映画紹介–『ノーマ・レイ』

映画紹介『ノーマ・レイ』

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保守的なアメリカ南部のとある町の紡績工場で働くノーマ・レイ(サリー・フィールド)。高校を出てすぐに結婚するも夫を酒場の喧嘩で亡くしたシングルマザー。両親も同じ紡績工場で働いている。この工場には組合もなく労働者は酷使され搾取されるまま。年老いた両親は疲れきっていた。

ある日、この町にニューヨークからルーベンという男がやって来た。全米縫製繊維産業労働組合からこの町の工場に労働組合を組織するために派遣されて来たのだ。
ルーベンは、毎朝出勤して来る労働者にビラを配布しながら彼らが工場から不当な待遇を受けていることを知らせて組合に勧誘した。ルーベンと親しくなったノーマも労働者としての意識が目覚めていく。そして父の死……
ノーマに恋人ができたり、組織化がうまくいかず口論になったり、ノーマとルーベンは信頼関係を強めていく。

終盤、ノーマが「UNION」と手書きしたボードを掲げて立ち上がり、延々と続く機械音の中、1人ずつ労働者が機械を止めていくシーンは感動的です。
労働組合を結成するには職場投票で過半数が必要とされるアメリカの事情はありますが、労働組合の組織化と労働者の人間的成長を描いた良い映画だと思います。

ちば合同労組ニュース 第59号(2015年6月1日発行)より

港合同・中村委員長の人生列伝–みんなが読んで欲しい本

3396日――“さんざん苦労”の経験

港合同・中村委員長の人生列伝

合同労組のみんなが読んで欲しい本

n0059_04_01a 労働者学習センターから『団結こそ命・闘いこそ力/港合同の闘いの歴史と教訓』が発行されました。昨年の労働学校での中村吉政さんの講演録です。薄くてすぐに読めるブックレットです。

教訓に満ちた闘い

中村さんは、毎年11月に日比谷野外音楽堂で開催される労働者集会の呼びかけ3労組の一つである大阪・港合同の委員長です。この本は半世紀にわたる港合同の労働運動の実践の数々が描かれています。

特徴的な点は、港合同の労働者が争議が勃発している工場へ総力で泊まり込みに行き、寝食を共にし 、地域の労働者どうしの団結をつくっていったことです。
その中でも、3396日という超長期の争議(矢賀争議=写真)に勝利した教訓です。“さんざん苦労”したという表現からも、労働運動がすぐに成果があがるような短絡的なものではなく、地道な積み重ねの先に成功があることがしみじみと伝わってきます。
大阪都構想の住民投票で橋下を倒した力も、港合同のような労働者たちの闘いの教訓や蓄積が根っこにあるのだと感じました。若い世代に労働運動を引き継ごうと奮闘される中村さんの話も、新たな人を合同労組に組織するという観点からも学ぶべき点が数多くあります。

労働者が集まる場

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個人的な感想を一つあげれば、組合事務所の維持についてです。中村さんは こう語っています。
「大阪でも合同労組さんの苦労というのは、組合の事務所を持っているというのは限られています。今、大阪でもどこの組合でも、相談があっても組織を残してというようなことをあまり聞きません」
「やはりスペースといのは労働者が団結する場であるし、それが発信の基地となるだろうと思います」
橋下が最初にやった攻撃は、区役所にある組合事務所を徹底的に排除したことだそうです。これで、労働者どうしの交通がなくなり、一気に闘えなくなったのだと。

組合員の団結を守りぬくとは、やはり事務所・拠点を維持し、堅持していくことが基礎です。
ちば合同労組は、DC会館の一角を間借りしていることもあり、自分たちの事務所を維持するという意識が希薄になりがちです 。“労働者にとって場所があるということが、かけがえのない財産である”――この中村さんの言葉に学び、動労千葉と一緒に闘い、地域に開かれた合同労組をつくっていきましょう。

全56㌻。頒価300円。DC会館で扱っています。

ちば合同労組ニュース 第59号(2015年6月1日発行)より

【編集後記】ニュース第59号(2015年6月1日発行)より

【編集後記】

先日、組合の会合で「鰯(イワシ)」のことが話題になりました。ちょっと気になったのでウィキペディアで調べてみました。【カタクチイワシは天敵から身を守るために密集隊形を作り、群れの構成員すべてが同調して同じ向きに泳いで敵の攻撃をかわす。これは他の小魚にも共通する防衛策である。対する敵はイワシの群れに突進を繰り返して群れを散らし、はぐれた個体を襲う戦法を取る】とのことです。なるほど、勉強になりました。小学校の時、国語の教科書に載っていた『スイミー』を思い出しました。(S)

