4月に診療・介護報酬の同時改定
今年4月は介護報酬と診療報酬の同時改定が行われる。団塊の世代すべてが後期高齢者となる2025年を前に、実は財政問題以上に深刻なのが医療・介護提供体制だ。看護師と介護士は今後、それぞれ数十万人が不足すると予測される。このため2012年頃から矢継ぎ早の法改定が続き、「病院完結型から地域完結型へ」「病院から在宅へ」の施策が強行されている。
高齢者が増えるにもかかわらずベッド数を135万から115万へ20万床も削減し、退院支援と称して入院日数の短縮(回転率アップ)を誘導。そして要介護状態になっても地域・在宅で暮らせと「地域包括ケアシステム」を推進している。ベッド削減でリストラされる看護師は約14万人とも言われる。これを訪問看護に回す意図なのだろう。
基本的な発想が病院・介護施設に来ないようにする水際対策なのだ。その矛盾は地域包括ケアシステムに位置づけられる訪問看護師や介護職、ケアマネ、かかりつけ薬剤師などに来る。もちろん縮小される病院や介護施設も矛盾は深い。(M)
ちば合同労組ニュース 第92号 2018年03月1日発行より