千葉最低賃金時給1076円  25県で「目安」を上回る

制度・政策
千葉最低賃金時給1076円
25県で「目安」を上回る
 千葉県の最低賃金が10月から時給1076円に引き上げられることが決まりました。現行の1026円から50円のアップです。昨年に続き2年連続で過去最大の引き上げとなります。
 先月の記事の通り、ちば合同労組の白井書記長が7月29日の審議会で意見陳述を行うなど、県内の労働組合から多数の意見書や異議申し立てが提出されました。例年以上の注目でした。
 中央審議会では目安として50円の引き上げを答申しましたが、県レベルの審議会では目安額をかなり上回る例が相次ぎました。愛媛県では59円、島根県58円、鳥取県57円など25県で目安を上回る答申となりました。これは近年例のない事態です。
 地方審議会は中央の言いなりとのイメージも強いですが、実際には地域の状況や取り組み次第で変化があることが分かりました。また審議会の公開や傍聴をめぐるニュースもありました。さらに社会的な注目を集め、労働組合が包囲する状況が必要です。
 近年、多数の労働者の賃金が最低賃金に接近している状況もあり、最低賃金制度はより多数の労働者の賃金水準に影響せざるを得ない状況が生じています。最低賃金をめぐる社会的闘争は大きな意義があります。
 この30年余の賃金・雇用の破壊を転換・打破するためにも直ちに最低賃金1500円を求めたいと思います。あらためて最低賃金をめぐる取り組みを重視し、運動強化を進めたい。
ちば合同労組ニュース 第170号 2024年09月1日発行より