外国人労働者は共に働く仲間だ

外国人労働者

排外主義と分断をうち破り団結を

 職場で黙々と作業を続ける外国人の仲間がいる。休憩時間にはスマホで故郷の家族へメッセージを送る。彼らは遠い国から来た見知らぬ誰かではない。家族を支えるために言葉も文化も違う国に飛び込んできた、私たち自身だ。

 コロナ禍が収束した24年10月末時点で、日本の外国人労働者数は205万人に達し、過去最高を更新した。専門的・技術的分野の在留資格は前年比20・6%増、特定技能は49・4%増。技能実習生は41万人を超え、留学生アルバイトなどの資格外活動も約35万人に上る。

 「就労ビザを持つ高度人材」だけではなく、技能実習生や特定技能、留学生など、制度上「一般的な労働者」と明確に位置づけられていない人びとが現場を支える中心になっている。

 OECDの分析でも、日本は「歴史的に移民流入が少ない国」とされてきたが、近年は状況が急速に変化し、労働市場の維持に外国人労働者の受け入れが不可欠になっていると指摘されている。

過去・現在を貫く構造

 しかし技能実習生は依然として転職の自由が制限され、特定技能も在留期間に上限があり、留学生は「学業」が建前のまま実質的な労働力として扱われている。厚生労働省の調査などから、多くの外国人労働者が紹介会社への高額な費用負担や、日本語能力を理由とした不利益に直面している実態が浮かび上がる。

 外国人労働者の増加に伴い、新たな“ビジネス”も急拡大。渡航斡旋業者、外国人向けの高額サービス、そして「外国人で町おこしができる」と過疎自治体に売り込むコンサルタント。外国人労働者の存在そのものが利益の対象として扱われる構造が広がり、彼らの弱い立場につけ込む仕組みが温存されている。

 世界中で、新自由主義的グローバリズムが労働者の移動を駆り立てている。資本は自由に移動し、企業は利益を最大化するために、より安い労働力を求めて国境を越える。他方で、労働者は生活のために移動を強いられ、移動先ではしばしば権利を制限されたまま働かされる。これは個人の自由な選択ではなく、構造的な強制だ。

 この構造は決して新しいものではない。第二次世界大戦前・戦中期、日本は朝鮮半島や中国から労働力や戦争遂行のために強制連行を行った歴史がある。今日の外国人労働者は法的には「強制連行」ではない。しかし、経済的困窮や社会的格差によって移動を余儀なくされ、移動先で弱い立場に置かれる構造は、本質的に大きく変わっていない。

 当時も今も、労働力不足を補うために外国人を受け入れながら、社会は彼らを「外部の存在」として扱い、権利や尊厳を十分に保障しない。この歴史的な連続性を直視する必要がある。

戦争と排外主義

 世界では戦争や排外主義が再び力を持ち始めている。忘れてはならないのは、排外主義が傷つけるのは外国人だけではないことだ。外国人労働者が低賃金・無権利のまま放置されれば、企業は「この条件で働く人がいるなら、日本人にも同じ条件を押しつけられる」と考える

 排外主義は労働者全体の未来を破壊する刃だ。労働組合は国籍に関係なく団結して闘う組織でなければならない。

ちば合同労組ニュース 第192号 2026年7月1日発行より

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