ヤマト運輸、日本郵政に配送業務を委託
突然の発表現場の怒り 〝現場に矛盾おしつけるな〟
日本郵政とヤマト運輸は6月19日、「物流2024年問題」を前に、ヤマトのネコポス・クロネコDM便を10月から順次終了し、日本郵便に業務委託すると発表。ヤマト運輸が顧客から荷物を預かり、日本郵便の配送網で届けるシステムを6段階に分けて作りあげる。
突然の発表に現場では衝撃が走っている。そもそも人手不足と記録的猛暑で現場はクタクタだ。これ以上の物量の配達はこなせない。増加量は、ゆうメールで1・2倍、ゆうパケットで2倍にものぼる。2010年のペリカン便との統合時のように郵政現場の大混乱は必至だ。
配達員切り3万人
同時にヤマトは来年1月31日で一斉に個人事業主の契約を打ち切ると通知した。対象となる配達員は全国で約3万人にのぼる。
障がい者支援施設や作業所が多く請け負っていた。全国320カ所、約1200人の障がい者が職を奪われる。ヤマトからは日本郵便や次の職場の紹介などは一切ない。
10月1日施行のインボイス制度や物流24年危機も含めて、この秋から労働者の環境が大きく変化しようとしている。労働者を無視し、数字上の効率だけで「不採算部門」として切り捨てるやり方に怒りの声が高まっている。
ちば合同労組ニュース 第158号 2023年09月1日発行より