組合ニュースNo.55(2015/02/01)

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setubun-beensちば合同労組ニュース 第55号 2015/02/01

戦争をさせない力はどこにあるか

1月26日、通常国会が開会した。日本が直接攻撃を受けていなくても集団的自衛権に基づいて自衛隊が武力行使できる「存立事態」概念を新たに法律に盛り込むなど集団的自衛権の関連法を国会に提出するという。
安倍首相は40社の企業幹部を引き連れてイスラエルに行き、「イスラム国と戦う」と宣言した。武器輸出を解禁した安倍政権は、イスラエルとは兵器の共同開発にも踏み込もうとしている。人質事件は起きるべくして起きた。
安倍首相は、本気で戦争をやるつもりだ。今でさえ少子高齢社会だというのに戦争で若い命をこれ以上持って行かれたら日本は衰滅するしかない。安倍は果たして戦争が終わった後のことまで考えているのだろうか?
他国を植民地化して奴隷を入れるのか? 今でも介護人材不足解消の為に外国人労働者を入れるという議論がされている。介護職を資格によって二階層に分け、そのさらに下に外国人を入れようという暴論だ。だが奴隷に介護を託せるのか?
あるいは国内で空爆でもやって高齢者人口を減らすとでも言うのか? 支配層のことだからこれくらいのことを考えていても驚かない。安倍は何も考えてないのかも知れないが。
高齢者に対する政府の姿勢は、今の介護・福祉施策を見れば分かる。金持ちにはそれなりの介護を提供し、貧乏人は切り捨てる。家族は困って現代の姥捨て山に父母を預け、そこでずっと拘束されてただ死ぬのを待つだけの最期。
日常的に高齢者と接していると、「早く死にたい」「殺してくれ」という言葉をよく耳にする。しかしそれは高齢者だけの言葉ではない。かつての私も毎日そんなことを考えて生きていた。老いも若きもこの世に生を受けた命が、生きる希望を見出だせないで死を夢見る。なんなんだこの社会は? こんな切羽詰まった社会だからこそ戦争に突き進むんじゃないか?
戦争はこれから起こるかも知れない話ではなく、すでに国内で、身の回りで始まっている。
逆にこういう社会のあり方と一つひとつ対決することが戦争をさせない力となる。
ブラック企業禁止法を期待している人もいるが、そもそも労基法を守らないのがブラック企業feb01_a03だ。労基法を守らせるのは労働組合の闘いがあって現実性を持つ。お上への請願ではなく、下からの突き上げが社会を変革する真の力だ。
動労千葉の中野洋前委員長は「労働組合運動の中で、労働者階級は、自分たちが権力を握った時の能力を身につける」と言った。「動労千葉の乗務員の方が会社側よりよほどうまく列車を動かす」と言った。
そういう介護労働運動を作り上げたい。

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介護労働者のみなさんに訴えます

今春1.2万円の賃上げ春闘を!!

引き下げは2%どころじゃない

iryou_helper介護保険から介護事業所に支払われる介護報酬が4月から2・27%引き下げになる。
しかし、人材確保のため介護職員の賃金は月に最大限1・2万円引き上げるという。これについては誤解が多い。介護報酬を2・27%ダウン、それとは別に国から賃金加算金が支給されるのではない。介護報酬4・48%ダウンから1・2万賃金アップ分1・65%プラスされての結果、2・27%引き下げなのだ。
だから、介護報酬という事業所の唯一の収入は5%近く減益となる。特養とかデイサービスはもっと引き下げる方針だ。

1.2万賃上げはほんと?

介護職員賃金1・2万円引き上げにも落とし穴がいくつもある。
・新たに、引き上げには給与体系整備、研修実施、子育て支援などが前提となり、その費用は事業者持ちなため、加算要求をしない事業所が出てくる。
・対象は介護職員だけで、同じ施設の看護職や調理職、清掃員、運転手などを同時に賃上げする場合は事業所負担。
・年収換算ではないので、月給は引き上げても、その分、ボーナスや手当を下げることもありえる。
・介護報酬ダウンで雇用人数を減らしたり、非正規化が進むと、1・2万円と引き換えに一層の労働強化になる。
・半数を占めるパートや派遣などは対象外とすることもできる。
介護保険下、これまで2回、介護職員の処遇改善加算は行われてきたが、ほんとにすべての職員に加算金は支給されただろうか?
そもそも受給要件の就業規則や労働保険に入ってないようなブラックな事業所は申請しないので、処遇改善とは無関係。さらに、手続して事業所に加算金が入ったとしても、人件費以外の経費に使ったり、職員に関係あればいいだろうと、交通費、制服代、福利厚生費に化けたりする。
次に、たとえ賃金として支払われても、勤務年数とか、正規、非正規で差別したり、手当金とかボーナス払い…。これらの結果、これまでもらったことないという介護職もずいぶんと多い。
そんな前例から、今回の賃金引き上げも、使い途を追求するわけでなし、介護報酬ダウンの穴埋めに使われてしまう可能性大なのだ。