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沖縄で5月17日、新基地建設に反対する県民大会が開催され、3万5千人が集まりました。1995年の少女暴行事件に対して8万人余が県民大会に集まったのが一つの出発点でした。日米政府は普天間基地の返還を打ち出し、他方で新基地建設と振興策をセットにしました。振興策の目玉は通信設備さえあればすぐ開設できるコールセンターでした。しかし今や振興策は破綻し、コールセンター閉鎖が始まっています。地元紙は「就労する従業員が非正規雇用である限り貧困状態……」と伝えています。(Y)

今回の派遣法の改定案は分かりづらいのですが、派遣法の「一時的・臨時的」のしばりがなくなり企業は派遣をずっと使えるようになります。しかし個々の派遣労働者が派遣先で働けるのは3年まで。企業は永続的に派遣を使い、個々の派遣社員は3年ごとに自動解雇。例外があり、無期契約の派遣という道があるとのこと。一生派遣で良いなら契約しますよ、と。(T)

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国鉄闘争6・7全国集会へ結集を

6月7日、東京・日比谷公会堂で国鉄闘争の全国集会が開催されます。国鉄1047名解雇をめぐる動労千葉の裁判は最高裁で行われ、署名も9万筆を突破しました。ちば合同労組は、組合として集会に賛同し、参加します。当日は同じ列車で向かいます。
日時 6月7日(日)午後12時30分
場所 東京・日比谷公会堂
ちば合同労組ニュース 第59号(2015年6月1日発行)より

報酬切り下げの中、賃上げを飲ませた!

介護職場に労働組合を

報酬切り下げの中、賃上げを飲ませた!

職場で夜勤食を要求したのは1年くらい前。これから夏場になり食中毒が心配される時季だ。

夜勤は夕方4時半から朝の9時半まで17時間も拘束される。夕食はもちろん朝食もつくって(あるいは買って)職場に入る。

この職場は初めての介護現場なので私は知らなかったのだが、どこの施設でも夜勤に食事を出すのは当たり前らしい。うちの施設でも宿直者には「検食」という形で夜食を出している。

夜勤手当が低いこともあり感染症予防の観点からも話を切り出しやすい夜勤食を会議の場で要求しようとなった。

会議というのは、業務改善を目的に月に一度開かれる現場労働者と事務や看護師など他の部署の人や施設長も参加する生産性向上の会議。この場を利用して人員を増やせなど現場の声を上げるようにもっていっている。

当初、施設の回答は「調理場を任せている外注会社ではどこの施設も夜勤食はやっていない」。食い下がると「アンケートを取る」「近隣の施設の状況を調べる」。

なかなか長引いたが、その間にも給与の低さについて職員間で不満が公然と上がるようになってきた。

中間管理職でさえ職員の待遇を良くしないと良い介護はできないし人も来ないと施設長に談判するほどになった。
施設の開設当初は、それなりに職員の応募もあったが今は周辺にどんどん施設が建ち、開設当初からの職員も人間関係などで辞めていき、人員不足の状態が常態化し、ついには派遣を入れてギリギリ現場を回している。人が減ることでますます労働強化され、「こなし介護」の毎日。

施設長は募集しても人が来ないと説明していた。本当かどうかは不明だが、この給料では来ないのはうなづける。
私の入職時、求人票には「試用期間3か月」と書いてあったのに最初に渡された契約書は2週間の雇用期間。それも時給は最低賃金。なぜ2週間なのかと訊ねると、いつでもクビを切れるという趣旨のことを言われた。単に給料の低さ以前的な問題だ。

話を戻して、下からの突き上げに押されて、施設長も動かざるを得なくなった。3月末に理事会の場で賃上げを要求したのだ。
要求額には遠く及ばないが理事会は賃上げを飲んだ。

理事会でどんな議論がなされたのかは分からないが、この4月の介護報酬改定で、特養では介護報酬6%も引き下げられた中で、介護職員への処遇改善加算(こちらは1・65%アップされた。ただしうちの施設では要件に満たず、現状のまま)の枠外で賃上げを認めさせた意義は大きい。]

これは憶測だが、労働組合でもできたら困ると施設側が先手を打ったのかもしれない。賃上げと同時に管理職ポストが新設され、パート労働者などは賃上げの対象外とする分断攻撃が起きている。

なぜ資本はこれほどまでに労働組合を恐れるのか。国家ぐるみで労働運動破壊を仕掛け、労働法制を改悪してまで労働組合を根絶しようとするのか。私たちの要求など人間としてごく当たり前の微々たるものでしかないのに。

