「ちば合同労働組合」は、組合員Kさんに対する違法派遣と不当な派遣切りをめぐり、派遣先の千葉民医連の薬剤センターや船橋二和病院と派遣元T社に対して、直接雇用を求めるための闘いを行ってきましたが、このたび人材派遣会社T社が、正式に謝罪し、当方の申し出をほぼそのまま認めるという大勝利をかちとりました。

Kさんは、二和病院の仕事を行っている派遣先の薬材センターにおいて、同一の業務・同一の指揮命令にもかかわらず、あたかも途中から別の派遣先になったかのように装うことで最長3年の派遣期間を超えて派遣法違反状態で働かされ、本来ならば直接雇用されていてもおかしくないにもかかわらず、最後は追い出すように契約を打ち切られたのです。
Kさんは、船橋二和病院でやはり労働問題を闘っている看護師や医師ら常勤職員の応援を得て、ちば合同労組に加入して派遣元T社や二和病院・薬材センターと団体交渉などを行い、責任追及と直接雇用を求めてきました。
派遣T株式会社が約一年に渡り団体交渉を拒否するなど紆余曲折はありましたが、派遣元T社は自らの非を認め、丁寧な謝罪の上で、薬剤センターに対してKさんの直接雇用を申し入れ、その他の和解条件を形成して、このたび組合との間で和解に至りました。
二和病院の労働者や患者、地域住民、派遣会社T社船橋営業所がオフィスを構える同じビル内にあるハローワークの利用者など本当に多くの皆さんからのご支援や応援を頂きました。心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

Kさんの仕事

そもそもKさんの仕事は医療材料の在庫管理の仕事です。病棟や部署ごとに違う医療材料や消費状況を把握し、患者さんの生命と健康を守る大切な仕事です。派遣法が想定する「一時的、臨時的」な仕事ではありません。
二和病院や薬剤センターは、派遣会社T社など人材派遣会社と一緒になって病院の大切な業務を派遣や請負に置き換え、クーリング期間をおいて派遣期間をリセットしたり、契約書の派遣先名称を変更するなどして違法な派遣を拡大してきました。
Kさんと二和病院の同僚である仲間は、このことを自ら働く実感も含めて訴え続け、あくまでも直接雇用を求めました。地域の医療機関として多くの住民が利用する二和病院で病院業務の派遣への置き換えと派遣切りの実態に驚きの声とKさんへの大きな支持と応援の声が集まりました。

職場の仲間の力

派遣の問題は当該だけの孤立した闘いになりがちですが、Kさんと一緒に働いていた看護師や医師ら常勤職員の仲間が立ち上がりました。派遣会社T社が団体交渉を拒否した時には、何度も抗議行動や宣伝を行いました。病院で働く労働者が有給休暇を使ったり早退することは大変なことです。しかし、Kさんも仲間もあきらめずにがんばりました。
今回のことは、単に法律を守らせるにとどまらず、派遣法の根本的問題を追及し、直接雇用と派遣という枠をこえた職場の仲間の団結の力で闘いました。これに、ちば合同労組の地域的な団結が加わりました。

状況変えられる

派遣切りの問題だけではありませんが、こうした労働問題は、一介の労働者には抵抗できない運命や大きな力にみえます。しかし、あきらめずに団結して闘えば必ず展望が生まれます。現実に職場で毎日毎日働いているのは私たち労働者です。それぬきに会社の経営も利益もないのです。状況を変えることはできます。
二和病院の属する千葉県勤労者医療協会の専務理事(当時)が県知事選挙に立候補して派遣切り反対を訴えましたが、自らが経営する事業所で派遣や請負労働その他の非正規雇用を拡大し、トラブルが生じても不誠実な対応に終始しています。二和病院や薬材センターは、違法な派遣の実態を認め、Kさんに謝罪し、直接雇用の実現をはかるなど直ちに責任ある対応を取るべきです。

派遣元・派遣会社T社に対する勝利をテコにして、本来派遣にさせてはならない仕事を派遣でさせてきた二和病院と薬剤センターに対して、ちば合同労組は、二和病院の労働者とともに勝利するまで闘います。組合員のみなさん、支援のみなさん、今後ともよろしくお願いいたします。