組合ニュースNo.51(2014/10/01)

広報

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(写真 動労千葉は10月1日にストライキを行いました。ちば合同労組も支援に駆けつけました)

第8回定期大会 職場分会づくりを軸に活動を

9月14日の定期大会において職場分会づくりを軸に据えて活動していくことが確認されました。特に拠点となる分会を建設することが、他の分会・組合全体・地域の労働運動を活性化し、推し進める上で重要な課題です。

そのような拠点を私の職場につくることを決意し、新たに副委員長に就任しました。
私が働く介護職場では、2000年の介護保険法の施行以降、介護が金儲けの手段にされ、そこで働く労働者も低賃金・要員不足・過酷な夜勤など劣悪な労働条件に置かれています。
すき家ストと同様、介護業界においても労働者の不満と怒りが満ちています。新たな介護労働運動をつくり出す条件は成熟しています。個々の不満や怒りを労働組合に組織できれば、あたかもレンズで陽の光を集めるがごとく、資本を焼き尽くす強い力となります。
介護の場合、「背景資本」は市町村であり、やりようによっては全日建連帯労組関西地区生コン支部のように集団交渉をしたり、中小の経営者を組織させて行政と対決させることも夢ではない。それを実現するには相当頭をフル回転させないといけないが、まずは一つの職場を固めることが重要。
私自身、未経験なことばかりです。この1年、失敗を積み重ねる覚悟で臨みたいと思います。みなさん、どうぞよろしくお願いします。

動労千葉は10月1日にストライキを行いました(写真)。ちば合同労組も支援に駆けつけました。
動労千葉が呼びかける11・2全国労働者集会には、同じように労働組合をつくろうという仲間が全国から集まります。ちば合同労組も組合として参加します。組合員のみなさん、集会への参加をお願いします。(A)

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ファストフード労働者 全米150都市でデモ

全米で9月4日、ファストフード業界で働く労働者が賃上げを求めるデモを行いました。労働者たちはファストフード業界の最低賃金を時給15㌦(約1580円)に引き上げることを要求している。これは現在の最低賃金である時給7・25㌦の約2倍。
他にもシカゴやデトロイトなど全米150の都市で一斉に実施されました。デモ参加者は「午後7時から朝4時までファストフードで働いているが、自分の生活と息子のためにはもう一つかけもちで仕事をしないといけない」「最低賃金は15㌦以上! 労働組合の結成を認めろ!」と訴えました。

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連載・介護労働の現場から 〈17〉

介護とジェンダー

介護職はその8割近くが女性だ。生計を維持できない低賃金だから女向け? また、介護される側は男性より女性を圧倒的に希望しているからという理由もある。
しかし、私は介護という仕事にジェンダーに基づく偏見を強く感じる。男性介護士には言わないが女性には平気な物言いの数々。
便落としを拭いていると「あんた、エタ(被差別部落民)の女やったんか…」。入浴中「おーい、ソープのおねぇちゃんは~」。
塩分控えめの薄味には「これは味がついてないよ。女ならちゃんとメシつくれよ」。
大正~昭和初期生まれの高齢者がエロく封建的というだけでない。介護する者が身分が低く(つまり女)バカだと思うことによって、無意識に介護される側の羞恥や負担を取り除こうとしているのだが、差別を受けるほうはたまらない。無視していても腹が立つ。
介護が外部化されたのは50年代、戦後復興の只中であった。養老院が圧倒的に不足し、地方自治体レベルで、生活保護の男性単身世帯(傷痍軍人など)に戦争未亡人による「家庭奉仕員」を派遣する一石二鳥の窮民政策。燃料のマキもなく、その生活支援労働は過酷を極めた。報酬は当時の平均賃金の約半分で、政府は60年には国庫補助事業としたが、景気がよくなるにつけ就労する女性が減り、頓挫。63年に国レベルで老人福祉法ができ、介護はまがりなりにも「福祉」の地位を獲得する。
その後約半世紀たち、介護保険制度ができ、介護はまがりなりにも「社会化」されたが、介護職はいまだに専門職として社会的、経済的承認も得ていない。看護師と違って、主婦なら誰でもできる家事労働だから無償でもいい…まさしく、現場では時代遅れのジェンダー規範が支配している。
さて、井村さんだが、自分ががんで余命3か月と知っていた。しかし、その整理のつかない気持ちを周囲にわがままを言ってぶつける。食事、おむつ介助、着替え、入浴拒否。眠っていない時は、医者や家族の悪口を一人でしゃべり続ける。スタッフは「女王様」と呼び、敬遠していたので、私が担当することにした。
とにかく彼女が精神的に落ち着いてくれなくては身体介護はおぼつかない。とりあえず彼女の話を聞く。資格講習の授業では「配慮と気遣い」「何を言われても顔はいつも笑顔」というジェンダーバイアスのかかった低度の感情労働を教わった。そんなことしてもバレバレで却って信用されなくなってしまう。利用者には召使になってはだめだと思った。井村さんの感情に巻き込まれないようにして悲しみや苦悩を聴く、それだけだ。
それで1週間たったある日、私が「苦労したんだねぇ」と言うと、「そうでもないよ」と井村さんが答えた。ドアが開かれたような気がした。こだわらない、満足する、というのは余生を幸せにする。井村さんから「おいしい」「めんどうかけるね」という言葉が出るようになった。(あらかん)

