ストライキは労働者の武器
ストできる労働組合をつくろう!
◎ストライキ復権の兆し
スト決行前日の8月30日からワイドショーなどで終日、西武ストの報道が流れた。
確かにこの数十年、スト報道は何度もあり、SNSなどでストが可視化された時代になった。しかし、80年代の分割・民営化以降、労働組合のストがこれだけトップニュースで報じられたことはない。
他方、地元の豊島区長など「ストは迷惑」の声も散見された。しかし迷惑をかけるのがストライキだ。ある意味、これまでは「社会に迷惑をかけていなかった」のだ。
西武池袋の1日の利用客は10~15万人。百貨店ストは数十万単位の人の生活にじかに影響を与え、テレビ報道で数千万単位の労働者の価値観にインパクトを与えた。
◎スト続く海外と同じ構造
今回は61年ぶりの百貨店スト。同様に米欧でもストが50~60年ぶりの高揚。労働者の集団的決起の時代に入りつつある。今回のそごう西武のストは単発ではなく、これからもこういったストが始まるとの時代認識が必要だ。
「欧米ではストが頻発している。ロシアのウクライナ侵攻などに伴う高インフレに加えて、人手不足の影響も大きい。低賃金のエッセンシャルワーカーでも『売り手優位』が強まっている。米財務省は8月、労組の存在が賃金を10~15%押し上げるとの見通しを示した。」(8・30『日経』)
行き過ぎた新自由主義社会の中で労働組合が経済を動かす「力ある存在」として社会から認知され始めている。
「賃上げなどの手段として、ストを活用しようとする労組が増える契機になる」(呉学殊氏)と見る識者も。今回のストで「自分でもやってやろう」「労働組合には力がある」という機運が若い労働者に広がった。ちば合同労組も、会社に対してストが打てる組合として成長しよう。
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*
労働学校へご参加を
テーマ 資本主義とはどういう社会か
日時 9月16日(土)13時~ 講師 鎌倉孝夫(埼玉大学名誉教授)
ちば合同労組ニュース 第158号 2023年09月1日発行より