改憲阻止!大行進・千葉が発足

臨時国会への改憲案提出を許すな!

改憲阻止!大行進・千葉が発足

 千葉市美術館講堂で9月16日、「改憲発議を止める!9・16集会」が開催され、105人が集まり、 「改憲阻止!大行進・千葉」が発足しました。
 動労千葉の川崎書記長が「私たちの中に戦争を止める力があることを確信して運動を」と訴え、三里塚空港反対同盟の北原健一さんは、「反対同盟は50年に及ぶ動労千葉との連帯で闘えた。これを多くの人に広げ改憲を止めよう」と呼びかけました。
 百万人署名運動の田中和恵さんは「学校で教育勅語の暗唱やJアラート訓練が行われている」と危機感を語りました。教育現場からの多数の参加とその発言は、改憲阻止の手がかりを感じる集会となりました。

ちば合同労組ニュース 第99号 2018年10月1日発行より

ごまかしが多い振替休日・代休 無給の休日労働で過労

実践的に考える職場と労働法

ごまかしが多い振替休日・代休

代休が取れず無給の休日労働で過労のケースも

 労働基準法では原則として、使用者は、労働者に毎週少なくとも1回の休日(午前0時から24時間の労働義務からの解放)を与えなければなりません。
 例外的に、4週間を通じ4日以上の休日を与える場合には、週休1日原則は適用除外されます(変形休日制)。変形休日制を導入する場合は就業規則に4週の起算日を明示することが必要です。変形休日制はひどい制度で理論上は最初に4休日で残り24労働日も可能です。

代休と振替休日

 振替休日とは特定の労働日と特定の休日を振り替えることで、特定の労働日を休日に、特定の休日を労働日に変更する手続きです。
 これは①就業規則などに使用者が休日を振り替えることができる旨の規定を定め、なおかつ②休日を振り替えた後の状態が週休1日原則に反していないことが必要です。
 こうした所定の手続きにより振り替えられた場合に限り、休日に出勤しても、他の特定の日に休日が振り替えられていれば割増賃金が発生しないことになります。使用者は労働者の個別的同意を得ずに休日振替を命じることができるかについて裁判例では、就業規則等の規定があれば可能と解されています。
 これに対して代休は、休日の振り替えとは違って、あくまで会社が休日出勤の代償として、いわば代償的(恩恵的)に与える休日であり、休日出勤については割増賃金を支払わなければなりません。代休は、後日に休日を付与してなおかつ割増賃金を支払う制度です。
 したがって代休を付与した場合であっても1・35の割増率で賃金を支払う必要があります。実際の運用では代休を付与した日を「欠勤扱い」として1・00を差し引くことで実質的に0・35の割増部分のみが支払われるケースがあります。代休日を欠勤扱いとして控除した場合です。
 休日出勤と代休取得日が同一賃金計算期間内の場合には、欠勤扱いが目立たず0・35の上乗せ部分の割増賃金が支払われるように見えます。
しかし賃金締切日をまたぐ場合には、休日出勤分は1・35の割増賃金が支払われ、翌月以後に回った代休日の分は欠勤として賃金がカットされることになるので、注意が必要です。この場合は、かなり不愉快な気分になります。

「フゥーー」

40時間超は割増

 繰り返しますが、休日振替は、原則週1日の法定休日を満たせば、あらかじめ振替休日を特定して休日と労働日を振り替えることで休日が労働日となり、労働日が休日となるわけですから割増賃金を支払う必要はなくなります。
 ただし、この場合でも、休日振替により週40時間を超えてしまった場合にはその超過した労働時間については割増賃金の支払いが生じます。
 少し注意を要しますが、一般的な例では、週休2日で月~金の所定労働時間が8時間の場合、日曜が法定休日で土曜は所定休日となります。日曜出勤は休日割増の1・35、土曜出勤は40時間超の割増賃金で1・25になります。時間外労働と休日労働は割増率が違うだけでなく、それとしては別の制度なのでゴッチャにしないよう要注意です。
 所定が1日8時間の場合、同じ週内で平日と土日をあらかじめ入れ替えた場合は週40時間ですが、翌週以後と振り替えた場合には、その週は6日あるいは7日労働となり、48、56時間となります。
 したがって40時間を超えた時間に対して割増賃金が必要になります。翌週以後にまたぐ休日振替は、40時間を超えるケースが大半ですので注意が必要です。つまり休日振替を行っても25%の時間外手当は必要なのです。ごまかされているケースが多いのです。
 1週40時間を超える所定労働時間の設定が可能である変形労働時間制における休日の振替は少し複雑ですが、基本は同じです。
 まず変形労働時間制度に基づいて作成した勤務表を、変形期間が開始されてからの変更は原則としてできません。
 そして40時間に満たない設定の週の場合には、週40時間を超えた労働に割増が発生します。48時間の設定の週であれば、48時間を超過すれば時間外割増となります。

