保育士6人スト決行 「集団離職ではなくストで園守る」 

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保育士6人スト決行
「集団離職ではなくストで園守る」 
 11月20日、神奈川県厚木市の保育園で保育士6人がストライキに入った。保育士の集団離職のニュースは珍しくない。今回は、保育士が団結してストライキを選択したことがニュースになっている。
 保育士の配置には基準がある。国の配置基準では0歳児3人、1~2歳児6人、3歳児20人、4~5歳児25人あたり保育士1人を置くことが求められる。これは最低基準であり上乗せする自治体もあるが、多くの自治体は最低配置基準にとどまる。
 国の配置基準で安全や保育の質を維持するのは困難だ。保育士を増やせばよいが財政的に厳しい。保育士の賃金も低い。厚生労働省の調査(21年)によれば、保育士の平均年収は382万円。保育士の低賃金を前提に保育所の委託費なども決まる。
 今回のストの経過は次の通り。園長が退職したが新園長のなり手が見つからず管理職の妻を名義上の園長に偽装、実際の業務は、別の園の園長が行った。この園長も心身不調で休職に追い込まれた。
 保育士の1人に労働組合の経験があり「保育園を守るためにはユニオンに全員加入しよう」と議論。結果、団体交渉で法人の違法行為を追及し、地元自治体に申し入れなどを行った。
 しかし管理職のパワハラなどが継続したため抜本的な運営の改善を求めてストを決行した。保育士らは「一斉退職に追い込まれる全国の保育士たちにも自分たちの姿を見て欲しい」と語る。
 保育士の連帯を広がげるきっかけにしよう。ちば合同労組にも同様の相談は少なくありません。ぜひ自分の職場で労働組合を作りたいという方は、ちば合同労働組合へご相談ください。