連載・介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈31〉 お局様

連載・介護労働の現場から 〈31〉 お局様 メモ帳は、湯沸かし室の吊戸棚に置いておいた。ポケットに入れてチラチラ見ていると注意されるからだ。誰に聞いても「知らない」という。お手上げだ。一週間分の仕事のデータがパァーだ。 しかたないので先輩パートの三田村さんに小声で聞きながら仕事をする。 職員が大人数だと身分制がある。課長、その下に看護主任の係長と介護主任の村松係長の二人がいて、あとは看護師の常勤、...
組合活動

タクシー労働者がスト

群馬合同労組 タクシー労働者がスト 群馬合同労組の中央タクシー分会のストライキ支援のため組合員2人で群馬県藤岡市まで行ってきました。ストを行ったのは中央タクシー株式会社(従業員225人)群馬営業所の3人の労働者。成田・羽田空港への乗合送迎が仕事です。 「毎日17~18時間の長時間労働に意見を言えば仕事を外される。タコグラフや書類の改ざんと違法のやりたい放題。このままでは必ず事故が起きる。10月26...
郵政職場

年末繁忙と闘う郵政労働者と団結を

年末繁忙と闘う郵政労働者と団結を マイナンバー・お歳暮・年賀 非正規の最先端  「非正規率が4割へ」。厚生労働省発表(11月4日)はセンセーショナルに報道されました。〈年収200万円〉も当たり前のように報じられています。 日本郵政の社員約43万人のうち期間雇用社員(非正規)は約20万人。非正規率が高い郵便事業では6割を超える。 平均年収は606万円に対し、非正規は227万円。手当もない。同じ仕事で...
労働映画

『明日へ』―イーランド争議描く

映画『明日へ』―イーランド争議描く 生活(いのち)をかけた510日間、突然解雇された女性従業員の感動の物語――韓国映画『明日へ(原題「カート」)』。 韓国の大型スーパー・イーランドで実際にあった労働争議をモデルに、非正規の女性労働者たちの闘いを描く映画です。有名女優なども出演し、韓国で大ヒットしました。まだ見てないので以下は公式サイトの紹介です。  入社5年目でようやく大手スーパーマーケット「ザ・...
本の紹介

書評『新自由主義の本質とその導入・展開』

『新自由主義の本質とその導入・展開』 鎌倉孝夫著(発行 労働者学習センター)  動労千葉の労働者学習センターのブックレットの新刊が出ました。労働学校の講師もやっておられる鎌倉孝夫さん(埼玉大学名誉教授)のお話をまとめたものです。組合員のみなさんもぜひ一読をお勧めします。 本書は2012年7月、8月に開催された「新自由主義と闘う連続シンポジウム」で行われた鎌倉孝夫先生の問題提起と質疑を収録したもので...
本の紹介

本の紹介『25日 現代自動車非正規職蔚山工場占拠闘争の記録』

〝美しき連帯〟こそ希望(書評) 『25日 現代自動車非正規職蔚山工場占拠闘争の記録』 パク・チョムギュ 著(広沢こう志 訳) ◎息をのむ闘い 韓国全土が息をのみ注目し続きした、韓国における非正規職闘争の象徴とも言うべき闘いの一つ。2010年冬の現代自動車非正規職のろう城ストライキ闘争。ドラマを迫った記録、『25日』。 著者は、命がけで闘った非正規職と同じ気持ちで同じ物を食べ、同じ闘いとして記録にと...
本の紹介

『私たちが見えますか―弘益大清掃・警備労働者の物語』

『私たちが見えますか――弘益(ホンイク)大清掃・警備労働者の物語』 この本は2011年1月3日から49日間にわたって籠城闘争を闘い抜き、原職復帰を頂点に団体協約を締結し、賃金・労働条件の改善をかちとった弘益大学の清掃。警備の労働者の記録です。 そもそも人びとはその人たちを見ようとはしませんでした。男子トイレに女性労働者が入ってきても平然と用をすませる。「ああ、あの人たちの目には私が見えていないんだ...
本の紹介

『労働組合運動とはなにか』

「誰でも入れる労働組合を!」 英国一般労組の歴史から学ぶ 今年1月に岩波書店から出版された『労働組合運動とはなにか』(熊沢誠)を斜め読みしました。著者も「まえがき」で書いてますが労働組合をタイトルに冠した書籍が岩波から出版されるのは、やはり労働組合の復権が要請され、期待される社会状況を反映していると思います。 労働組合の一番大切なことは「社会の主人公としての労働者の誇り」や「団結のすばらしさ」をつ...
本の紹介