過労とタダ働き

 使用者は、割増賃金を支払いたくので振替休日を使うわけですが、実際には代休や振替休日はそもそも忙しい状況で生じるので、たいていは同一週内の振替は難しく、割増賃金が発生するケースが大半です。なので多くの場合で割増賃金が発生しているのに、休日と振替えたから割増は必要なしとされている可能性が高く、チェックが必要です。
 さらに、使用者の故意か過失かはともかく、消化できない振替休日(振替日が指定されない場合は厳密には振替休日とは言えないが)や代休が蓄積するケースもかなり見受けられます。
 買い取りがある場合はまだ良心的ですが、結局、休めないまま雲散霧消するケースも多く、いずれにせよ過労に直結し、実質的にただ働きの休日労働になり、非常に問題があります。

ちば合同労組ニュース 第99号 2018年10月1日発行より

超危険な金銭解雇制度

超危険な金銭解雇制度 最大級の警鐘を!!

金銭解雇を武器に「働き方改革」の貫徹が狙い
職場復帰もバックペイも否定の争議禁止制度

(写真 国鉄1047名解雇撤回闘争【千葉県労働委員会】)

金銭解雇を〝救済〟という欺瞞

 解雇自由(金銭解雇)制度が「解雇無効時の金銭救済制度」の名称で準備されている。労働時間規制の適用除外を「高度プロフェッショナル制度」とネーミングしたように、不当解雇を金銭で合法化する制度を〝救済〟と称する欺瞞(greenぎまん)に強い怒りを感じる。
 解雇事件は現在、裁判や労働委員会などにおいて解雇無効と判断された場合は職場復帰が原則だ。しかし、「解雇無効時の金銭救済制度」は、①解雇無効、②金銭解決、③労働契約終了――の3つを一体化させて法律に明記することになる。さしあたり労働者側からの申し立てに限定すると議論されているようだが、解雇の法規制としては原理的転換とも言える内容であり、強く注意を喚起したい。
 そもそも解雇をめぐる争いでは大半が金銭解決となっているのが現状だ。それを法制化するだけとの見解もある。だが、それは断じて違う。直感も含めての見解だが、金銭解雇制度を法制化する意味はきわめて重大だ。

二度と職場へ戻さないが前提

 この制度は、正当な解雇と判断された場合はもちろんのこと、不当な解雇であると判断されても被解雇者の職場復帰がないことを前提にした制度である。ひとたび労働者を解雇すれば、裁判で使用者が勝っても負けても、二度と労働者が職場に戻ってくることはない制度なのだ。
 解雇に関する法規制は、「解雇は、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効」とする解雇権濫用法理(労働契約法16条)があり、さらに不当労働行為となる解雇などが禁止されている。整理解雇なども4要件で厳しく制限されている。
 現行の(判例も含めた)労働法制のもとでは、解雇が厳しく規制されていることを理由として「解雇せずに雇用を維持するため」「長期雇用の見返り」という理屈で、使用者の配転・出向命令権、あるいは就業規則の不利益変更が容認されてきた面がある。
 この点から考えても、解雇の武器を資本に与えることはきわめて重大な問題である。〈賃下げや出向・転籍などの不利益変更を飲まなければ金銭解雇〉という形であらゆる不当な攻撃が可能になりかねない。労使関係の大転換が生じかねない。労働者は当たり前の権利主張も困難になる。
 また職場復帰も認めない制度では労働組合をつくったり職場の現状を変えることもきわめて困難となる。

