職場と労働法

制度・政策

実践的に考える職場と労働法 団体行動権(争議権・組合活動権)

実践的に考える職場と労働法 団体行動権(争議権・組合活動権) 正当な争議行為の刑事免責・民事免責を規定  今回から「団体行動」について考えます。団体行動権は憲法28条(団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利)に規定されています。通常、団体行動権は「争議権」として理解されることが多いですが、日常的な組合活動も含まれます。  ストライキやピケッティング、 ボイコット...
制度・政策

フードデリバリー「労災特別加入おかしい」

フードデリバリー「労災特別加入おかしい」 ウーバーイーツユニオンが反対表明  厚生労働省の労災保険部会が5月14日、フードデリバリーなど自転車配達員やフリーで働くIT技術者を労災保険の特別加入制度の対象に追加する検討を開始した。  これに対し、ウーバーイーツユニオンが反対を表明し、厚労省に要望書を提出した。  労災保険の特別加入制度の適用は、ウーバーのような雇用類似の状態で労働力を...
広報

関西生コン労働組合武委員長への重刑を許すな

関西生コン労働組合武委員長への重刑を許すな  関西地方の生コン産業において画期的な産業別労働組合運動を展開してきた関西生コン労働組合が3年余り大手ゼネコンやセメントメーカー、警察や在特会から集中的な弾圧を受けています。これまでに90人近い組合員が不当逮捕され、武建一委員長に対しては「懲役8年」の論告求刑がなされ、7月13日に大阪地裁で判決が出されようとしています。  〝罪〟とされるもの...
広報

職場と労働法 労働協約はどのような内容のものか

実践的に考える職場と労働法 労働協約はどのような内容のものか 「覚書」「議事確認書」も労働協約として成立 労働協約の内容  今回は労働協約の内容を考えます。労働組合法は、労働協約の内容について「労働条件その他」と表現しています。①労働条件その他の労働者の待遇などについての諸規定(①は労働組合法上の効力によって協約に反する就業規則や労働契約は無効となり協約の内容に上書きされる...
医療・介護労働の現場から

へき地医療機関への看護師等の派遣 医療機関以外への日雇派遣が解禁に

へき地医療機関への看護師等の派遣 医療機関以外への日雇派遣が解禁に  今年4月から労働者派遣法の施行令が改定され、へき地の医療機関への看護師等(看護師・准看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師)の派遣と、社会福祉施設等への看護師の日雇い派遣が解禁された。  これまでも直接雇用への移行を前提とした紹介予定派遣、産休・育休の代替、社会福祉施設や保育園など医療機関ではない施設への派遣...
広報

菅政権 入管法改悪やデジタル監視法、改憲投票法など次々に国会に

菅政権 入管法改悪やデジタル監視法、改憲投票法など次々に国会に  緊急事態宣言のさなか菅政権は、人権や日常生活にも影響が大きい法律(極めて反動的な!)法案を次々と繰り出している。  5月11日、改憲をめざした国民投票法の改悪が衆院憲法調査会で採決が強行され、今国会(6月16日まで)の成立が画策されている。  入管法改悪については、多くの人びとの行動やSNSで批判と支援が広がり、やがて大手...
制度・政策

実践的に考える職場と労働法 労働協約の意義と機能

実践的に考える職場と労働法 労働協約の意義と機能 組合委員長と社長のサインで有効な協約に  労働協約は、労働組合法の規定では「労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する規定であって、書面に作成され、両当事者が署名または記名押印したもの」とされています。様式はけっこう重要です。ハンコがなくても組合委員長と社長のサインがあれば労働協約として有効となります。  様式が...
制度・政策

使用者には直接会って誠実に協議する義務がある

実践的に考える職場と労働法 使用者の誠実交渉義務について 使用者には直接会って誠実に協議する義務がある  使用者には、労働者の代表者と誠実に交渉にあたる義務があります。使用者は、たんに労働組合の要求や主張を聴くだけでなく、それらの要求や主張に対しその具体性や追求の程度に応じた回答や主張をなし、必要によっては論拠を示したり、必要な資料を提示したりする義務があります。  さらに使用...
制度・政策

