入管法改悪 外国人労働者は共に団結する仲間だ

 つい先日、審議入りしたばかりの外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法の改悪案が11月27日、衆院委員会で採決強行された。
 新しい在留資格で想定されているのは14種類、人数は最大35万人。大きく2種類の技能に分類され、介護や飲食などの12種類の「特定技能1号」と、もう一つが建設と造船の熟練した技能を持つ「特定技能2号」。
 国会審議に伴い、外国人技能実習生制度の実態が暴き出されている。最低賃金に満たない賃金の低さ、奴隷扱いの待遇、就労先も変更できない……失踪や自殺に追い込まれるケースも少なくない。公式発表でも失踪者は今年上半期で4279人。うち73%が最低賃金以下だった。
 外国人労働者をめぐっては1980年代が一つの転換で中曽根政権が「留学生10万人計画」を打ち出し、外国人留学生はアルバイトが可能となった。93年に、高度な技術を自国に持ち帰る目的の外国人が日本が働くとの名目で「技能実習制度」が創設され、外国人労働者が急速に増えた。
 小泉政権時代に日系ブラジル人労働者が急増。そして08年リーマンショックで激減。その後、首都圏ではコンビニや居酒屋で働く中国人やベトナム人、ネパール人をよく見かけるようになった。14年に安倍政権が「毎年20万人の外国人受け入れ」の検討を開始し、現在に至る。

健康保険は権利

 ところで日本の社会保険制度を都合良く使う外国人がいるとNHKなどが宣伝している。娘が日本人と結婚した海外在住の外国人女性が来日して娘の夫の扶養家族になり、日本の健康保険制度を利用して安く医療を受けた、と。また外国人労働者が80万円以上の高額な医療を受けたケースが1597件あったとし、不正に近い行為だとまで言及する記事もある。
 しかし健康保険は、日本人でも外国人でも一定の要件を満たせば誰でも強制加入で同じように保険料を負担している。生計維持+同一世帯の要件を満たせば3親等内の親族は被扶養者(配偶者・父母・子・孫は生計維持のみ)となり、被保険者である労働者と同様に医療を受けることができる。
 保険医療は当然の権利だ。そうでないなら公的医療保険を名乗る意味がないではないか。本当におかしな話だ。

 移民政策か否か、日本人労働者と競争になるとか、社会保障や医療、年金などの「社会コスト」が増大するとの排外主義的な主張が野党などからも出る危険な状況にある。
 新自由主義(グローバリズムと言っても良いが)によって世界中で労働者が10億人単位で増え、生きるために国境を超える。この中ですべての労働者は尊厳を持ち、同等の権利を持ち、何よりも同じ労働者の仲間として共に団結して労働組合で闘う。このことを基礎に考えていきたい。

ちば合同労組ニュース 第101号 2018年12月1日発行より