上限を設けて長期争議を抑制

 さらに重大なのは、バックペイ(解雇が無効と判断された場合の復帰時までの賃金)も含めた解決金の上限が議論されていることだ。最大で1年半程度という〝相場〟も模索されている。
 現在は、解雇が無効と判断された場合、不当解雇期間中の賃金を支払う必要がある。長期にわたる解雇であれば、利子も含めればバックペイは多額になる。これは使用者側には大きなプレッシャーとなり、早期の職場復帰のバネにもなる。しかし解雇が無効になっても解決金に上限があれば、企業側のリスクはきわめて小さくなる。
 そもそも解決金の水準も現在は、いわば争議の力関係で大きな幅がある。しかし、上限が設けられ、制度化されれば、解決金の水準は低下していく可能性が高い。労働者にとって百害あって一利なしの長期争議抑制の制度なのだ。
 また従来ならば不当労働行為として救済=無効となるケースでも、普通解雇で解雇し、それが不当と判断されても金銭を払えばよいという話にもなりかねない。

 金銭解雇制度は、個別労働紛争解決制度や労働審判制度、労働契約法など、集団的労使関係から個別労使関係に転換させていく攻撃の大きな流れがあり、解雇をめぐる争いを個別化・金銭化することもその中に位置づけられる。
 さらには一連の働き方改革関連法の要に位置する攻撃だ。まさしく金銭解雇制度を中心に据えて労使関総体の力関係を転覆させる働き方改革を遂行しようとする攻撃だ。
 労働者からの申立てに限定するなど当初の議論からはトーンダウンした様子もあるが、これは派遣法と同じ作戦だ。いずれ拡大する。国会提出を許してはならない。

9月末派遣切りを許すな/改悪で有期雇用の派遣は上限3年に

3年前の改悪で有期雇用の派遣は上限3年に

9月末 派遣切りを許すな!

 2015年の労働者派遣法の施行から丸3年となる9月末を前に、派遣労働者の雇い止めが増えている。3年前の改悪によって、有期雇用の派遣労働者については、同一組織単位(同じ部署)における受け入れ期間が上限3年となった。この「3年ルール」の該当者が10月1日から出る。
 改悪以前には、秘書や翻訳など26業種については、派遣期間の上限はなく同じ部署で働き続けることができた。3年ルールは、業務を問わずすべての派遣労働者が対象だ。派遣元に無期雇用となっている派遣労働者は期間制限がないが、派遣先も派遣元の多くが消極的。実際、26業務の該当者だけでも50~60万人おり、そのうち無期雇用の労働者は何人いるのか。派遣労働者全体ではおそらく百万人規模で派遣切りが迫っている。
 他方で、派遣先企業については、3年が経ったら別の派遣労働者に切り替えることが可能。事実上、3年ごとに派遣労働者を入れ替えながら永遠に派遣労働者を使うことができる。労働者派遣はあくまで「一時的・臨時的」の建前は完全になくなった。他方で、派遣労働者にとっては文字通り一時的・臨時的雇用なのだ!
 3年前の改悪は、派遣法制定以来の大改悪だった。改めて怒りが込み上げる。ちば合同労組は、派遣切りに関する労働相談を行い、団体交渉や抗議行動、派遣切りと闘います。

ちば合同労組ニュース 第98号 2018年09月1日発行より

労働委員会とはどのような所か?

実践的に考える職場と労働法

労働委員会とはどのような所か?

不当労働行為を禁止し、違反には行政救済制度

 労働組合法は、労働組合の結成やその活動に関する法律ですが、この法律は「労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること」を目的として定め、〝労使対等〟のために次のように規定します。

 「労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護」
 「使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続きを助成する」

 このような目的規定に沿って、労働組合法は、刑事免責や民事免責を規定して労働組合の活動にまつわる法律上の責任を免責し、さらには法人格の付与や不当労働行為救済制度、労働協約の規範的(法的)効力などを規定して、労働組合に対し団体交渉のための積極的な保護を与えているのです。

行政救済の制度

 労働組合法は、不当労働行為として労働組合に対する使用者の一定の行為を禁止し、この禁止の違反について労働委員会による特別の救済手続きを定めています。これを不当労働行為救済制度と言います。
※普段はあまり意識はしないですが、労働委員会によって労働争議の調整手続きや労働争議の制限・禁止を定める労働関係調整法という法律もあります。
 運輸・郵便・水道・電気・ガス・医療などの業種で争議を行うときは十日前の届出義務、内閣総理大臣による緊急調整などの規定があるのです。

