松戸徹市長は首切りするな 三山園民営化に反対! 現場の職員など多数が抗議行動

医療・介護
船橋市役所
松戸徹市長は首切りするな 三山園民営化に反対!
現場の職員など多数が抗議行動
 船橋市など4市が共同で運営する特別養護老人ホーム三山園(管理者/松戸徹・船橋市長)をめぐり、4市複合事務組合の2月15日の定例議会において、民営化に向けた選定委員会の設置条例の議案が提出されました。
 三山園職員労組とちば合同労組は、船橋市役所前で数日前から宣伝活動を展開し、「松戸徹市長は首切りするな」「三山園の民営化反対」などを訴えました。
 議会に先立ち職場では43人の職員が直筆の嘆願書を集め、12人の各議員に提出。議会では「直筆の嘆願書は重い。職員は納得していないのではないか」などの質問や反対意見が相次ぎました。
 驚くことに賛成意見を議員は誰一人として述べないまま採決が強行され、賛成多数で可決となりました。
社会保障支える労働
 民営化の「基本方針」では、公務員の賃金体系では人件費が高いとキャンペーンしていますが、まったく本末転倒した議論です。介護や福祉など社会保障は人びとの生きるための基本権です。官民問わずその担い手が公務員並みの賃金であることが当然なのです。
 そもそも三山園は介護保険制度が出来る前の措置制度の時代から公設公営の特養として果たしてきた役割や歴史があります。
 介護の世界は現在、団塊世代が後期高齢者となるピークを前に離職が入職を上回る危機的状況です。4月の介護報酬のマイナス改定で訪問介護は壊滅的ダメージを受けると大騒ぎになっています。
 三山園の民営化は、船橋市などの介護・福祉行政の責任を放棄するものです。
 三山園の職員は、船橋市職員に準拠する公務員として働いてきました。1月26日に行われた団体交渉において事務局長は「分限免職はありうる」と述べました。管理者の松戸徹市長は、船橋市役所の職員から市長になった人物です。その松戸市長が百人近い職員の首切りを強行することは断じて容認できません。
 今回の民営化の動きは労働基準監督署の是正勧告が切っ掛けです。夜勤をしても労働時間としてカウントされず、休日は年80日以下、三山園独自の賃金表が作られ百万円近い減額になった職員もいました。「三山園を守るため。嫌なら辞めてもらう」という恫喝がまかり通っていました。
 労基署への相談・申告と労働組合の結成によってようやく状況を好転させることができたのです。しかし直後に新型コロナ感染症で職場が困難な状況に。職員や利用者の関与が難しい時期に民営化の企みが進められたのです。
 「基本方針」には、土地や建物も無償譲渡・無償貸与とあります。10億円近い改修費用も〝お土産〟とすることも議論されています。
 藤代前市長の時代、市長の妻が理事長を務める社会福祉法人に5億円の補助金や市の土地を使用して保育園や特養が建設されました。同じような利権のために三山園が民営化され職員の首が切られるようなことは断じて認められません。
 まだ民営化が決まったわけではありません。まずは春から夏の定例議会まで様々な取り組みを展開します。ぜひ支援と連帯を!