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ちば合同労組8回大会

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 職場での分会づくりを中心に2百人組合建設へ新たな決意

ちば合同労組は9月14日に定期大会を開催し、今後1年間、職場分会建設を軸に組織建設に全力を尽くすことを確認しました。
組合は一進一退の苦しい状況が続いていますが、この1年間の経験から、職場の仲間に対して、現状を変革するために労働者が団結して闘うことが必要であることを粘り強く議論できる力をもつことが大切だと議論しました。

すき家でスト

すき家ストは、労働者の行動が実際に社会を動かすことを示しました。
スト直後に、ワタミは、社員に配布している「理念集」にある「365日24時間死ぬまで働け」という表現を削除し、従業員を増やしました。ユニクロもアルバイトやパートを地域正社員に採用し人件費を1・2倍にしました。こうした措置はゴマカシがありますが、ブラック企業が労働条件の改善に着手せざるをえない状況に追い込んだことも事実です。
デンヨー分会は悪戦苦闘の連続でした。会社側は労働者を分断し、団結破壊のためにあらゆる手を使ってきました。業務命令や処分、暴力と恫喝、「組合は会社をつぶすのが目的」の悪宣伝……。
どんな職場でも、労働者には会社に対する怒りがあると同時に闘うことへの恐れや不安もあります。職場の労働者が「これなら会社と闘える。仲間を信じよう」と確信できるような路線や具体的な段取りをつくる力が求められていることを痛感しました。

動労千葉の挑戦

動労千葉の外注化阻止の闘いは、私たちにも大きなインパクトを与えました。動労千葉は、外注先の労働者の組織化に踏み出しました。
JRと千葉鉄道サービス(CTS)は人件費を削減するために手取り十数万円の労働者に教育も経験もないまま鉄道車両の検査や構内運転をさせようとしています。何かあれば労働者の生命は奪われ、責任を負わされます。
これはJRだけでなく、原発や建設業界、製造業から食品加工、自治体……あらゆる産業において起きている現実です。民営化や外注化、何層幾重にもなった請負関係、非正規・不安定雇用……金儲けのために労働条件も雇用も破壊され、安全は投げ捨てられています。
動労千葉の挑戦は、こういう状況に対して現実の労働運動として対決し、労働組合の可能性を示しています。私たちは、すき家ストライキだけなく、さまざまな職場における争議や組織化を闘ってきました。多くの労働者の胸のうちには闘う意欲があることを感じます。
闘う条件、勝利の条件、団結の条件はあります。〈こういう組合と仲間、団結があるならば、自分も組合に入って一緒に闘おう〉と多くの労働者が思える組合をつくりたいと思います。

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【編集後記】

厚生労働省―自治体では、来年の介護保険法改正の運用面でのツメの時期です。会議の資料に「(窓口を厳しくして)認定に至らない高齢者の増加をめざす」「事業所の介護報酬を減らし淘汰を図る」といったことが公然と明記されているほど露骨に進められています。介護職も人手不足はキャリアアップの仕組みがないからで、介護福祉士の国家試験資格を厳しくするなど有資格者と無資格者の二分化を明確にすればいいという方針です。介護人材確保のための審議会では「二分化の格差に対する不満は外国人労働者を最下層労働に位置づけて解消をはかればいい」……そんな発言が委員から出てくる。労働者を分断・差別すればうまくいく!? ほんとに労働者をなめきってる。そんなことで統治できると考えるのは職業選択の自由のない時代のハナシ。誰も差別され食っていけない仕事に就きたいとは思わないからもっと人手不足になる。そんなこともわからない。(A)。

定期大会に参加し、今一度、労働組合が必要な世の中になっているなと思いました。安倍総理の戦争へ突き進む政策、資本の暴走、両方を止めるには、労働者みんなで協力すればいい。そうすれば政府や政治家の暴走を止められる。そう思う。そんなことを考えながらの大会参加でした。去年に比べ組合員がだいぶ増えたなと感じました。1年で200人建設には間に合いませんでしたが、かなり躍進したと思います。また今期は本部の書記次長を仰せつかりました。少しでも委員長や書記長のお手伝いを行い、青年部を大きくするために活発に活動していきたいと思います。仕事で死にたくない、人間らしい生活をしたい、それだけだ。資本家の思い通りになってたまるか。がんばりますので1年間よろしくお願いします。(K)