徴兵制を肯定したことも。UAゼンセンは日本最大の100万人超の組合員数で非正規が50万、そのうち半分が女性という構造。憲法の問題も労働組合がカギだ。

5月15日、43年前に沖縄が日本に「復帰」した日。安倍は安保関連法を11本、国会に提出する。昨年7月の集団的自衛権閣議決定のあの夜、国会前の騒然とした若者たちの「決意」を思い出す。残業代ゼロ法や派遣法改悪案も国会に提出される。過労死や戦争は一つの問題だ。戦後70年、いよいよ労働組合が時代に出る時だ。
自衛隊の訓練も変わった。相手を捕獲する訓練を人を標的にする訓練に変えた。昨年の日米共同演習では、日本にはない「砂漠」演習場で訓練が行われた。敵兵を演じる隊員はターバンをつけていた。戦争はいつも法律より先に闘いの現場から始まる。(K)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

本の紹介『君の心が戦争を起こす』

もっとたくさん戦争反対の声を!!

本の紹介『君の心が戦争を起こす』

十代の頃に読んだ『君の心が戦争を起こす』という本を四半世紀ぶりに図書館で借りてみた。

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著者は羽仁五郎。歴史家で戦争中に逮捕されて敗戦を警視庁の留置場で迎え、治安維持法の廃止で釈放になった人だ。野生動物のドキュメンタリーで有名な映画監督の羽仁進の父親と言った方が通りが良いかも。ちなみに「羽仁進の愛情いっぱい動物記」は素晴らしい絵本です。

冒頭の書き出しはこんな書き出しから始まる。

〈今、世界は、そして日本は、一歩ずつ戦争の方向に向かって進んでいると思われる。誰もがそれを望んでいないので、誰もがそれに手を貸している。そんな不思議な構造の時代になっている〉
〈この本では、戦争が起こる理由、人びとが戦争を望むようにしむけられる仕組み……戦争を起こす犯人の正体と、戦争を防ぐ方法についてなど、ぼくが80年余りの生涯をかけて研究してきたことの成果を書き尽くした〉
初版は1982年でもう30年以上前の本だが2015年のことが書かれている感覚に。心に刺さる。

けっこう内容の濃い本なので目次ぐらいしか紹介できないが「今は平和でハッピーな世の中か」「戦争に向かう君の心の構造」「子どもが子どもでなくなるとき」「もっと軍備をのナンセンス」「戦争の条件はすべてそろった」

n0058_04_02 4月に安倍首相が訪米し、日米防衛協力の指針を改定した。昨年7月の集団的自衛権の閣議決定に基づき、自衛隊の武力行使を前提に日米の軍事同盟を改定したもの。さらに5月中旬には安保関連法案十数本を国会に提出するとのことです。

その柱が武力攻撃事態法の改定です。〝存立事態〟という新たな概念を導入し、国会承認や国連決議もなく全世界に自衛隊を派兵し、米軍以外の軍隊への支援ができるようになる。日本の存立が脅かされる危険があると判断すれば自衛の措置として武力行使が現行憲法のもとでも許容されるという考え方です。

まさしく羽仁が指摘する「イヤだが戦争も仕方ない」の論理です。
戦争に向かう人の心の構造と動きに切り込む『君の心が戦争を起こす」。若い人にお薦めです。(T)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

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