裏を返せば、いかに今の社会が労働者、そして人間存在と相容れないものになっているのかが見えてくる。
安倍政権は、株価を吊り上げるために公的年金の財源さえ株に突っ込み、福島では小児甲状腺ガンが多発しようとも帰還を強制し、挙句の果てには戦争に突き進んでいる。
若者に戦場で死んでこいという社会で介護を必要とする人びとにどんな生活をしろというのだろう。

戦争情勢の中で先鋭的に矛盾が突き出される介護職場に闘う労働運動を作り出そう。

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

介護労働の現場から〈24〉 辞めると言ってない

連載・介護労働の現場から 〈24〉

辞めると言ってない

あと、2日でクビ?
「言ってること分かっているの?」。私は思わず聞き返した。
管理者はうろたえた様子で「あらかんさんの代わりに本社からは応援にきてくれない。早く次の人、募集しなきゃ。それには、あらかんさんがいては募集できない」。
「休職規則はないの?」
ふたりで就業規則をめくってみたが、休職に対する項目はない。

これまで8か月ちょっと、施設の開業当初から、環境整備、ケアや食事、いろいろな体制を管理者とともに作り上げてきた。
「名ばかり店長」で苦労している彼を支えてもきたが、これでも管理者。管理者にとって労働者は駒にすぎない。役立たずとなれば、すぐクビ、プレイヤー交代というわけだ。でも、サッカーではないのだよ。教えてやらなきゃ。
「私は辞めるとは絶対言ってないよ。辞めてほしいというのは退職勧奨と言って会社都合なの。もし、会社都合で労働者を即クビにしたければ、1か月分の給料をはらうか、あるいは、一か月前に解雇予告をするか、どちらかをしなさいという法律があるの」
管理者は、「どっちかね。わかった」と軽く言い、本社の社長に聞いてみるね、と答えた。

解雇通告の10日の2日後、本社から電話が来て、社長と面談するために職場に行った。管理者は不在だった。介護ベンチャーを立ち上げた社長は33歳で、ワンマンでなく親しみやすく、協調して事業を進めていくタイプだ。
社長は「あらかんさんが辞めるとは残念ですね。別に給料締日にやめる必要はないんですよ」。と切り出した。辞めるとは言ってないとあれほど管理者にくぎを刺していたのに伝わっていない。
「私は自分から辞めるとは絶対言ってないですよ。管理者が辞めろと言ってるだけです」
「おかしいな? 管理者から、あらかんさんがケガして辞めたいと言ってると連絡を受けたので、僕はもう人の募集を始めているよ」と社長が言った。
言った言わないの水かけ論に持ち込みたくなかった。
管理者にとってみれは、私はこれまで彼を差し置いていろいろ仕切ってきたし、労働条件などの度重なる要求もうっとうしかったのかもしれない。

n0058_03_01 やる気がプッツンと切れた。
私だってこんな労働環境がめちゃくちゃな職場に居続けたいわけではない。条件がクリアされれば辞めてもいいかなと思った。
「どうしても解雇したいなら条件があります。(1)解雇予告通知をだして下さい。(2)その間、残っている有給を支払ってください。(3)健保からの傷病手当金の申請をしてください」
そうして次の職場を探そう。
(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

労働者の力が戦争を止める

労働者の力が戦争を止める

n0058_03_02人・人・人! 場所は横浜・みなとみらい。5月3日(憲法記念日)に3万人。主催者の予想をはるかに超えた。トイレに行くのも大変な密集した人たち。真っ赤に日焼けした顔でステージを見つめる若者や高齢者。顔に流れる汗にその思いが浮かび上がる。「戦争を繰り返すな。安倍を倒せ」
同じ5月3日、改憲の代表格の櫻井よしこは「美しい憲法をつくる」と講演。もっとも敵視するのは自治労や日教組などの労働組合。他方で彼女が持ち上げるUAゼンセンは、徴兵制と戦争賛成の組合。かつて連合に対し「自らは戦わないことを表明することになるのであえてこれを表現することは不要」として徴兵制を肯定したことも。UAゼンセンは日本最大の100万人超の組合員数で非正規が50万、そのうち半分が女性という構造。憲法の問題も労働組合がカギだ。

5月15日、43年前に沖縄が日本に「復帰」した日。安倍は安保関連法を11本、国会に提出する。昨年7月の集団的自衛権閣議決定のあの夜、国会前の騒然とした若者たちの「決意」を思い出す。残業代ゼロ法や派遣法改悪案も国会に提出される。過労死や戦争は一つの問題だ。戦後70年、いよいよ労働組合が時代に出る時だ。
自衛隊の訓練も変わった。相手を捕獲する訓練を人を標的にする訓練に変えた。昨年の日米共同演習では、日本にはない「砂漠」演習場で訓練が行われた。敵兵を演じる隊員はターバンをつけていた。戦争はいつも法律より先に闘いの現場から始まる。(K)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

本の紹介『君の心が戦争を起こす』

もっとたくさん戦争反対の声を!!

