介護労働者ユニオン

介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈働き方編2〉自己オリエンテーション

連載・介護労働の現場から〈働き方編2〉 自己オリエンテーション 身体で覚えろ 職場であいさつ終われば、さっそく仕事。職場に回される前に座学研修やオリエンテーションがある施設も増えたが、介護はまだまだいきなり現場の業界。 最初から身体介護はやらせない。まずは、フロア(呼び方は施設によりいろいろだが利用者が居室以外に集まる部屋)での見守り。利用者が椅子やソファ、車いすで座っているのを「何にもし...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈働き方編1〉

連載・介護労働の現場から〈働き方編1〉 パルチザン 働き方。まず介護事業者は、従業員十人程度の小規模から数十万程度の大手まである。大手でも1事業所はせいぜい百人程度の利用者で介護職は40~60人くらい。 大手のブランドで安定をとるか? 楽しく介護の仕事をすることをとるか? 目的によって働き方は異なる。この欄では後者の働き方を念頭においてるよ。 採用されて介護は初めてだと仮定して、働き方の稿...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈働き方編〉 出発

連載・介護労働の現場から 〈働き方編〉 今号より『介護労働の現場から』パート2〈働き方編〉を開始します。筆者は前シリーズと同じく「あらかん」さんです。 「これ以上、働けない」からの出発 私が介護の仕事を始めた4年前と現在とは、介護労働に携わる人がずいぶん様変わりしていると感じる。 いわゆるオバヘルといわれていた中高年女性はかなり減り、施設介護などは異業種から転職してきた30代~50代の...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈あとがきにかえて〉

連載・介護労働の現場から 〈あとがきにかえて〉 年寄りは未来 魔法とパイオニア精神で乗り切ろう 36回・3年もの連載、ずっと読んでくださった方に感謝の気持ちでいっぱいです。 連載にある通り、私は、介護職の最初の職場は8か月、2度目はたった2か月で退職した。その時点で2013年1月。普通なら、こんなめんどくさい業界、自分に向いてないと辞めてしまうところだろうが、それから転職を繰り返し、さら...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈36〉最終回

連載・介護労働の現場から 〈36〉最終回 二度目の失業 最後の日の退社時間がきた。 ロッカーの荷物をまとめていると関口さんが来て「あの文章、私のこと?」と訊いた。 「ご想像におまかせします」と答えたら、「甘いわね。辞めたほうが負け。私なんか2日に1回整体に行って体ボロボロ。そんな仕事よ」と腰痛コルセットをバリバリはずしながら得意げに言う。その腰痛コルセットは勲章? 格闘技おたくか? ...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈35〉 告発文

連載・介護労働の現場から 〈35〉 告発文 私は辞める決心を三田村さんに伝えた。 三田村さんから他のパートにも伝ったが秘密にされた。「とても2か月しかいないとは思えない。2年はいる感じ」といわれるほど職場や入居者に馴染んでいたし、プリセプター丸山くんも「仕事ができるようになったね」といい評価をくれていた。 でも、辞めるのだ。 私だって執拗なモラルハラスメントでおかしくなっている。...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈33〉 新人教育

連載・介護労働の現場から 〈33〉 新人教育 介護現場は、大手といえど、どこも人手不足で、職員はタイトなスケジュール下、新人指導を担当するのはすごい負担だ。 マジ、教えているヒマも心の余裕もない。だから、新人はほったらかされ、佇(たたず)んでると、担当外の人から細切れの仕事をいいつけられる。 そんな状態では、仕事のながれも理解できないし、何をやるべきかもわからず、ただ、叱られないようにどう...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈33〉モラルハラスメント

連載・介護労働の現場から 〈33〉 モラルハラスメント 関口さんは、福祉の専門学校出の新卒でこのホームに就職して、12年のベテランである。村松係長より長い。介護スキルもすごく、元コールセンターの同僚が話していたおむつ替え1分、高速食事介助2分を思い出した。 仕事を時間どおりまわすことが介護だと思っているタイプ。入居者とも長年の顏なじみで、現場を取り仕切っていた。ただ、介護居室の入居者には人気...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈32〉真打ち登場