同一労働・同一賃金、反動的運用粉砕し待遇改善を

反動的運用粉砕し待遇改善を 同一労働・同一賃金 4月から中小企業も  昨年4月に改定施行された「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(パート・有期法)。今年4月から中小企業にも適用される。パート・有期法は、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目指すとして改定された。ポイントは以下の3つ(以下の条文はすべてパート・有期法)  第一に、同一企業で働く正社員(...
制度・政策

職場と労働法/団体交渉の対象事項

実践的に考える職場と労働法 団体交渉の対象事項 労働条件その他の待遇、労使関係の運営事項が対象  団体交渉の対象事項については、企業として処理可能なことで使用者が任意に応じる限りは、どんなことでも構いません。その上で労働組合法によって使用者に義務付けられている事項(義務的団交事項)は次のようなものです。  ところで義務的団交事項について使用者は「経営権」の主張をしばしば行いますが、...
制度・政策

高齢者雇用安定法の改定 70歳まで努力義務

高齢者雇用安定法の改定 70歳までの就業機会確保の努力義務  4月1日から、改定高年齢者雇用安定法により70歳まで就業機会を確保する高齢者就業確保措置を講ずることが事業主の努力義務となります。 就業機会の確保  労働者を60歳まで雇用していた事業主は、当該労働者の65歳までの雇用確保の義務に加えて65歳から70歳までの就業機会を確保するため下記の措置を講ずる努力義務を負いま...
広報

西成高校「反貧困学習」で感じたこと

西成高校「反貧困学習」で感じたこと  NHKのドキュメンタリー番組『逆転人生』で、大阪市西成区の府立西成高校を取り上げていた。西成区は貧困層が多く、親から子への「貧困の連鎖」が問題となっている。  西成高校は教育困難校とされ、生徒たちも学校への不信感も強く、年間100人の退学者があった。生徒たちに何が起きているのか? 教員たちは生徒の家を訪ね歩く。多くの親たちが非正規雇用やシングル...
制度・政策

団体交渉の主体・対象事項・手続

実践的に考える職場と労働法 団体交渉の主体・対象事項・手続 上部団体や下部組織にも団体交渉権がある場合も 団体交渉の主体  団体交渉の当事者は、団体交渉を自らの名において遂行し、その成果としての労働協約の当事者となる者です。労働者側は、単位労働組合および連合団体(上部団体)が当事者となります。  団体交渉の労働者側当事者として、上部団体については、単なる連絡協議機関に過ぎ...
制度・政策

20条裁判 非正規雇用撤廃に向けてあらゆる闘いを

20条裁判 非正規雇用撤廃に向けてあらゆる闘い模索しよう  10月、労働契約法20条をめぐり3つの最高裁判決が出た。少し私見を述べたい。  そもそも労契法20条は、90年代後半から00年代半ばにかけて非正規労働者の増加が社会問題化し、小泉政権を経て08年のリーマンショック後の不況で非正規の解雇(雇い止め)が相次ぎ、年末の年越し派遣村などがインパクトとなり法制化の動きが出た。  折しも自民党政...
制度・政策

団体交渉の歴史と意義、その機能

実践的に考える職場と労働法  団体交渉の歴史と意義、その機能 個人加入型の地域合同労組にも団体交渉権がある  団体交渉は様々な意義や機能がありますが、もともとは「労働力の集団的取引」という形で始まりました。個々の労働者の労働条件について使用者と個々で取引するのではなくて、多数の労働者が団結して代表者を選出し、その代表者を通じて集合的に取り引きを行うというものです。  こうした集合的・統一的...
制度・政策

「労契法20条裁判」―非正規雇用撤廃

「労契法20条裁判」―非正規雇用撤廃! 司法を超える労働運動を  10月13と15日。労働運動に重大な影響を及ぼすと言われた三つの最高裁判決が下りた。①賞与の格差を問題にした大阪医大、②退職金の格差を問題にした東京メトロコマース、③扶養手当などの諸手当の待遇格差を争った郵政の三つの裁判。  あまりにひどい格差の中で、これらの裁判は、非正規の決起・結集軸の一つとして闘われてきた。労働契約法20...