京成バス2・6ストライキ(中間報告)

組合活動

(7)地域・路線ごとの分社化が雇用と安全を破壊

千葉県では、ほとんどの路線バスを京成グループが独占していますが、京成電鉄グループは、1995年にフラワーバスを作って以降、地域ごとに分社化を進め、その後、バス部門そのものが京成電鉄から分離されています。ちばグリーンバス・千葉交通・京成タウンバス・千葉中央バス・京成トランジットバス・成田空港交通・京成バスシステム・千葉海浜交通・千葉内陸バス・船橋新京成バス・東京ベイシティ交通・ちばフラワーバス・ちばシティバス……ものすごい数のグループ会社に分割されました。
赤字路線や不採算路線は子会社に回して、グループ会社間で競争させるような状況の中で、グループバス会社の運転手の労働条件はさらに過酷な状況に陥っています。
私たちは、京成バスグループの運転手の労働条件の改善についても、今回のストライキを通して訴えたいと考えています。私たちは分社化による雇用破壊に反対します。

(8)労働組合の力で私たちの状況を変える

 今回のストライキには、全国から、信じられないほど多くの応援の声を頂きました。もし京成バスの全路線が止まるストライキが決行されれば、確実に全国のバス労働者の職場環境が改善される転機になったであろうと思います。
 県民の多くが通勤や通学で京成バスを利用しています。自分や家族の乗るバスが睡眠時間3、4時間でハンドルを握っていることに危機感を持たない人はいないと思います。そして全国のバス運転手がそうした困難な状況にあることを多くの人は知っています。「バス運転手の健康とバスの安全を守るためのストライキは必要だ」と多くの人が思っているのです。
昨年末の東京都練馬区の図書館司書のストライキや、東京の私立高の教員ストライキなど、やむにやまれぬストライキに対して世論の圧倒的な支持が集まっています。
海を越えたアメリカのロサンゼルスでも今年1月、公立学校の教員3万人が、公立学校の民営化に反対し、賃上げ、クラスの少人数化、養護教員やカウンセラー、図書館司書の増員、教育予算増などを要求して、30年ぶりとなるストライキを行いました。児童・生徒約50万人に影響が及ぶストライキでしたが、生徒たちや保護者の圧倒的な支持を得て要求の多くを実現しました。