連載・介護労働の現場から 〈32〉 いじめの真打ち登場 百瀬さんの顏は蒼白で、その側で二ヤけてる染谷さん。マンガの世界だ。三田村さんと私で百瀬さんを支え、休憩室に連れて行った。 上司を呼ぶべきだと思った。課長は不在だ。村松係長を呼んだ。ちらっと見て「もう、早退したら」と言っただけだった。 三田村さんに「三人で早退しようよ」と提案し、ナースステーションにいた看護師にその旨を伝え、三人で施設を...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈31〉 お局様

連載・介護労働の現場から 〈31〉 お局様 メモ帳は、湯沸かし室の吊戸棚に置いておいた。ポケットに入れてチラチラ見ていると注意されるからだ。誰に聞いても「知らない」という。お手上げだ。一週間分の仕事のデータがパァーだ。 しかたないので先輩パートの三田村さんに小声で聞きながら仕事をする。 職員が大人数だと身分制がある。課長、その下に看護主任の係長と介護主任の村松係長の二人がいて、あとは看...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈30〉 煎茶or玄米茶

連載・介護労働の現場から 〈30〉 煎茶or玄米茶 応募した有料老人ホームの面接に行き、ホテルのような外観と内装に驚いた。 私の面接の前に一人いて同じ部屋で待たされたので、自己紹介し合い、面接後に近くのホテルのカフェで待ち合わせた。 Mさんといい、夫と離婚してから介護の仕事をはじめ、現在55歳、うつ病の娘と2人暮らしだと語った。とても気が合ったので一緒に働けるといいねと言って別れて電車...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈29〉 有料老人ホーム

連載・介護労働の現場から 〈29〉 有料老人ホーム ハローワークの「介護労働相談窓口」は2ブースあり、一般の労働相談窓口がいつもチョー混みなのに比べて、ほとんど待っている求職者がいない。 手持ちぶたさの係はおしゃべりしながら、登録者への電話かけやダイレクトメール封入作業をやっている。 登録すると毎週、電話や求人情報大量掲載のダイレクトメールが来る。介護フェアといって求人側企業が一堂に介す就...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から 〈28〉貧乏人の嫁

 貧乏人の嫁 仕事がなくなったので、長らく会っていない友人と会ったり、家族と向き合う日々が続いた。 家族は「介護はやめなよ。何一つ良いことがないでしょ。給料が安い。身体は酷使する。プライドはズタズタ。労基法違反ばかり。何か人の役にたつことをやりたけりゃ、まともな仕事について空いた時間にやれば?」 一緒にコールセンターをやめた友人たちは、介護職からそれぞれコールセンターと派遣の事務職に転職...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から 〈27〉 退職

連載・介護労働の現場から 〈27〉 退職 「雇用保険の記録では、雇用保険に入っているのが3月からなので雇用期間が今日まで5カ月ですね。6か月以上ないと雇用保険はおりないですね」 入社したのは12月だ。もう8カ月以上になる。契約書と給料明細書を見せた。 「12月から3月まで、あなたは雇用保険料を払っていませんね。でも、入社した日から雇用保険は適用になります。払っていない分を今から支払えばいい...
介護労働の現場から

連載・介護労働の現場から〈25〉 自己都合/会社都合

連載・介護労働の現場から 〈25〉 自己都合/会社都合 社長は、顧問の社労士と相談する、と私の要求を持ち帰った。職場に行くと和田さんが近寄ってきた。 「どうして辞めるの? ケガが治るまでレク担当やれば? 他の仕事はみんな引き受けるから」 「辞めるとは言ってないよ。ケガしたから管理者がクビだって言ってるだけ。社長は管理者がクビだという者を雇い続けられないんだって」 力石が来た。「あらま...
介護労働者ユニオン

報酬切り下げの中、賃上げを飲ませた!

介護職場に労働組合を 報酬切り下げの中、賃上げを飲ませた! 職場で夜勤食を要求したのは1年くらい前。これから夏場になり食中毒が心配される時季だ。 夜勤は夕方4時半から朝の9時半まで17時間も拘束される。夕食はもちろん朝食もつくって(あるいは買って)職場に入る。 この職場は初めての介護現場なので私は知らなかったのだが、どこの施設でも夜勤に食事を出すのは当たり前らしい。うちの施設でも宿...