ZOZOタウン賃上げから見えてくるもの

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ZOZOタウン賃上げから見えてくるもの

労働組合の力で大幅賃上げを

突然の時給アップ

  何かと話題のアパレル業界のZOZOタウンが、アルバイトの時給を1300円にするニュースが話題になっています。
 ZOZOは千葉の湾岸地帯に巨大な物流倉庫を構え(横の写真)、そこから全国に発送する振興企業。ZOZOで働く67%がアルバイトや派遣の非正規労働者。毎朝、新習志野・津田沼・幕張本郷駅には、真っ黒な通称「ZOZOバス」が止まり、大勢の若者を乗せ、茜浜(京葉線・新習志野駅の海側)へ行き交う。ここ数年、千葉の湾岸の「見慣れた風景」になっていた。
 1300円アップのきっかけは、前澤社長の「月に行きたい」という発言。さらには「お年玉1億円プレゼント」と称して、リツィートした100人に

100万円をばら撒いたイベント。

 アルバイトや派遣から搾取したお金をばら撒き、月に行くのか!?」「月に行くなら、まず賃金を上げろ」という怒りが殺到し、ブランドイメージが急激に劣化したのです。見る見る株価が急落。撤退するアパレル企業も続出。
 追い詰められたZOZOは、1000円だった時給を一気に30%アップ。これを聞いた労働者の応募が殺到し、わずか2日間で2000人の募集枠が埋まったことが大きなニュースになりました。

「人手不足」のウソ

 今回のことはZOZOにとどまらない問題になっています。時給1300円は、最低賃金が750円前後の鹿児島や青森の2倍近く。地方では「俺たち、こんな給料ではやっていけない!」「こんな開きがあるのなら、上京してZOZOでバイトしようか?」と話題になっているそうです。
 〈「人手不足」のウソ〉が社会的に暴かれたのです。時給を上げれば、労働者はそこに殺到し、たちまち人手不足は解消されるのです。
 ちなみに、千葉の湾岸地域の郵便局は時給900~1000円。JR千葉鉄道サービス(CTS)も980円。これで人が来ないと嘆いている。巨額の内部留保金をため込んでいる郵政やJRがZOZOと同じように時給を上げられないわけがないのです。
 人手不足と言いながら、最低賃金の労働者に依存する日本企業。その典型が京成バスです。人手不足だから「運転士道」、つまり「運転士にプライドを持て」と「やりがい搾取」を推奨しているのです。まず賃金を上げろです。

生活できる賃金を

 国の経済財政諮問会議などで最低賃金を引き上げる議論が行われる際、日本商工会議所の三村会頭は「重大な影響が中小企業にあると思います。1000円というのは大変大きな金額ですよ……我々は反対である」と表明。
 日本の労働者の70%が中小企業で働いています。その労働者に年収200万円すら払うのがイヤだというのです。
 ZOZOも時給が上がったとはいえ、8時間で月20日働いて月18万円、年収216万円です。生計を立てるには厳しい額です。今回の影響で、ZOZOの派遣については「派遣切り」「派遣会社ごと切られる」も予想されます。
 この20年間の賃金統計では主要国の日本だけがマイナスとなっています。時給で8%下がっています。残念ながら日本では、労働組合が声をあげず、力を失い、それに多くの人が慣れてしまった状況にあります。
 しかし、ZOZOの賃上げは、「声をあげれば動く」ことを示しました。人が足りないなら、賃金を上げろ! 労働組合に入って、賃金アップしよう!
 JR京葉線沿線の各駅でチラシ配りを行っています。ぜひご参加ください。(写真下は京葉線・新習志野駅)

ちば合同労組ニュース 第107号 2019年06月1日発行より