〈書評〉港合同『企業の塀をこえて』

〈書評〉港合同『企業の塀をこえて』 ちば合同労組の「壁」を超えるには!? 組合ニュース29号(2012年12月5日付)に引き続き、大阪の合同労組である「全国金属機械港合同」について考えたいと思います。今回も港合同の故大和田事務局長の著書『企業の塀をこえて』からです。港合同は、「港」という地域全体を一つの企業と考え、企業の塀をこえた運動を長期にわたって積み上げてきた合同労組です。500人の組合員を擁...
組合活動

第9回定期大会を開催 労働組合の可能性に賭ける

労働組合の可能性に賭ける 第9回定期大会を開催 執行体制を強化 ちば合同労組第9回定期大会が10月18日に開催されました。結成から8年、ここまで組合を運営することができたのは組合員や地域のご支援と連帯の賜物です。心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。 ちば合同労組は今大会において、動労千葉本部役員から特別執行委員を迎え、また地域や労働相談で活躍してきた組合員が新たに執行委員に加わり、ち...
組合活動

ちば労働者集会開く/動労千葉・ちば合同労組呼びかけ

ちば労働者集会を開く/動労千葉・ちば合同労組の呼びかけ 10月4日、動労千葉とちば合同労組の呼びかけで「千葉労働者集会」を開催しました。両組合の組合員をはじめ110人が結集しました。ちば合同労組からは、新組合を結成したユニオン習志野や、介護職場での分会結成の報告などを行いました。 ちば合同労組ニュース 第64号(2015年11月1日発行)より
連載・介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈30〉 煎茶or玄米茶

連載・介護労働の現場から 〈30〉 煎茶or玄米茶 応募した有料老人ホームの面接に行き、ホテルのような外観と内装に驚いた。 私の面接の前に一人いて同じ部屋で待たされたので、自己紹介し合い、面接後に近くのホテルのカフェで待ち合わせた。 Mさんといい、夫と離婚してから介護の仕事をはじめ、現在55歳、うつ病の娘と2人暮らしだと語った。とても気が合ったので一緒に働けるといいねと言って別れて電車で家に帰ると...
労働映画

ブラス!

映画紹介 『ブラス!』(1996年 英国)  1990年代半ばの英国、閉鎖騒動に揺れる炭坑の町グリムリー。この町には伝統あるブラスバンド「グリムリー・コリアリー・バンド」がある。炭坑労働者たちのバンドだ。指揮者のダニーは、町に希望を取り戻そうと全英大会での優勝をめざす。しかしメンバーたちは練習に身が入らない。 サッチャー政権の炭坑つぶしに抗して長期にわたるストで闘った炭坑労働者たち。しかし経営との...
本の紹介

本の紹介 『非正規が闘って、勝った』―生コン運転手の闘いの記録

本の紹介 『非正規が闘って、勝った』 ―生コン運転手の闘いの記録 止まらぬ非正規化 『絶望の非正規』。こんなタイトルで特集が組まれた週刊『東洋経済』(10月17日)。 派遣法改悪で、非正規増大の深刻さに警鐘を鳴らす。この特集の中で、非正規の増加率ランキングのナンバーワン企業は「イオン」。非正規率は66%だ。ちなみに、ちば合同労組になじみのある企業では、ゼンショーHDが4位、JR東日本が20位だ。名...
組合活動

青年部大会 若い世代活躍の組合へ

新青年部長へバトンタッチ 青年部大会 若い世代活躍の組合へ ちば合同労組定期大会の前段で10月18日、青年部大会を開催しました。この大会で若い青年部長にバトンタッチし、新体制をつくりました。 この夏、安保関連法に反対して、若い世代が層として国会行動など政治の場に登場しました。ちば合同労組も若い世代が活躍できる組合にしたいと思います。 青年部の来年度の方針は、①労働相談や労働争議を担う準備をはじめる...
組合活動

戦争法案の背後にあるもの

戦争法案の背後にあるもの 今こそ「ちば合同労組」の本格的発展を 安保法案に反対する国会闘争の関係で、定期大会の日程が大幅にずれ込んでしまいました。申し訳ございません。しかし私たちの未来がかかった重大な闘いです。組合員の皆様の御理解をお願いいたします。 国会には、老若男女、本当に多く人びとが集まっていました。国会議事堂の前に立って思ったことは、政府の狙いが世界経済の動向や日本の国内政治とは無縁ではな...