自治体で進む非正規職雇用化

自治体で進む非正規職雇用化

地域合同労組にとって、地方自治体の職員の3分の1を占める非正規公務員の労働条件は大切な課題です。ということでこれから継続的にテーマとしていきます。

自治労が昨秋に行った調査によると、自治体の非正規公務員の数は、教員や警察、消防などを除くと約70万人。契約の更新回数に上限をつくり、通算で3年や5年しか働けなくする自治体もあります。
非正規職員の割合は、都道府県での17%に対し、町や村では38%。規模が小さい自治体ほど割合が高くなっています。

職種別では、学童保育の指導員が93%、消費生活相談員が86%、図書館職員が68%を占めています。非正規職員の平均賃金は、時給で900円前後で、フルタイムで働いても年収が200万円を下回ります。
出先職場は軒並み民間委託の対象で、直営職場でも非正規化がどんどん進行しています。直営維持のために非正規化を積極的に進める職場も多くあります。福祉や社会教育の施設では、管理職も含めて非正規となっている所もあります。

学校給食などでは、退職者不補充で非正規職員が配置され、やがて正規職員がゼロになるケースもあります。女性が多い保育所、学童保育、給食調理、介護での非正規化が目立ちます。もちろん上下水道や清掃など男性が多い職場も民間委託化・非正規化は進んでいます。

全体的に、専門職の非正規化が進み、総合職は正規という線引きが特徴的です。自治体への聞き取り調査によると、正規と非正規の業務はまったく同じという回答も多いそうです。非正規職員の6割以上が正規の4分の3以上の勤務時間で、フルタイムが主流です。
非正規職員のほとんどは有期契約で、非常勤職員は1年、臨時職員は6ヵ月が一般的です。しかし、ほとんどが1年以内の有期契約であるにもかかわらず、非正規職員の半数以上が現に1年以上働いているそうです。つまり、雇用は1年を超えて実際に更新されているということです。

短い期間ごとに労働者を入れ替えれば、その度に仕事を教える必要があり、労働者本人も業務に習熟することができません。ある意味、当然なのかもしれません。

しかし、複数年雇用を前提としながらも、更新の回数を2回(3年上限)、4回(5年)などに限定する例も目立っています。要綱や雇用条件に明記する場合もあるが、不文律・慣習としている自治体も多いようです。公務員は、解雇予告手当もなく、乱暴な雇い止めが横行していると言えます。

あまりに賃金が安いため、更新を希望しない非正規職員もいます。非正規職員の賃金・労働条件は、「官製ワーキングプア」と言われるほど本当に劣悪です。非正規職員の多数は、時給制(または日給制)で800円台が中心で、1日6時間で年収100万円台前半、フルタイムでも200万円に届きません。
月給制では、15万円前後が中心で時給型よりも少し高いですが、一時金がなければやはり年収200万円に届きません。

通勤費すら支給されない者が半数を超えています。時間外労働にもかかわらず時間外手当を支給していない事例も多いようです。また年休の付与など労働基準法の最低基準は守られていますが、産休がないなど継続雇用に対応した休暇制度となっていない例は多いようです。(S)