組合ニュースNo.47(2014/06/01)より

すき家で働くみなさんに訴えます

5月15日の東京新聞で「すき家さらに28店舗休業」の報道がありました。すき家は「採用状況が好転してきた」として再開に自信をみせてるようです。ちなみにアルバイト募集要項をネットで調べてみると店舗によって時給980~1500円とばらつきがありますが、時給1500円まで上げないと人が集まらない今回の事態の深刻さを浮き彫りにしています。
本来、外食産業の労働者はもっと胸を張っていい存在です。家事労働(食事の準備・片づけ)から多くの人を解放し、社会進出を助けています。なにより食事が生活を支え、社会に貢献していることはいうまでもありません。
なのに、すき家の状況はどうでしょう?
食の本質を理解しない「すき家」は金もうけのための道具としてしか労働者を見ていません。すき家資本は労働者のことを考えているのなら全員時給1500円、儲かってるところは忙しいだろうから人を増やすぐらいのことは考えるべきです。
ところが、儲かるところは時給1500円で超強労働、もうけが少ないところは1000円以下で強労働、採用状況が変われば人は集まるから労働環境など考えない、いつ辞めても構わないというのが会社の考えのようです。
6月に地域ごとの分社化が行われると発表されています。国鉄の分割・民営化の時は闘う労働組合が攻撃され、労働条件の劣悪化がひきおこされました。すき家の分社化も店舗の再編・統廃合、人員削減・人件費の節約、などが引き起こされると思います。
これにくわえて、「労働者の反乱」とマスコミで報道された事態の責任を労働者に擦り付け、すき家に批判的な労働者、労働者のことを少しでも考えている仲間の排除がはじまると思います。国鉄の時と同じように!
「ちば合同労働組合」は誰でも個人で加入できる地域の労働組合です。すき家の労働者は正規・非正規の違いを乗り越え、「ちば合同労働組合」に加入しよう。
(委員長・諸町三夫)
(※この原稿は5月29日のストライキ以前に書かれたものです=編集者)
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すき家工場でスト決行

5月29日「肉の日」のストライキ実施に対し予想をはるかに超える反響がありました。たった一人の、しかも工場でのストではありましたが、全国で唯一スト権を行使したストライキとして少なくない意義はあったのではないかと考えています。
船橋工場ではスト通告に拍手が起き、出勤時に何人も同僚が笑顔で声をかけるなど手応えを感じました。
「すき家」の過酷な職場実態を社会問題化させたのは、全国の「すき家」で働く労働者の声と力です。ちば合同労組は、この声と行動を支持し、ともに進んでいきます。
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すき家スト報告

5月29日はちば合同労組にとって「もっとも歴史に残る一日」となりました。すき家・ゼンショーに対する諸町委員長のたった一人のストライキの一報が全国をかけめぐっています。
29日早朝、スト支援の組合員が京成船橋競馬場駅前で京葉食品コンビナートの労働者に「ストライキ」の訴え。次々にチラシが受け取られ、諸町委員長の同僚が「頑張ってね」と声をかけてきました。
全国ではすき家ストライキの報道がかけめぐり、事務所には一日中、マスコミからの取材が殺到。電話が鳴り止まない一日となりました。ホームページにアクセスが殺到し、サーバーもダウンしました。ちば合同労組の名前が一気に全国化したのです。
ゼンショーの株価は急落。取材に「ストは一店舗もない」と居直る始末です。
4つの要求が、すき家で働く労働者のみならず、外食産業のみならず非正規職で働く労働者の心をとらえたのです。一人の行動がこの時代を動かしたのです。
これは闘いの始まりにすぎません。諸町委員長への解雇や工場ごとの閉鎖も予想されます。諸町委員長の闘いを守り、組合の団結をもっと強くしていきましょう。
ゼンショーは「フード業界ナンバー1を目指す」と豪語しています。私たちは「地域労組ナンバー1」を目指し、明日からともに歩んでいきましょう。
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労働学校のご案内

 団結は当然だ! 団結はアートだ!!
団結は無敵だ!!!

