松戸徹・船橋市長は民営化・解雇方針を決めないで!

医療・介護

船橋特別養護老人ホーム・三山園の管理者である

松田徹・船橋市長は民営化・解雇方針を決めないで!

 松戸徹・船橋市長が管理者である特別養護老人ホーム・三山園が、2月15日の4市複合事務組合の定例議会で、民営化(民間譲渡)と職員の首切り(分限免職)が決められようとしています。
 三山園は、船橋市・習志野市・八千代市・鎌ヶ谷市が共同で運営する特別養護老人ホームです。職員は、船橋市職員に準ずる公務員として働いています。松戸徹市長は、船橋市役所の職員  から船橋市長になった人です。そんな松戸徹市長が100人近い職員の首切りを強行するなんてとんでもないことです。
 三山園は、介護保険制度が始まる前の措置制度時代から数少ない地域の特別養護老人ホームとして重要な役割を担ってきました。その後も公設公営の施設として果たしてきた歴史や役割があります。
 1月26日に行われた三山園職員労働組合との団体交渉においても4市複合事務組合の事務局は「分限免職はあり得る」と述べました。「それは本当に管理者である松戸徹市長の方針なのか」と確認すると「分限免職がないように努力する」と言い換えましたが、職員の雇用については真摯に検討されていないことを感じざるをえません。
 2月15日(木)午後3時から船橋市役所9階の第1会議室で開催される議会において、民営化と職員解雇のための予算・選定委員会設置条例に関する議案が提出されようとしています。私たちは議案の提出および採択に反対します。皆さん、施設と職員を守るために、ぜひお力を貸してください。

休日が年80日未満で賃金未払い、労基署が指導

 今回の民営化と職員の首切りのきっかけは、夜勤をしても休憩や仮眠時間との虚構で賃金も支払われず、労働時間もカウントされておらず、賃金未払いや休日が年間80日未満という特異な就労環境が起きていたことです。
 当然のことながら労働基準監督署の是正指導を受けました。このことについて「(以前は)人件費を抑制することで一時は内部留保金の取り崩しを抑えることができたが、労働基準監督署からの是正勧告により再び人件費が増加し、令和3年度から運営経費を介護報酬だけで賄えなくなったため、関係市から分賦金を受けて運営する状況となっている」(基本方針)として、職員が労働基準監督署に申告したことや労働組合が未払い賃金の支払いなどを求めたことが民営化の理由であるかのような主張をしています。こんな本末転倒の主張が許されるはずはありません。

土地も建物も無償譲渡? 10億円の改修費用もお土産?

これは船橋市の森友学園事件なのでは?!

「基本方針」には、土地や建物についても無償譲渡・無償貸与などと書かれています。現在の建物は建て替えからすでに20年が経過し、「10億円とも言われる改修費用について公費の投入が必要になるのでは」と指摘もされています(検討審議会)。巨額の費用を自己負担してまで手を上げる民間事業者は考えにくく、改修費用を関係市が負担した上で無償譲渡されるのではないかとの疑問も出ています。
 松戸徹市長が副市長であった藤代孝七・前市長の時代に、藤代前市長の妻が理事長である社会福祉法人に巨額の補助金や市の土地を使用して保育園や特別養護老人ホームが認可・建設されました。現在、この社会福祉法人は藤代前市長が就任しています。
 いま私たちの目の前で「船橋市の森友学園」のような事件が起きていいないことを願うばかりです。船橋市などの関係市の福祉切り捨てや利権のために、100人近い職員の首を切られ、路頭に迷うことはあってはならないと思います。
 介護の世界は、低賃金や過重労働を背景に労働者の離職、介護崩壊と形容されるような状況です。松戸徹市長による三山園の民営化と職員の首切り方針は、こうした介護の現実を無視するものです。介護や医療、保育などの仕事はなによりも「人」が決め手です。三山園で一生懸命働いている職員を不安に陥れ、路頭に迷わすような民営化方針を撤回するように求めます。
 自治体職場で働く皆さん、千葉県民・船橋市民の皆さん。三山園の民営化と職員の首切り反対の声を一緒に上げてください。

松戸徹市長は、藤代孝七・前市長のもとで2009年から2013年まで副市長を務めました。この時期に藤代前市長の妻が理事長の社会福祉法人・南生会による特別養護老人ホームや認可保育園の認可が出されました。特養は4億円、保育園は2億円の補助金を受けて、死の土地を借りて建設されたのです。(上の新聞記事は2014年8月4日の『朝日新聞』です)