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労働者の現実を労働運動の可能性に転ずるには

労働者の現実を労働運動の可能性に転ずるには

 11月5日、東京日比谷野外音楽堂で全国労働者総決起集会が開催されました。動労千葉などが呼びかける、闘う労働組合の全国ネットワークを目指す集会は20年を迎えました。一進一退の、なかなか困難な挑戦ではありますが、こうした努力が20年も続いてきたことは本当に素晴らしいと思います。
 開催あいさつで関西生コン支部の代表が「闘わない労働組合を非難するのではなく、自ら闘いを展開し、成果を示して結集させよう」と訴えました。私たちの課題を端的に表現しています。
 関生支部や動労千葉、港合同などの闘いの実態があるからこそ「闘う労組の全国ネットを」の呼びかけもリアリティと展望を持ちました。
 私たちの小さな経験から言っても、職場で闘って活性化し、具体的な運動の実態をつくった職場から多く結集しています。もちろん50人とか百人の結集を実現するには別次元の課題がありますがさしあたり5人、10人のレベルで職場で闘争と団結の主体をつくりだすことは十分に可能だと思います。9・30千葉集会から11・5集会を通して強く感じています。
 ちば合同労組は来年、これまでの努力に加えて地域的な横への拡大にも挑戦していきたいと思います。
 地域・産別・職場……それぞれ現状や課題も違います。それぞれの〝何か〟を捉え、自分たちの運動の地平をつくだすことが大切な課題だと思います。どんなに小さくとも労働者の置かれた現実に対抗し、労働者が団結して闘うことに展望があることを大衆的に感じることのできる運動をつくりだすことが必要だと思います。
 新自由主義の崩壊が、時代と社会のすべてを飲み込む状況にあります。「地方自治体消滅」「鉄道の選択と集中=ローカル線切り捨てと外注化」「医療介護の2025年問題」「労働法制の全面的改悪=働き方改革」「教育の民営化」など、私たち労働者をめぐる状況は2020年あたりを焦点に流動・再編は不可避な情勢です。
 これを労働運動の再生へと逆転させることはできるはずです。2017年も残りわずかですが、その辺りの議論を忘年会などで開始したいと思います。

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労働学校へご参加を

 テーマ 社会保障制度について
 日時 12月16日(土)13時~ 
 講師 山部明子
 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回講座は、労働運動の歴史について。
ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

日比谷野音4800人 労働運動の力 取り戻せ

日比谷野音4800人

労働運動の力 取り戻せ

 関西生コン支部・港合同・動労千葉の3労組が呼びかける全国労働者総決起集会は、今回で20年の節目を迎えました。東京・日比谷野外音楽堂に11月5日、米トランプ大統領来日の戒厳体制の中で4800人が全国から集まり、労働運動の復権に向けた決意を固めました。韓米独の海外代表団も参加しました。
 今年の集会は、2部構成として改憲阻止に向けた大行動として開催されました。入場行進やコール、歌や律動、寸劇など例年とは違った企画もたくさんあり、雰囲気も変わり、「来年は、もっと職場で声を掛けて一緒に来よう」との声も

ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

実践的に考える職場と労働法/労働組合の活動に関する法律

実践的に考える職場と労働法

「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」の3つの権利を保護

 労働組合の活動に関する法律

 現行法上、労働組合は様々な法的保護を受けています。これは、労働組合が、団体交渉を通じて労働者の労働条件や経済的地位を向上させる機能を承認されており、それを促進するため法律によって一般の団体とは違った特別な地位を与えているからです。
 労働組合への法的保護を定めた最も主要法規は労働組合法です。その基礎をなすのが憲法28条です。憲法は次の3つの権利を保障しています。
 1労働者が団結する権利(団結権)、2労働者が使用者と交渉する権利(団体交渉権)、3労働者が要求実現のために団体で行動する権利(団体行動権)。
 労働組合法は労働組合を次のように規定しています。「労働者が、労働条件の維持改善を主な目的として、自主的・民主的に運営する団体」。
 賃上げや一時金について会社と交渉することは「労働条件の維持改善」です。配転や解雇、懲戒処分など個々の問題について労働組合が交渉することも「労働条件の維持改善」に当ります。会社内に限らず、政府に対し政策の実現を要求したり、反対するなどの政治的社会的活動も労働者の経済的な地位向上を図るため組合に必要な活動です。
 労働条件の維持改善のためには使用者との交渉が必要です。労働組合法は、労使対等の理念に基づく団体交渉の助成、それのための団結(労働組合の結成・運営)や団体交渉の擁護というスタイルになっています。
 この目的規定に沿って労働組合法は、刑事免責や民事免責を規定して組合活動に伴う法的責任を免責し、さらには法人格の付与、不当労働行為救済制度、労働協約の法的効力などを規定して、労働組合に対して団体交渉を援助するための積極的な保護を与えています。
 労働組合法は、事務職や技術職、あるいは正社員や契約社員・パートなど、職種や名称は異なっていても、他人に使用され、賃金によって生活している人は誰でも「労働者」と該当する規定しています。個人請負や一人親方、失業者も労働組合を結成・加入することは可能です。プロ野球やサッカーの選手会も労働組合として労働委員会や裁判で認められています。
 労働者は誰でも、公的機関の許可や届出なく労働組合を自由に設立できます。ただ労働組合法の保護を受けるためには一定の条件が必要です。
①労働者が主体となって組織している
②自主的に運営している。
③主な目的が労働条件の維持改善である。
④組合員の差別的扱いをしない、総会を少なくとも毎年1回開くなどの規定を明記する。
 逆に、使用者の利益代表者が参加したり、使用者から経済的援助を受けると労働組合として認められません。ただ最小限度の事務所の提供や、勤務時間中の協議・交渉は、これにあたりません。
 労働組合が、不当労働行為の救済を労働委員会に申し立てて救済を受ける場合は、上記の要件を満たすかどうかの資格審査が必要となります。

労働組合の活動

 労働組合は、使用者との団体交渉を通じて労働条件の維持改善を図ります。労使双方が合意すれば労働協約を締結します。合意に至らない場合には、争議行為を行います。
 団体交渉を行うには、通常、まず労働組合が、調査や会議を通じて組合員の実態や要望を把握し、労働組合としての要求にまとめます。その要求を使用者側に通知し、団体交渉を求めます。
 使用者は、正当な理由なく団体交渉を拒否できません(7条2号)。また、使用者は単に交渉に応じるだけでなく、労働組合からの要求を検討し、使用者として受け入れられない場合でも、その理由・根拠を示すなど誠実に対応しなければなりません。誠意をもって交渉にあたることが義務付けられています。
 団体交渉の結果、労使間で合意した事項を書面にし、双方の代表が署名または記名押印したものを労働協約といいます(14条)。
 労働協約は、労働者と使用者が個々に結ぶ労働契約や、就業規則よりも強い効力が認められています(16条)。使用者は、労働組合員を労働協約で定めた労働条件に従って雇用しなければなりません。
 労働組合は、争議行為によって要求を実現させることがあります。労働者には「労働者が要求実現のために団体で行動する権利〈団体行動権(争議権)〉があります。争議行為の目的及び手段・方法が正当であれば、刑事上の処罰を免除され(1条2項)、民事上の責任(損害賠償)も免除されます(8条)。
 労働組合の行う代表的な争議行為には、組合員が団結して労務の提供を拒否するストライキ)、意識的に作業能率を低下させる「怠業(サボタージュ)」などがあります。

ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈スペシャルレポート②〉人手不足とは何か

連載・介護労働の現場から〈最新スペシャルレポート②〉

人手不足とは何か

▼人手不足の結果

 人手不足だと、介護職員は時間に追われ、すべてを効率優先、利用者の尊厳は二の次になる。
たとえば居室におむつ替えに入り、ドアを閉めない。うっかり忘れたのではなく、ドアを閉める心のゆとりがない。あるいは、臭いがこもらないように、わざと開けておく。
 これは、性的虐待になる不適切ケアである。さらに廊下にまで臭いが充満し、衛生面でも問題だ。これを他の職員が誰も注意しない。
 また、人手不足というのは、ありえない量の仕事を一人の職員に任せるということである。車椅子の利用者を食堂に移動するために、ベッドから車椅子に移乗し、エレベータ前に十数台ほどの車椅子の利用者を待たせておく。そしてエレベータで4台ずつ運ぶ。すべて一人でやるので、その間待っている利用者たちを見守っている職員は誰もいないのだ。
 夜勤の一人勤務、30人の利用者のバイタル測定の時間が15分。こんな不可能極まりないスケジュールをどうこなすか? 何日前かのバイタル記録の数字を適当にアレンジして15分で30人分記入する。これがオープン以来ずっと続いている。夜勤は1人なので、居室巡回などやったことにすることは日常茶飯事だ。
 身体介護については、障害や病気をもった高齢者に合わせた介助が必要だが、男子職員は声かけもせず、利用者の身体を持ち上げモノを放り投げるようにベッドや車いすに落とす。利用者の不安、痛み、屈辱は表情を見ればわかる。れっきとした身体的虐待だ。
 さらには食事介助は袋にゴミを詰め込むごとくのペース。その他、衣類やシーツ交換を行わない。整容をしない。利用者の髪のもつれ、目ヤニ、洟やよだれのこびりつき、強い口臭…。
 記録上はやったことになっていても、実際は行っていないことは一目瞭然だ。

▼人員配置が足りない

 介護保険法では、3対1の人員配置基準、70人の利用者なら常勤換算で24人の介護職員が必要だ。ところがシフト表では常勤換算で16人しかいない。施設長や事務員は含まない。しかし介護補助という洗濯、掃除、シーツ交換などの業務のパートが10人近くいる。
 数か月前、施設長は介護補助全員に、介護職不足を補うために、業務として排泄介助の一部をやってほしいと提案したが、全員が拒否すると、時給を下げたという。
 職員名簿と勤務実態が果たしてあっているのか? 介護補助も介護職として人員を割り増し、介護報酬や処遇改善金を不正受給しているのかもしれない。
 機械がモノを扱うのではなく、人が人のケアをするのが介護。人手不足は、ケアされる人の尊厳を壊し、そのことによって、ケア労働者は罪悪感から加害者に変質していく。これが介護の人手不足のつらい現実なのだ。(つづく)

ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

映画紹介 『エリックを探して』

映画紹介『エリックを探して』

 先月に続きケン・ローチ監督の作品。荒唐無稽なストーリーですが彼の映画では一番好きかも。仲間と共に人生の危機を脱する郵便配達員の魂の再生物語。神は細部に宿る。仲間との軽妙なやり取りが非常に説得力ある映画にしています。
 主人公は、労働者とサッカーの街・マンチェスターの郵便配達員エリック。2度目の妻の連れ子である10代の少年2人との3人暮らし。失敗続きの人生で憂鬱なエリック。30年前に別れてから会わずにいる最初の妻と再会の機会。しかし気後れして姿を現すことができず動揺した帰路での交通事故。
 心配した配達仲間が励ますもますます自信喪失。エリックは寝室でマンチェスター・ユナイテッドのスーパースター選手エリック・カントナのポスターに向かって「一生後悔するような失敗をしたことは?」と話しかける。すると背後から「君はどうだ?」。振り向くとカントナ本人の姿。カントナは「ひげを剃って会いに行け」とアドバイス。エリックはようやく元妻に話しかけ、距離を縮めることができます。
 一方、息子のライアンはギャングとの関わりを断ち切れずに拳銃を預かる。エリックはギャングに銃を返しに行くが逆に脅され持ち帰る。窮地に追い込まれるエリック一家……
 カントナは人生をサッカーに例える。「すべてはパスから始まる」。彼のサッカー人生で最も輝やかしい一瞬は素晴らしいシュートではなく、仲間を信じてアシストしたパスこそが最も誇らしい、と。「君には仲間がいるじゃないか」
 仲間たちの大作戦でギャングを懲らしめる。「あの家族に手を出すな。逃げても無駄だ。絶対に見つける。なぜなら俺たちは郵便配達員だからだ」。実に痛快です。パブでのサッカー談義もしびれる。

ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

無期転換制度,来年4月 400万人以上が対象に

労契法18条 無期転換制度

来年4月1日 400万人以上が対象に

 来年4月から労働契約法のいわゆる「5年ルール」=無期転換が始まります。
 有期雇用労働者1500万人のうち3割が5年以上、同一企業で働いていると言われています。5年ルールが適用されれば、400万人以上が無期転換の対象となると言われています。
 ところがトヨタやホンダなど自動車大手などの大企業が6か月の空白期間を設けて、無期転換を阻止していたことが明らかになりました。
 18年3月31日を前にして、無期転換を回避するための大量の雇い止めが起きようとしています。10年、20年も同じ職場で働いてきた労働者が突然、雇止めを通知されたり、「辞めろ!」というパワハラや自主退職を促すケースが増えているそうです。
 各地の合同労組やユニオンで雇止めをめぐる争議が勃発しています。来年に向けて加速することは必至です。