本の紹介『君の心が戦争を起こす』

十代の頃に読んだ『君の心が戦争を起こす』という本を四半世紀ぶりに図書館で借りてみた。

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著者は羽仁五郎。歴史家で戦争中に逮捕されて敗戦を警視庁の留置場で迎え、治安維持法の廃止で釈放になった人だ。野生動物のドキュメンタリーで有名な映画監督の羽仁進の父親と言った方が通りが良いかも。ちなみに「羽仁進の愛情いっぱい動物記」は素晴らしい絵本です。

冒頭の書き出しはこんな書き出しから始まる。

〈今、世界は、そして日本は、一歩ずつ戦争の方向に向かって進んでいると思われる。誰もがそれを望んでいないので、誰もがそれに手を貸している。そんな不思議な構造の時代になっている〉
〈この本では、戦争が起こる理由、人びとが戦争を望むようにしむけられる仕組み……戦争を起こす犯人の正体と、戦争を防ぐ方法についてなど、ぼくが80年余りの生涯をかけて研究してきたことの成果を書き尽くした〉
初版は1982年でもう30年以上前の本だが2015年のことが書かれている感覚に。心に刺さる。

けっこう内容の濃い本なので目次ぐらいしか紹介できないが「今は平和でハッピーな世の中か」「戦争に向かう君の心の構造」「子どもが子どもでなくなるとき」「もっと軍備をのナンセンス」「戦争の条件はすべてそろった」

n0058_04_02 4月に安倍首相が訪米し、日米防衛協力の指針を改定した。昨年7月の集団的自衛権の閣議決定に基づき、自衛隊の武力行使を前提に日米の軍事同盟を改定したもの。さらに5月中旬には安保関連法案十数本を国会に提出するとのことです。

その柱が武力攻撃事態法の改定です。〝存立事態〟という新たな概念を導入し、国会承認や国連決議もなく全世界に自衛隊を派兵し、米軍以外の軍隊への支援ができるようになる。日本の存立が脅かされる危険があると判断すれば自衛の措置として武力行使が現行憲法のもとでも許容されるという考え方です。

まさしく羽仁が指摘する「イヤだが戦争も仕方ない」の論理です。
戦争に向かう人の心の構造と動きに切り込む『君の心が戦争を起こす」。若い人にお薦めです。(T)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

編集後記-労組ニュース58号(2015年5月5日発行)より

【編集後記】

株式市場に5頭のクジラが住み着いて株価2万円を操っているそうだ。厚生・国民年金、共済年金、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行、そして日銀。これは素人がみてもどこかでパンクする感じがする。1929年に起きた世界大恐慌の理由はさまざま言われるが、貧富のあまりの格差が経済のバランスを土台から揺るがしたことが原因と言われる。人びとの老後の生活を支える年金や生命保険の資金をほとんど略奪的に株式に突っ込み、異次元金融緩和で金持ちは超大金持ちになり、他方で貧困世帯は増えるばかり。2008年のリーマンショック以上の破局に向かっている感じがする。こういう時こそ暗くならずに、労働者が働くってどういうことか? 労働者ってどういう存在? という原点に帰って物事をみるのが良いと思う。(S)

最近、少年マンガを読むと「闘っても無駄」「どうせ努力したって結果は見えてる」と言うキャラがやたら出てきます。格差社会のなかで、みんなどこかで悟ってる。そんな時代の文化なのでしょうか。この状況を突破する主人公みたいになりたいですね。(G)

ちば合同労組ニュース 第58号(2015年5月5日発行)より

すき家ストライキ決行〝賃上げと団体交渉に応じよ〟

3月14日  すき家ストライキ決行
〝賃上げと団体交渉に応じよ〟

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ちば合同労組は3月14日、すき家の工場であるGFF社船橋工場で1日ストライキを貫徹しました。
このストライキは、千葉県内の特急廃止などの3・14ダイ改に反対して前日からストライキに入った動労千葉に連帯して行われました。

