介護労働の現場から〈06〉昼飯ぬき、サービス残業当たり前

連載・介護労働の現場から〈06〉

昼飯ぬき、サービス残業当たり前

「民家型お泊りデイサービス」は、経営者によると、利用者6名が介護報酬での採算ぎりぎりライン、利用者の介護度によるが、小規模施設では7名以上いないと経営者にとって儲けはないと一般的にはいわれているようだ。
しかも、一時預かりの「難民キャンプ」でコンスタントに7名以上の利用者を確保することは難しい。家庭で問題行動のあったお年寄りが「難民キャンプ」で態度が落ち着くと、ケアマネジャーは特別養護老人ホームなどの大きな施設に移してしまう。

そして、その代わりにまた介護困難な年寄りを斡旋してくるのだが、それまでに空きがでるので、利用者がわずか3名という数日もある。そういう稼働率の悪い時期も見越してか、スタッフは最低限。(これでも、10名以下の利用者につき介護職員1名という国の人員配置基準は十分クリアしている)。
当然、休憩は取れない。先輩(おばヘルの社員で私より年下だ)から、「今日は昼休憩なしなので、利用者さんの食事介助をしながら適当に食べてて」と言われる。パートが休憩時間働いても時給はくれない。なんということだ。支払われない労働をするか、それとも労働放棄=利用者はどうなっても知らないよ! をするか…判断するまでもない。

自力で食べることのできない2人の利用者の間に座り、親鳥が幼鳥に給餌するように交互にスプーンで食事を左右の利用者の口に入れる。それをごっくん飲み込んでくれる間に、自分の昼食であるパンをかじる。利用者がむせ込んだり、トイレ介助などが入れば、たちまちパンすらもかじってられない状態になる。結局、休憩なしどころか昼飯もぬき! かよ。

私は未経験で入ったので、介護の仕事を教えてもらわなければならない。休憩なしやサービス残業当然という労働形態も「見習う」こととして押し付けられる。

先輩によると、介護の仕事は、始業時間が他のシフトとの引き継ぎ時刻、それまでに来て、準備をしたり、介護記録ファイルを読めと言われる。そして終業時刻がきてから引き継ぎをする。そのあと、残した仕事や記録書きをやる。

それが1時間かかろうとも残業はつかない。利用者の介助をしているのが「就業時間」で、利用者が絡まないその他の仕事は、就業時間外にただ働きするのが当然とされる。
時給にすれば最低賃金並みか、それ以下。やっぱこの業界はブラックだ。やめてやる。

(あらかん)

(ちば合同労組ニュース38号から)