最低賃金の大幅引き上げを
ちば合同労組が審議会に意見書
毎年10月1日に改定される最低賃金について、千葉地方最低賃金審議会が8月に答申を出すことに合わせて、ちば合同労組は別掲(下記)のような意見書を提出しました。
最低賃金は、厚生労働大臣の諮問機関である最低賃金審議会(労働者・使用者・公益の3者の代表で構成)が毎年夏に引き上げ額の目安を提示し、それを受けて都道府県で引き上げ額を決める仕組みになっています。
現在の最低賃金は、全国平均では930円(時給)。今年は、ウクライナ戦争などの影響で物価高が加速し、実質賃金は大きく減っています。
7月25日現在、中央審議会では、過去最大の引き上げ幅になる可能性があるが、議論は持ち越しとなったと報じられています。
ちば合同労組は、千葉県の最低賃金について少なくとも時給1500円以上の答申を出すことを求めました。
最低賃金に近い水準で働く者の多くは自立した生活を営む労働者です。ウクライナ戦争などの影響による物価高や食糧・エネルギー危機、社会保障の後退などの諸問題がより深刻化する中で、現在の最低賃金の水準では、労働者の生活は困難となっていくばかりです。
また最低賃金の低さは、貧困や格差、教育やキャリア形成など、労働者本人はもとより家族や次世代も含めた大きな社会問題を生み出しています。こうした状況を変えるためにも最低賃金の大幅な引き上げが必要です。
最低賃金は、近年の新自由主義的政策とその破綻により雇用破壊が劇的に進行する中で鋭い社会的焦点となっています。組合として審議会への要請や傍聴などの行動を行うだけでなく、組合の日常活動・職場活動として積極的活動を考えていきたいと考えています。
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千葉地方最低賃金審議会
会長 大澤克之助 殿
最低賃金の大幅引き上げ(時給1500円以上)の答申を
2022年7月21日
ちば合同労働組合
千葉市中央区要町2-8 DC会館内
電話043-225-2207
千葉地方最低賃金審議会として、2022年10月1日から適用となる千葉県の最低賃金について時給1500円以上の答申を出すことを求めます。
当組合は、地域合同労組・ユニオンとして、非正規労働者の待遇改善などに取り組んできました。最低賃金に近い水準で働く者の多くは自立した生活を営む労働者です。ウクライナ戦争などの影響により物価高や食糧・エネルギー危機が世界を襲っています。また日本においては社会保障の後退や低賃金などの諸問題がより深刻化しています。
いずれにせよ現在の最低賃金の水準では、労働者の生活は困難となっていくばかりです。最低賃金の低さは、貧困や格差、教育やキャリア形成など、労働者本人はもとより家族や次世代も含めた大きな社会問題を生み出しています。こうした状況を変えるためにも最低賃金の大幅な引き上げを強く求めます。
最低賃金制度は、制度導入時から大きな役割を果たしてきましたが、近年の新自由主義的政策とその破綻により雇用破壊が劇的に進行する中で、最低賃金をめぐる問題は鋭い社会的焦点となっています。
つきましては千葉地方最低賃金審議会が最低賃金の大幅な引き上げの答申を行うことを求めるとともに、意見聴取等の機会をいっそう増やすこと、審議会における議論の積極的公開を行うなど、最低賃金の大幅増に向けて千葉地方最低賃金審議会が積極的に活動することを要請いたします。
以上
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ちば合同労組ニュース 第145号 2022年8月1日発行より