こうしたストライキが各地に広がりゼネストに発展していけば、労働者の労働環境、生活水準を根底から変革することは可能です。このストは、すき家の非正規労働者の怒りの最先頭に再びちば合同労組が立つ闘いです。
ゼンショー従業員組合会は、正社員賃金の3%アップを求める一方、非正規労働者に関しては具体的な数字はありませんでした。
すき家最大の組合がこれでは非正規労働者の怒りはおさまりません。ちば合同労組の今回のストはこの怒りに根差した怒りの決起です。

ちば合同労組は1月、一律時給10円の賃上げを要求しました。会社からの回答書には賃上げに関して一言もありませんでした。ちば合同労組が企業内組合ではないから相手にしないという態度でした。
ところが、ストライキが近づくにつれ態度が変わりました。職場で働く組合員個人に対して〈名誉毀損・業務妨害〉を理由に「弁明書を書け」と言ってきたのです。
ちば合同労組が再び無視できない存在になってきたからと、処分をちらつかせて弁明書の提出を求めるというのは恥の上塗りです。

n0057_01_01a 昨年5月、すき家の店舗で働く労働者がワンオペなどの過酷な労働環境に対して職場からの大量離脱などの大反乱を起こしました。
この一環として5月29日のストライキが呼び掛けられました。これに答えて労働組合として唯一ストライキに立ち上がったのが「ちば合同労組」だったのです。
こうした労働者の怒りと真正面から向き合うことを恐れた「すき家」は、ちば合同労組との団体交渉から逃げ回ってきました。こうした卑劣な対応に対する怒りの爆発としても今回のストライキはあるのです。
正義は労働者の側にあります。小数とはいえ「ちば合同労組」がストを通して労働者の怒りを代表しているのは間違いありません。

ちば合同労組はこれからもすき家と闘います。ちば合同労組に入ってともに闘おう。

ちば合同労組ニュース 第57号(2015年4月1日発行)より

連載・介護労働の現場から〈23〉 解雇通告

連載・介護労働の現場から〈23〉

解雇通告

4c-sakura介護の仕事は、緊張とストレスの毎日だ。

私は休日にはリフレッシュのため山へトレッキングに出かけた。以前は同行者と早目に調整し余裕のある日程が取れたのだが、介護の仕事に就いてからは、先のシフトの予定が立たないし、同行者の土日休みや連休に合わせて、いわゆる「弾丸登山」。
目一杯働いた日の夜に車で地元(千葉県には山がない。日帰りでも行くとしたら、近くても群馬か神奈川、山梨)まで行き、現地で車で仮眠し、早朝から登り始め、夕方、山を下り、夜中に自宅に帰宅、翌朝から仕事という強行になる。
8月に越後の山に登った。中級コース。睡眠不足もあり、下山時には体力の消耗が激しく、濡れた木道で足をすべらしてしまった。滑った拍子に手をついてしまい、手首に痛みが走り、帰る頃には腫れて痛んだ。
その夜は患部を冷やし、翌日、医者に行ったら、骨折していた。全治一か月。
なぜか、ほっとした。
これで一か月休める!

介護の仕事について8か月余り、これまでの人生にないような過酷な経験の毎日。

それを象徴するかのようなこの痛々しい負傷姿。ケガした左腕はL字型にギブスで固定されているが、右手は使えるし、これで一カ月、人間らしい生活を取り戻せる。私はそういう思考回路の人間だ。

でも、管理者は違っていた。

診察のあと、病院から管理者に電話をした。管理者はさして驚きもしないで聴き、「よし、わかった。とりあえず明日来てよ。話があるから」。
ドタキャン欠勤でこれから一カ月、みんなに迷惑かけるなと思った。管理者もこれから一カ月分の私のシフトを埋めるのは大変だな。でも、ケガ人はサッカーではよくあることだし、本社から応援にきてもらえばいいんだし、そんなに気にしなくてもいいか。
病院の帰りに、気になっていたイタリアンレストランに行き、右手だけでコース料理を食べた。
今頃、職場の利用者たちは力石の不味い昼食を食べてるんだろうなと思ったら、急に空しくなった。なんでスタッフも利用者も管理者も、あんなまるで囚われの檻のようなつらい環境に押し込められているのか。
私が望むものはささやかなものだ。働いて生活に困らない給料、休日が決まっていて家族や友人とゆったりと過ごし、職場ではのびのびと仕事を覚え、将来が描ける。利用者は年寄りらしくその存在だけで、尊敬され愛される…。

翌日の昼頃、職場に行き、管理者に会った。管理者は私のギブスを見て、「これじゃ、だめだな。給料が10日締めなので、10日付けで辞めてくれる」と切り出した。
え~! 今日は8日だよ。ウソでしょ!(あらかん)

ちば合同労組ニュース 第57号(2015年4月1日発行)より

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