「組合員の9割が非正規職」――この中で団結をつくって闘う組合が東京にある。
東京ゼネラルユニオン(略称=東ゼン労組)だ。
東ゼン労組は、多国籍・多民族からなる在日外国人を中心に出版、金融、語学、外食産業など、組合員の属する職種・業界で組織されている。
結成は、2010年4月。全国一般労働組合東京南部から分離・独立した「若い」組合だ。この4年間に支部も2桁に増やし、多くの国籍の外国人労働者を組織し、組合員も毎年増加。ALT(小中学校に配置される外国人教師)などの学校教師が多く、低賃金で不安定な雇用であり、待遇改善を闘っている。
東ゼン労組は“組合に入るのは東ゼンだ!”をモットーに「競争に基づく社会でなく、協力に基づく社会を志向する。支援や励ましを仲間からもらい助けられた人は、つぎは自らが同じように仲間を支援する。そのことが喜びにつながることを望む。そしてそれは、胸がわくわくするような楽しいものでなければならない。団結活動は、労働組合にとって最大のアートである」(結成宣言)というユニークな理念のもとで労働者の主体性をベースにおいた組合活動を続けている。
この多彩な国籍の外国人労働者たちをまとめる委員長・奥貫妃文さんが労働学校に来られます。組合員のみなさんの参加をお願いします。

【労働学校実践編】 労働法制全面改悪といかに闘うか
6月28日(土)13時~(講師) 奥貫妃文(東ゼン委員長) 労働学校案内

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労働者ができること(東ゼン労組HPより)

今の時代において、「労働組合」の存在意義とは何でしょうか。現在、経営者、ときには政府も一緒になって、ありとあらゆる手を使って、労働者の労働力を安く買い叩こうとしています。「グローバル化の推進」と言いながら、実際にやっているのは、労働者の間に序列をつけて、ほんの一握りの〝優秀な労働者〟にだけ高収入を保証し、それ以外の圧倒的多数派である〝普通の労働者〟に対しては、際限なき労働条件の悪化と不安定化を押し付けようとしています。経営者たちは、労働者間で職場で生き残るための醜い競争をさせて、それを雲の上から眺めてせせら笑っているかのようです。
こうした動きに対して、労働者ができることはなんでしょうか。答えはひとつ。とてもシンプルなことですが、労働者の間で競争するのではなく、あらゆる職場、あらゆる職種。あらゆる雇用形態の労働者が団結をすることです。具体的には、あなたの職場の隣の席で仕事をする同僚のことを、ライバルとしてではなく仲間としてみることです。そして、労働組合とは、あなたの労働条件ではなく、まずは隣の仲間の労働条件を改善するために、あなた自身が行動するための場所です。「なんで私が人のために…」と思うかもしれませんが、このような労働組合の力が真価を発揮した時、確実にあなたの労働環境も良くなっているはずです。
東ゼン労組は、組合員一人ひとりが方針を決め、 民主主義的プロセスを徹底させて運営しています。東ゼン労組は、現在21カ国の国籍の組合員がいて、言語や慣習の違いから争いになることもしばしばありますが、そのときには、お互いを尊重しながらとことん話し合います。そしてもし、あなたが組合内でトラブルや悩み事を抱えたときには、規約審査委員会にただちにうったえることができます。
東ゼン労組は、あなたの力を必要としています。あなたが東ゼン労組で労働者の権利を守り、より大きく広げていくためにさまざまなアクションを起こしてくださることを、心から願っています。

東ゼン労組執行委員長 奥貫妃文

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労働学校へご参加を

DC会館では毎月、労働運動について学ぶ労働学校が開催されています。ちば合同労組は組合として団体受講しています。組合員のみなさんの受講をお願いします。第1回、第2回は、ちば合同労組の白井書記長が講師を務め、組合員も多数参加し、講義の後の懇親会も含め大いに盛り上がりました。ぜひお気軽にご参加ください。

【基礎編】 新自由主義との闘い
6月21日(土)・7月19日(土)13時~
DC会館2階(JR東千葉駅前)
(問い合わせ)043(225)2207 労働学校案内

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【編集後記】

小泉政権が誕生し、2002年から07年、戦後最長の「いざなぎ景気」を超える73カ月間の景気回復が続きました。しかし、業績が回復したのは企業だけで労働者の所得は横ばいか下落傾向を示したのです。正社員が減り、非正規雇用が4割に迫りました。
ようするに労働者の賃金を下げ、正社員をリストラすることで企業収益が増えただけだったのです。以前の好景気とはまったく異次元なことが起きていたのです。1980年代の国鉄分割・民営化以後、労働組合運動の後退はとどまることを知らず、企業側が労働者側を圧倒する20年でした。
すき家はまさしくその典型でした。他の牛丼チェーンと比較して2倍以上のメニュー数、カウンター席を倍するテーブル席、そして地獄の1人勤務(ワンオペ)。ただひたすら労働者を奴隷のように低賃金でこき使って外食産業トップにのし上がったのです。
少し前に流行った言葉ですが、「われわれは反撃を開始する。ブラック企業は労働者の怒りと行動力を思い知れ!労働者は自らの力を自覚する時が来た!」なのです。(S)