大学での攻防

 ちば合同労組ニュース9月号でも掲載したように、無期転換問題は、全国で10万人の非常勤職員が働く大学が「焦点」となっています。その後の動きをまとめました。
 東北大学では、5年を越える契約更新ができないように就業規則を変更。無期雇用の正職員への採用試験では、821人中131人が不合格(690人が合格)。合格者は、医療職や教授秘書などが多く、不合格者は、事務職が多いと言われています。事実上の雇止めです。
 東京大学については、この間の団体交渉の結果、5千人の非常勤職員に設けられた6か月間のクーリング期間(「東大ルール」と呼ばれた就業規則の変更)の撤回を表明。しかし、5年以上の雇用を継続するためには試験をパスしなければなりません。来年度の雇止めが依然予想されます。予断は許さない状況です。

具体的な運動を

 もちろん無期転換は、非正規にとって〈雇い止めされる心配は解消される〉という点では一歩前進です。しかし、万事がOKではありません。
 郵政では「アソシエイト社員」という〈雇用は無期だが、待遇はずっと非正規のまま〉 という労働者が8万人も生みだされました。
 働き方改革のモデル職場としてマスコミに取り上げられたクレディ・セゾン社では、非正規2200人に正社員並の能力と仕事量を求めているそうです。職場は正社員も非正規社員も含めた激しい競争に置かれています。
 ちば合同労組は、スローガンだけではなく具体的な運動を展開したいと考えています。動労千葉は、JR千葉鉄道サービス(CTS)において、ストライキを含む闘いによって全員の無条件の無期転換を実現しました。
 私たちの回り、職場や地域、家族で5年を越えて働く仲間がいるはずです。しかし、労働者の「84%が無期転換を知らない」(8・28付日経新聞)状況です。
 他方で無期転換の申し出を真剣に検討・苦悩している労働者もたくさんいます。労働組合の大切さや意義を広く知ってもらい、労働契約法をも最大限駆使し、闘いをつくりだしていきたいと思います。(組合員K)
ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

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保養スタッフ募集

 避難プロジェクト千葉は来年1月3~6日、千葉県南房総市岩井・民宿小池荘にて冬休み保養を行います。福島より9家族を迎えます。ボランティアスタッフを募集しています。ぜひご参加ください。お問い合わせは組合まで。

保養スタッフ募集/【編集後記】

保養スタッフ募集

 避難プロジェクト千葉は来年1月3~6日、千葉県南房総市岩井・民宿小池荘にて冬休み保養を行います。福島より9家族を迎えます。ボランティアスタッフを募集しています。ぜひご参加ください。お問い合わせは組合まで。

【編集後記】

 「このままじゃ公教育は破綻する――ブラック勤務の実態、非正規教員の叫び」という記事を読んだ。教員免許はあるが採用試験に受かっていない非正規教員。クラス担任など正規教員と仕事の内容は同じで月収12~15万円。朝8時前に出勤し、夜9~10時が日常。残業時間は月80時間を超える。雇用期間は最長1年。毎年3月になると登録用紙に記載し、県教委からの連絡待ち。不安も大きい。保育園もそうだが子どもの数が激減しているのになぜなのか? 正規教員の数が圧倒的に足りず、それを非正規教員を埋める。労働環境の悪化が負のスパイラルを生む、と記事は指摘する。

 ブラック企業大賞2017のノミネート企業が発表されていた。159時間の残業で女性労働者が過労死したNHK、月251時間の残業で女性研修医が自殺した新潟市民病院、新国立競技場で入社1年で過労自殺した建設会社、違法残業と不払いが問題化したヤマト運輸、不当労働行為のアリさんマークの引越社など9社。電通事件もそうだが若い女性労働者の長時間労働が目立つ。(M)

安倍首相は2020年に新憲法施行と宣言し、働き方改革=戦後労働法制の解体、「2025年モデル」「25年ショック」と言われる医療・介護の大再編など激しい数年間の予感。今年も残り1か月。決意も新たに闘いの準備。(S)