 労働委員会は、労働組合のかかわる争議を取り扱う行政機関です。組織としては、各都道府県に設置された都道府県労働委員会と、それを統括する国レベルの中央労働委員会があります。かつては、船員に関して設けられていた船員労働委員会がありましたが08年に廃止されました。
 労働委員会の委員は、公益委員・労働者委員・使用者委員の三者の各同数で構成されます。
 労働委員会の権限は、労働組合法27条に定められた不当労働行為の救済と労働関係調整法の定める労働争議の調整が中心です。
 さらには労働組合の資格審査、労働組合の法人格取得の際の証明、地域単位における労働協約の拡張適用の申し立てなどを行います。
 また2001年の個別労働紛争解決法の制定によって労働委員会でも個別労働紛争の相談や斡旋も行うようになっています。

不当労働行為とは

 不当労働行為は、一言でいえば使用者による反労働組合的行為であり、労働組合法7条1号~4号によって禁止されています。具体的には、①不利益取扱い、②黄犬契約、③団体交渉拒否、④支配介入、⑤経費援助、⑥報復的不利益取扱いの6類型で、主要には「不利益取使い」「団交拒否」「支配介入」の3つが問題になります。
 これらの不当労働行為があったとして労働組合や労働者から救済の申し立てがなされると、労働委員会は、調査を行ったうえ、必要に応じ審問を行って、不当労働行為の成否を判定します。
 審問は、証人尋問が行われるなど裁判と共通性のある手続で進みます。不当労働行為の成立が認められた場合には、労働委員会は救済命令を発し、認められなかった場合には棄却命令を発します。
 申立てができるのは労働組合と労働者個人。被申立人となるのは、労組法7条の「使用者」で、救済命令を履行する公法上の義務を有する者として個人事業主の場合は事業主個人、法人企業の場合は法人となります。必ずしも不当労働行為を現実に行った者とは限りません。

救済命令の内容

 不当労働行為の救済申し立て、行為の日から1年以内。
 救済命令は、基本的に労働委員会の裁量に委ねられていれる点に特徴があります。労使関係の専門家から構成される行政委員会ということで、その専門性によって個々の事案に応じて適切な是正措置を取り得るとされます。
 解雇などの場合における原職復帰およびバックペイ命令、団交応諾命令、ポストノーティス命令(不当労働行為の事実を認めるとともに、今後そうした行為を行わない旨を述べた文書を事業所内等に掲示させるもの)などが典型的な救済命令です。
 救済申立ては二審制となっており、初審となる都道府県労働委員会の命令に不服のある当事者は、中央労働委員会に再審査の申し立てをすることができ、再審査命令に不服がある場合には、裁判所に命令の取消訴訟(行政訴訟)を提起することもできます。

ちば合同労組ニュース 第98号 2018年09月1日発行より

西日本豪雨 自治体の「闘いなくして安全なし」

西日本豪雨 自治体の「闘いなくして安全なし」とは

 西日本豪雨で200人を大きく超える人が亡くなりました。1982年の長崎大水害以来の豪雨災害となりました。心からの哀悼とお見舞いを申し上げます。
 7月1日の国鉄集会において、偶然か、今回の豪雨で最多の犠牲者を出した倉敷市職の若い委員長が発言していました。「慢性的な人手不足で月百時間を超える残業の青年職員も多い」との訴えが印象に残っていたのですが、わずか5日後に大水害の当事者になるとはまったく思いませんでした。
 倉敷市真備町は「平成の大合併」で倉敷市に合併され、倉敷市職は真備町職を中心に組織されたとのことですが、旧真備町役場は倉敷市役所真備支所に格下げされ、職員数も半減したそうです。真備町は高齢者の割合も多く、職員削減や非正規化が住民の避難に大きな困難をもたらしたことは想像に難くありません。
 また岡山県が河川整備計画を20年間も作成せず放置していたことが明らかになっています。河原の樹木は伐採されず森林のようになり、河川の浚渫や堤防の補強などの適切な整備は無視され、巨額の利権を生み出すダム建設に議員や官僚、ゼネコンが群がる構図が多くの人命を奪う結果になったのです。
 74人が死亡した4年前の広島の豪雨土砂災害、3年前の鬼怒川決壊を思い出す。7月末の逆走台風など予想できない気象状況が生じているのは間違いないが、地方を切り捨て、災害対策に金をかけず、災害に対する抵抗力を奪っていると強く感じる。
 温暖化による気象異常やダムの問題など様々なテーマがあるが、何よりも「闘いなくして安全なし」を強く思う。自治体労働者が団結を回復し、労働運動を再生させること、民営化や非正規化と闘う中にこそ労働者と住人の生命と地域を守る道があるのではないか。直感的にもそう感じる人も多いと思っている。(S)