1.2万賃上げから始めよう

そこで、全国の介護職の仲間たちに呼びかけたい。これだけ、介護職員月額1・2万円賃金引き上げというのがニュースになったのだから、4月から給料明細書をチェックし、経営側に声をあげようではないか。
「なんで、私は1・2万円もらえないの?」
堂々と、1・2万円要求する。1・2万円くらい給料あがっても人は集まらないのだから先は長い。でもこの1・2万円の行方を追及することから、介護労働者の闘いの最初の一歩が始まっていく…、そういう年にしようよ。
(あらかん)

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JRダイ改―特急列車廃止・削減に絶対反対

3月のダイヤ改正で君津~館山、東京~佐原間など特急列車の全面的な廃止・削減が行われようとしています。
20150127tyousi220150127tyousi1鉄道は、通勤・通学など人びとの生活を支える重要な社会的インフラです。
ところがJRは「東京から70~80㌔以遠の運行は切り離す」という方針でローカル線を切り捨てようとしているのです。
地方は人口減や財政危機で学校・病院・保健所・水道などはすでに限界ギリギリです。ローカル線の切り捨ては地方破壊の決定的な一撃になりかねません。
1月27日、銚子駅前や商店街で特急廃止反対のチラシ配りが行われました。
商店街では「私たちはどうやって生きていけばいいの」と議論になり、チラシを手渡したところ掲示板(写真)や店のガラスに貼り出してくれるなど大きな反響でした。
動労千葉は、JRダイ改と特急廃止に絶対反対で闘います。共に闘いましょう。

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介護労働の現場から〈21〉

役割分担

現場の労働条件が労働者本位で改善されていき、みんなに連帯意識が生まれ、笑顔で励ましあいながら仕事に取り組むと、あれほどつらかった仕事が、楽になってきたような気がした。
職場の雰囲気がいいので、本社のフランチャイズ担当が加入志願者を連れてよく見学にくるようになった。社長も評価してくれて、みんなを居酒屋でおごってくれたりした。
そのような中で力石さんのサボリがクローズアップされるようになり、仕事を公平に分け合うために、役割分担マニュアルを作ることになった。
担当するのは、経験豊富な女性パートの安川さん。
力石さんは反発し、「そういうのは責任者が作るもの」とクレームをつけたが、責任者は「俺は素人だからできねぇよ。提案があるなら、安川さんにどんどん言ってね」。いいぞ! 体育会系の実力主義。

力石さんはそれでも「パートがやる仕事じゃないよ。組織の秩序が……」なんてごねていたが、かなわないとなると、その矛先は安川さんへの露骨な嫌がらせに変化した。
嫌がらせというのはオープンにして、笑い飛ばすのに限る。さっぱり系の安川さんはそのことをよく心得ていて、さっさとみんなからヒアリングをして、役割分担表をパソコンで作ってきた。
役割分担表をみて、責任者は「いいね。なるべくこれに従ってやってね。やれないときは俺に言ってね」と、お墨付き。それ以来、力石さんがサボってると、この表を指さして、「力石さん、○時までにこれやってね。ヨロシク!」と指サイン。力石はしぶしぶやる。
さて、力石、やりきれない管理者への不満を次にどこにぶつける? やっぱり私にきた。
「あらかんちゃん、いつまで腰痛? もう一か月半も経つよ」。
昼間は二人しかいないので、安川さんは役割分担を身体介護系のAと家事・レクレーション系のBに分けた。私は腰痛のため、圧倒的にB担当。安川さんによると、「それぞれ得意分野や体調があるので、AとBの交代は自由」。

責任者も「あらかんさんは腰痛で当分Bになるけど、料理得意だし、レクも評判いいし、困ったときはお互い様。フォワードもいれば、ディフェンダーも必要」とフォローしてくれてたのに、力石は「そもそも介護で腰痛なんて甘えたことを…」とチクチクいじめる。
「まだ医者にかかっているし、もう少し待ってね。ごめんね」としか言えない。
責任者が休憩交代に来た。「力石さんは、サッカーでいえば、ミッドフィルダーだよ。攻め、守りなんでもできる。社員は違うね。なぁ、あらかんちゃん」
力石はほめられて何も言えなくなってしまった様子。いいね、サッカー野郎。拍手!
(あらかん)
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【編集後記】

通常国会が始まりました。派遣法の改悪や残業代ゼロ法など労働法の改悪が目白押しです。集団的自衛権の関連法なども出てきます。派遣法改悪は、企業側は永久に派遣を使うことができ、労働者側は3年で毎回クビという恐るべき内容です。最悪の派遣の全面解禁です。残業代ゼロ法も年収1075万円以上が対象と言っていますが、経団連の提言は400万円。平均賃金以上の労働者には残業代は出す必要がないという主張です。廃案あるのみです。(S)

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