ちば合同労組ニュース 第88号 2017年12月1日発行より

第11回定期大会に大結集を

定期大会で情勢に負けない方針の確立を

 かつてない情勢の中で定期大会が開催されます。安倍政権は「北朝鮮の脅威と対応」を争点に、その信任を得るための選挙だと主張しています。空襲警報さながらのJアラート騒ぎで「近くの自衛隊基地にミサイルが飛んできたらどうしよう」と不安に思う人もいます。12月開戦説を報じる週刊誌もあり、戦々恐々としている人もいます。
 こういう総選挙情勢に対して、安倍首相以上に右翼で強硬な改憲論者である小池の新党に民進党などが合流し、改憲と安保法で線引きしています。総選挙後は、与野党含めて改憲勢力で国会が埋め尽くされかねない状況です。
 こうした状況に対して、私たち労働組合はどう闘うべきなのでしょうか。
 1941年12月、真珠湾攻撃をもって日本は米国に対して戦端を開きました。政党はすべて自ら解散し、大政翼賛会を結成しました。労働組合もすべて自ら解散して大政翼賛会の指導のもとに産業報国会に合流しました。しかし、それでも労働者の闘いは戦時下でも続きました。
 戦争はいつの時代も支配階級のためのものです。支配の維持・延命のための戦争と、私たち労働者は絶対に相容れません。労働者の団結と闘いこそが支配者を追い詰め、戦争を阻む力です。
 安倍政権が準備している「働き方改革関連一括8法案」は、こ労働条件や労働契約を個別化・民法化していくこの十巣年間の流れに加えて、限定正社員や金銭解雇制度の議論、雇用破壊の動きを加速させ、さらには残業代ゼロ制度や裁量労働制の大幅拡大など労働基準法そのものを適用除外にし、個人請負化など労働法が適用されない働き方に雇用政策を転換させる大変な攻撃です。百数十年に及ぶ労働運動の獲得地平をなきものにする攻撃です。
 今年は1917年のロシア革命から百年です。ロシアの労働者は「パンと平和」を掲げて立ち上がり、パリコミューンに続き労働者が主役の世の中を打ち立てました。日本の労働者にもできないはずはありません。職場における地を這うような闘いと団結が結実していけば必ず社会を変革する力になるはずです。
 ちば合同労組はこの1年、動労千葉やユニオン習志野などと共に千葉県における労働組合のネットワークをつくろうと努力してきました。今後1年間、この情勢に立ち向かう方針を確立したいと思います。第11回定期大会に大結集を訴えます。(委員長) 

ちば合同労組ニュース 第87号 2017年10月1日発行より

11・4全国労働者集会の成功へ 結集をお願いします

11・4全国労働者集会の成功へ

組合員の結集をお願いします

 東京・日比谷野外音楽堂で11月5日、動労千葉などの呼びかけで全国労働者総決起集会&改憲阻止!1万人大行進が開催されます。
 11月4~6日に米トランプ大統領が来日し、首脳会談を行うと報じられています。対北朝鮮の戦争会談です。米国や韓国、ドイツなど世界中の労組代表が来日し、共に「開戦反対!北朝鮮を攻撃するな!改憲反対」を闘います。
 ちば合同労組は、組合としてこの集会に賛同し、参加します。組合員全員の参加をお願いします。

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労働学校へご参加を

テーマ 韓国・民主労総の闘い
日時 10月21日(土)13時~ 
講師 金元重(千葉商科大学教授)
 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回講座は、民主労総のゼネストが韓国における社会変革の展望をきりひらいていることを提起します。

実践的に考える職場と労働法 大焦点「働き方改革」一括8法案

実践的に考える職場と労働法

「生産性向上」で労働法・雇用政策を大転換

 「働き方改革」一括8法案

 解散・総選挙情勢ですが、改憲と並ぶ大焦点が「働き方改革」一括8法案です。安倍首相は「成長戦略」の残された突破口として「働き方改革」を位置づけています。
 「働き方改革」法案は、3月28日に決定された「働き方改革実行計画」に基づいて法案化されています。日本経済再生に向けた「一億総活躍(労異動力の総動員)」として多様で柔軟な働き方を選択できるようにするとして戦後雇用政策の大転換を打ち出し、さらには生産性向上を究極の目的として掲げています。

