これで回答と言えるのか?

これで回答と言えるのか?

質 問

AAがBBという事態だが、これについてどう考えるか?

回答(?)

パターン1:YYはZZである。
パターン2:質問者の勝手な意見に過ぎない。
パターン3:回答する必要を認めない。
パターン4:(完全無視で言及すらしない)

 いずれも質問に対する回答となっていませんね。

 私は製造業(以下A社)で研究開発の部署に在籍しており、「人事評価制度およびその運用における不適切事例」ということで会社側と交渉中なのですが、組合から出した「質問書」に対する会社側「回答書」にはこのような文面が多く並んでいます。
 新聞やTVでもよく見聞きするやり取りですが、A社も「例に漏れない」ということでしょうか。
 一方、A社では「コアバリュー」なるものが制定されており、社内外向けに宣伝されています。しかしながら、労使間のやり取りにおける会社側のこのような姿勢は、第三者から見て、次のように「コアバリュー」の精神にまったく反するものと受け取られても仕方ないのではないかと思います。

◆「既成事実・既存手法だから正しい」では、「問題認識」が不適切となるため「解決」も適切には行えず、従って「改善」が行われない、もしくは「改善」が見当違いのものとなり、「A社コアバリュー」の一つである「challenge」が適切に実践されているとは到底言えない状態である。

◆「多数派だから正しい」では、「A社コアバリュー」の一つである「diversity」に完全に逆行している。

◆「職位・立場が上だから正しい」では、「上」も「下」も思考停止状態となり、「法令・ルール順守」が形骸化し、組織ぐるみの暴走・不祥事の源泉となり、つまり「A社コアバリュー」の一つである「one team」が「社内外向けに整えた体面」とは異なった形で具現化した状態である。

 また、会社側団交出席者(弁護士を含む)が、「法令で明示的に禁止されていることでないならば行ってもかまわない」という脱法的な思想を持っている点も問題です。
 名実ともに「立派な会社である」と評されるに足る組織体制・制度運用の構築および確立に向けて、まずは個別事案である私の件について前向きな労使協議が行われることを目指していこうと思います。
 降格降給解雇などの「問題」に直面しているが声を上げられないでいるという人や、まだ問題が顕在化していない人も巻き込んで、皆で、冒頭に出したような不誠実な「回答」との闘い方を考えていきましょう。
 (投稿・組合員B)

ちば合同労組ニュース 第84号 2017年7月1日発行より