労働学校へご参加を

テーマ 資本主義はどういう社会か

日時 8月18日(土)13時~ 講師 鎌倉孝夫(埼玉大学名誉教授)

 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回のテーマは『資本論』。

ちば合同労組ニュース 第97号 2018年08月1日発行より

実践的に考える職場と労働法/労働組合法における「労働者」

実践的に考える職場と労働法

労働組合法における「労働者」

契約形式を超え団結権を認めせた歴史的地平

 2004年のストライキで広く知られたようにプロ野球選手会は労働組合です。プロサッカー選手会も同様です。
 何億円もの年俸を得ているプロ野球選手が労働者なの?という声もありますが、労働基準法上の「労働者」にあたるかどうかは微妙ですが、労働組合法上は労働者であると労働委員会や裁判所も認めており、プロ野球機構に対し団体交渉権を持っています。
 04年当時、経営危機に陥った近鉄がオリックスとの合併を発表し、球団数を削減す再編構想が急浮上しました。これに対し選手会は臨時大会を開き、組合員752人中賛成648票でスト権を確立します。団体交渉は決裂し、シーズン最終盤で首位が決定する局面だった8月18、19日に日本プロ野球史上初のストが決行されました。
 ちなみに米メジャーでは過去に5度の選手会によるストライキ、3度の経営側によるロックアウトがあります。

 労働組合法は、適用対象となる「労働者」について、職業の種類を問わず「賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者」と定義しています。労働基準法と比較するとかなり広い範囲で労働者を定義しています。
 まず第一に、使用者に現に使用されていることは問われません。失業者であっても労働組合には加入できます。
 第二に、報酬の面でも厳密な意味で賃金であること(労務代償性)は問われず、賃金などに準ずる収入によって生活する者であれば良いことととなっています。
 経済的に弱い立場にある労働者に団結して活動することや団体交渉を行うことを法律で積極的に認めて対等な立場での労使自治を促すことが、労働組合法の趣旨です。
 このため広い意味での経済的従属性のみを必要とし、労働基準法のように使用者の指揮命令下で労働を行っているかどうかまでは要求していないのです。

 最高裁判所の判例では、

①労働者が事業組織に組み入れられているか
②契約内容が使用者により一方的に決定されているか
③報酬が労務の対価(賃金に準ずる収入)としての性格を持つか
④業務の依頼に応じるべき関係(諾否の自由がない)
⑤指揮監督関係の存在(時間や場所が拘束される)
⑥事業者性(独立した経営判断で業務を行い、収益の管理を行っているか)

 ――基本的には①~③に該当し経済的従属性があると判断されれば、労働組合上の「労働者」に該当します。
 ①については「労働力を確保する目的で契約がなされている」「不可欠な労働力として組み入れられている」「第三者に対して自社の労働者として扱っている」などの事情があれば該当します。
 ②については、契約内容が一方的に決められ、個別に交渉する余地がない場合は該当します。業務量や時間に基づいて報酬が支払われている場合は③の労務の対価に該当します。
 業務の依頼に対して拒否権がない、不利益があるなどの事情があれば④の諾否の自由がないに該当し、業務の態様について詳細な指示があり、定期報告書なども求められる状況であれば⑤の時間や場所が拘束されるに該当します。これらの事情は労働組合法上の労働者性を肯定する方向に働きます。
 その上で、「自己の才覚で利得を得る機会がある」「他人労働力を使用する実態」「機材・材料を自己負担」などの顕著な事業者性があると、⑥の事業者性があると判断され、①~⑤に関わらず労働者性を否定されるケースもあります。

 ①~⑥を判断する上では、契約の形式ではなく就労実態をもとに判断します。
 製品設置や出張修理を個人請負化したビクターの例では、会社の朝礼に参加し、従業員行動要領を唱和し、ビクターの社名のロゴの入った作業服と名刺まで持って仕事をしていました。
 プロ演奏家でも、有名芸術家とは異なり、放送局のほぼ専属で演奏という労務の提供の対価を受けているに過ぎない場合は、支払われる契約金は生活保障給(賃金)として、労働組合法上の労働者性を認めるとの判例もあります(CBC管弦楽団労組事件など)。
 トラック持ち込み傭車運転手バイク便、コンビニエンスストらの店長(フランチャイズ契約の加盟者)などについても、広く労働組合法上の労働者性を労働委員会や裁判で認めさせています。