8時間労働の抹殺

 「残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)」は、07年の第1次安倍政権が提出を断念したホワイトカラーエグゼンプションです。米国ではホワイトカラー労働者の労働法適用を除外する制度で、狭義には労働時間規制の適用除外ですが、それにとどまらない重大性があります。ですので「残業代ゼロ」は正確な批判ではない面もあります。
 法案には「労働基準法第4章で定める労働時間、休憩、休日、深夜の割増賃金に関する規程は、対象労働者については適用しないものとする」と明示されています。労働基準法の労働時間の規定が丸ごと適用除外になることは本当に大変な問題です。
 適用除外の対象業務は、法案には〈業務に従事した時間と成果との関連性が高くないと厚生労働省令で定める業務〉としか書いてありません。
 また裁量労働制とも違って使用者は労働者に業務命令・指示ができるので「朝までにこの仕事を仕上げろ」と指示ができ、深夜割増も残業代も必要なくなります。
 具体的な適用要件は、平均給与額の3倍を上回る水準と規定されているだけです。経団連はかつて年収400万円以上は残業代ゼロが望ましいと主張しました。
 これとセットで「残業時間の罰則付き上限規制」が法案化されています。〝残業規制〟とはまったく逆で、36協定制度をさらに無意味化し、過労死ライン80時間を超える百時間の残業を合法化するものです。労災保険での過労死の認定基準は80時間です。「百時間未満」が法律に明記されれば、過労死・過労自殺について企業は「法律の範囲内で責任はない」と主張できます。

裁量労働制の拡大

 企画業務型裁量労働制の対象の大幅な拡大も盛り込まれています。企画業務型裁量労働制の対象に「事業運営に関する実施管理業務」と「課題解決型提案営業」を新たに加えます。管理職と営業職の大半が対象になりえます。
 過労自殺が起きた電通では3分の1の社員が対象になるとも言われ、悪用されている「名ばかり管理職」「定額固定残業制」は軒並み合法化され、企業の裁判リスクはほぼなくなるとも指摘されています。

個人請負化を推進

 新たに急浮上したのが雇用対策法の大幅な変更です。雇用対策法の目的に「多様な事情に応じた就業」「労働生産性の向上」を盛り込み、国の施策として「多様な就業形態の普及」を位置づけます。これは戦後の雇用政策の大転換です。
 雇用対策法は、雇用政策の基本法として位置づけられる法律で、憲法の勤労権に基づき国の責務による雇用保障や失業対策を定めた法律です。 法案では、雇用対策法の名称を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用安定及び職業生活の充実等に関する法律」と変更し、働き方改革の理念を体現する基本法として位置づけています。
 経産省の「『雇用関係によらない働き方』に関する研究会報告書」は、「兼業・副業」「フリーランサー」のような「時間や場所、雇用契約にとらわれない柔軟な働き方」が必要だとして、労働者の個人請負化を打ち出しています。
 「労働力をシェアする」との宣伝文句で〈クラウドソーシング〉が話題です。ネットで労働者と業務発注者をマッチングし、働き手と企業の両方から手数料を得るという事業です。企業と働き手の業務契約は個人請負契約。労働基準法も最低賃金法も適用されない究極の雇用破壊です。
 雇用対策法をこうした方向に転換し、社会保障制度や教育訓練システム、税制なども含めて抜本的に変えるべきと主張しているのです。

雇用の徹底破壊

 「多様で柔軟な働き方」の文脈で、地域・職務・時間限定社員を導入するために「同一労働同一賃金」が強調されています。
 「個人請負も含めた多様な働き方を用意するから働ける時にはそれなりに働け。同じ労働時間や同じ内容なら同じ賃金を払う。能力や成果に違いあれば賃金に反映させる」というのです。「非正規雇用の待遇改善」「同一労働同一賃金」の名のもとに雇用を徹底的に破壊しようとしているのです。
 「働き方改革」法案は、ひとことで言えば、雇用と賃金、労働条件を徹底的に破壊しながら、「労働力の一億総動員」「生産性向上」を至上命題として、戦後労働法制と雇用政策の大転換を狙うものです。
ちば合同労組ニュース 第87号 2017年10月1日発行より

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