不当労働行為を認めさせた-28年闘う解雇撤回闘争

不当労働行為を認めさせた

28年闘い続けてきた解雇撤回闘争

動労千葉は、1987年の国鉄分割・民営化に反対して全国で唯一2波のストライキを闘いました。
そして1989年の段階で1047名の労働者が不当解雇され、以来28年間、闘い抜いて来ました。いわゆるJR採用差別事件をめぐり最高裁判所は6月30日、動労千葉の上告を棄却しました。

判決は、JRへの採用基準の策定に際し、分割・民営化に反対する組合に所属する組合員を不当に排除する目的で不採用の規準をつくったことは、不当労働行為だと明確に認定しました。

ところが判決は、解雇撤回もJR復帰も認めず、ただ慰謝料の支払いを命じただけです。労働運動をしている者にとって、不当労働行為を認めた以上、原状回復=解雇撤回は〝常識〟です。最高裁決定は、労働運動の常識を覆す反動判決であり、これで闘いの旗を降ろすわけにはいきません。

とはいえ国鉄分割・民営化が国家的な不当労働行為であったことを裁判所に認めさせたことは、労働運動の歴史において、ある種の大事件です。国鉄分割・民営化と国鉄改革法は違法・不当であり、間違っていたことを裁判所に認定させたのです。
社会保険庁の民営化→年金機構の時も、国鉄分割・民営化と同じ手口で、年金機構へは新規採用という仕組みで500人を超える労働者が解雇されました。これも不服申し立てをした二十数人が解雇撤回になっています。

今回の判決や社保庁での解雇撤回は、国や自治体による別組織の新設→選別新規採用の方式で労働者を解雇する仕組み自体が不当労働行為であることがほぼハッキリしたということです。これは本当に大きなことです。
いま動労千葉は、JRの職場では外注化(アウトソーシング)と非正規雇用化に反対し、清掃職場などにも組合加入を呼びかけて闘っています。ちば合同労組も共に闘います。8月23日の報告・決起集会に多くの組合員が参加されることを呼びかけます。

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集会案内

最高裁棄却決定弾劾!/1047名解雇撤回!

8・23総決起集会

日時 8月23日(日)午後1時30開始(開場13時)

場所 星陵会館(東京都千代田区永田町2ー16ー2)
有楽町線・半蔵門線・南北線永田町駅6番出口
千代田線国会議事堂前駅5番出口
銀座線・丸の内線赤坂見附駅11番出口

主催 動労千葉/国鉄闘争全国運動

ちば合同労組ニュース 第61号 (2015年8月1日発行)より