 「働き方改革」関連法で雇用対策法が改悪され、「非雇用型の働き方」「個人請負型の働き方」の拡大が予想されます。長い闘いの歴史でかちとった団結権(労働組合)は現状打開の大きな武器となるはずです。

ちば合同労組ニュース 第97号 2018年08月1日発行より

報告書作成は業務時間外なのか?

報告書作成は業務時間外なのか?

 職場の責任者会議で、報告書の作成や練習は時間外労働の扱いとしないとの議論がなされている。
 現実には、要員不足などの理由で残業せざるを得ない現状がある。報告書の作成や残務処理は、本来の業務以外の何ものでもない。これではサービス残業の誘導だ。無賃労働であるのみならず、事故が起きたり、健康を損ねても自己責任とされなかねない問題だ。
 この件について管理者に質問すると「基本的には時間外労働とする」と回答。議事録にあるのはどういう場合なのか尋ねたところ、報告書作成に1時間半かかった例を上げた。しかし業務上、報告書は不可欠であり、そのために経験や訓練が必要だ。誰でも手際の悪い新人時代はある。それを時間外労働として認めない発想自体が言語道断だ。
 残業申請用紙に具体的内容を書けば時間外労働を認めるとの回答を得た。
 6月末、「過労死が自己責任となる」と過労死遺族が必死に訴えた高度プロフェッショナル制度など「働き方改革」関連法が成立した。労働者を守る法律が改悪されています。ちゃんと物言う労働組合が今こそ必要だ。(M分会)

ちば合同労組ニュース 第97号 2018年08月1日発行より

働き方改革は戦後最大規模の資本攻勢だ

働き方改革は戦後最大規模の資本攻勢だ

 過労死遺族の「過労死を自己責任にする法案反対」との必死の訴えにも関わらず「働き方改革」関連法が6月29日、採決強行で成立しました。
 ところで昨年末に出た厚生労働白書を読むと、〈成長という視点から見た(労働政策を含む)社会保障〉というフレーズのオンパレードです。安倍政権の成長戦略の基軸に「働き方改革」が据えられ、少し前に「岩盤(規制)」などと非難されていた厚生労働省がいまや安倍政権の突撃部隊になっていることがよく分かります。
 簡単におさらいすると①労働時間規制を撤廃する高プロ制度や裁量労働制拡大(今回見送り)、②個人事業主やフリーランサーなど非雇用の働き方に誘導する雇用対策法の抜本的改変、③同一労働同一賃金など、戦後日本の労働政策を根本から覆す法律です。
 これは単に法律にとどまる問題ではありません。想起するのは1949年のドッジラインによる整理解雇です。GHQ財政金融顧問ドッジの指導で吉田内閣が実施した経済財政政策によって国鉄10万人首切りや東芝など民間企業の整理解雇(50万人)や中小企業の倒産(1万社以上)が起き、争議の頻発と共に下山事件や松川事件が発生し、やがてレッドパージが吹き荒れ朝鮮戦争へ向かいました。
 かつてのように大量整理解雇が直ちに焦点になっているわけではありませんが「働き方改革」「同一労働同一賃金」「AI失業時代」という形であらゆる産別・職場で大変な資本攻勢との対決が急務になっています。JR東日本では働き方改革の総本山のような攻撃が始まっています。
 他方、ストや労働組合の復権の雰囲気も出てきています。資本の攻撃と労働者の闘いは一対でもあります。労働組合復権に転換すべく運動化していきたいと思います。(B)

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労働学校へご参加を

テーマ 階級的労働運動について
日時 7月21日(土)13時~ 講師 片峯潤一(動労総連合書記)
 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回のテーマは動労千葉の外注化阻止闘争。

