柏市・会計年度任用職員が最低賃金以下/抜本的な賃上げ闘争が必要

公務員・教育

柏市・会計年度任用職員が最低賃金以下

抜本的な賃上げ闘争が必要

 柏市など県内13自治体の非正規公務員である会計年度任用職員の賃金が、今年10月1日から改定された最低賃金(時給1026円)を下回っていることが新聞などで報じられた。12自治体は今年4月にさかのぼって賃金改定するが、柏市は改定を12月1日から適用(時給1060円に引き上げ)するため10、11月分は最低賃金を下回る。
 総務省は「最低賃金を踏まえて」と通知しているが、会計年度任用職員は公務員であるため、法律上、最低賃金法が適用されないとの〝解釈〟がまかり通っている。実際、ちば合同労組の役員が柏労働基準監督署に問い合わせたが同様の見解を聞かされた。まったく納得がいかない。
 非正規公務員だって民間と同じ労働者だ。同じように賃金を得て生活している。この間の物価上昇も等しく影響し、実質賃金も低下している。大幅賃上げが必要だ。最低賃金も適用されないのは本当に許しがたい。そもそも公務職場において非正規公務員という安い労働力に置き換えられていることが問題なのだ。柏市では職員の6割以上が会計年度任用職員や外部の委託会社の労働者になっている。
 人事院勧告制度を肯定するわけではないが、正規公務員についてはストライキ権剥奪の〝代償措置〟として民間企業と国家公務員の賃金格差をなくすための仕組みがあるが、人事院勧告は非正規公務員の賃金についてはまともに言及もしない。
 非正規公務員の大幅賃上げを求める運動が必要だ。職員団体を結成し、要求書提出や団体交渉など、ちば合同労組として、年度末の雇止めを許さない取り組みと一体で24春闘の重要な課題としたい。

 ちば合同労組ニュース 第162号 2024年01月1日発行より