ちば合同労組ニュース 第96号 2018年07月1日発行より

実践的に考える職場と労働法/労働基準法における休日の規定

実践的に考える職場と労働法

労働基準法における休日の規定

休日は午前0時から午後12時まで暦日が原則

 労働基準法の規定では、使用者は労働者に毎週少なくとも1回の休日を与えなければなりません。
 労働基準法は〈1日8時間〉〈週40時間〉を法定労働時間とし、週休2日制を想定しているのですが、法律としては週休2日制を規定せず、最低基準として週1日の休日を要求するに留めています。
 労基法が定める最低限度の休日を「法定休日」と呼びます。これを超える休日は「法定外休日」と呼ばれます。所定労働時間が8時間の会社では月曜から金曜日で法定労働時間の40時間となるので、土曜が法定外休日、日曜が法定休日となるのが一般的です。
 ちなみに休日労働には、時間外労働という考えはなく、休日労働が深夜に及ばない限り何時間労働しても休日労働としての割増賃金(3割5分以上)を支払えばよいとされています。休日労働が8時間を超えても割増率6割にはなりません。深夜の場合は、6割以上になります。

「休日」とは

 「休日」とは、労働契約上、労働者が労働義務を負わない日をいいます。あらかじめ労働義務が存在しないものとされている点で単なる休業日とは異なります。
 また休日は、単なる継続24時間ではダメで、午前0時から午後12時までの暦日が原則です。ごく例外的に、交替制勤務者については,番方編成による交代制など一定の場合(勤務割表などでその都度設定されるものはNG)や、旅館業や自動車運転者に一定の特例が認められています。
 休日を与える単位となる「週」は、必ずしも日曜から土曜の暦週に限られず継続した7日間であれば良いので、就業規則などでどの曜日が週の起点となるかを定める必要があります。特に規定がない場合には日曜が起点となります。ちなみに週1回の休日を与えていれば、その曜日は問われず、日曜でなくとも法律上は問題ありません。
 「変形休日制」は、4週間を通じ4日以上の休日を与える場合には、週休1日の原則が適用除外されています。変形労働時間制と併用して残業代を減らすためにけっこう悪用されています。
 変形休日制を実施するためには、変形制の単位期間の起点を就業規則等に記載することが必要です。法律上は、4週28日の最初の4日間に休日を入れて24日連続で働かせることも可能です。もちろん法定労働時間を超えるので別の問題は生じます。

休日の振替

 休日の振替は、他の労働日(振替先)を休日(振替休日)とする一方、従来は休日であった日に労働者を労働させることをいいます。
 休日を振り替えた後の状態が週休1日の原則(変形週休制をとる場合は4週あたり4日)を満たせば、振り替えた休日の労働は、通常の労働日となり、割増賃金の支払が不要となります。とはいえ振り替えた結果、週の法定労働時間を超える場合には時間外割増賃金の支払が必要です。具体的には週をまたいで休日を振り替えると40時間オーバーで2割5分以上の割増賃金が発生することになります。
 振替先の労働日は、労働契約上あらかじめ労働義務がないものと定められた日として、休日になります。
 「使用者は労働者の個別的同意を得ずに休日振替を命じうるか」という問題がありますが、裁判例では、使用者が休日を他の労働日に振り替えることができる旨を定めた規定が存在し、振替先の労働日をあらかじめ特定すれば、使用者は労働者の個別的同意を得ずに休日振替を命じることができるとされています。
 あらかじめ振替先を指定しないで休日に労働させ、後にこれに代わる休日(代休)を与える場合は、休日の変更がなされていないので休日労働のままであり、3割5分以上の休日割増賃金が必要となります。この場合には、代休日を与えることは法律上必ずしも要求されません。

年間休日数

 年間休日数の平均は120日。土日祝日に盆・年末年始を加えるとこの数字になります。平均で月10日の休みです。1日8時間・週40時間の法定労働時間めいっぱいで働くと年間休日数は105日となります。夏休みや正月休み、祝日がないパターンです。
 統計では、自動車などの大手製造業は年間休日が多く(約130日)、外食・小売・サービス業は、土日やGW、年末年始など通常の人が休みである期間に営業するので休日が少なく、労働時間も長くなっています。
 休日手当の額
 休日に出勤した場合、会社は基本給とは別に割増賃金を支払う義務があります。1時間あたりの賃金が千円として休日に8時間働けば千円×1・35×8=1万800円。つまり時給単価×1・35×休日労働時間数で休日労働の賃金額が算定できます。

ちば合同労組ニュース 第96号 2018年07月1日発行より

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