雇用破壊の大攻撃に対抗し無期転換めぐる闘いへ

雇用破壊の大攻撃に対抗し無期転換めぐる闘いへ

 いよいよ4月1日から無期雇用転換制度が始まります。すでに雇い止めなどの記事がかなり出ています。ちば合同労組は、動労千葉と共に無期転換問題連絡会をつくり、「労働組合に入って無期転換を申し込もう」「雇い止めや試験制度と闘おう」「無期転換後の労働条件を改善しよう」と訴えています。
  ※
 ところで厚生労働省が発行している『無期転換の準備、進めていますか?~有期契約労働者の円滑な無期転換のためのハンドブック~』を読むと、露骨に〝多様な正社員への転換〟〝従来の「正社員」と役割や責任を明確に区分〟と書いてあります。
 無期転換制度はそれ自体の政策意図は、いわゆる「限定社員」「準社員」を創出して、外注化や分社化、転籍などと一体で正社員・正規雇用と置き換える大変な攻撃です。安倍政権の進める「働き方改革」の核心をなす攻撃です。
 ハンドブックによれば、多様な正社員とは、勤務地や労働時間、職務などの労働条件に制約を設けた正社員です。
 厚労省や政府の様々な検討会議では、御用学者や使用者側の人間が〈事業所の移転や縮小で容易に整理解雇できるようにすべきだ〉と主張し、特に限定社員や準社員については、事業所の撤収や業務の縮小は解雇の合理的理由となるなどと議論しています。

高齢者雇用と外注化

 無期転換を考えるに際し参考になるのが高齢者雇用問題です。01年から年金の支給が段階的に65歳からの支給となり、高齢者雇用確保法などによって65歳までの再雇用や定年延長が法制化されました。さらには雇用保険の高齢者雇用継続給付などにより、低賃金の60~65歳の労働者約150万人が新たに創出されました。
 雇用保険の高齢者雇用継続給付は、定年前賃金と比較して61%以下に低下した場合、60歳以後の各月の賃金の15%を雇用継続給付金として雇用保険から支給します。例えば、定年前に賃金30万円だった人が定年後に18万円で再雇用された場合、2万7千円を支給するというものです。
 こうした政策誘導もあって各企業は再雇用者の賃金を3~4割カットし、さらに50代半ばの賃金大幅減額にも踏み込み、50~60代の低賃金労働者が大量に創出されました。
 しかも話はこれにとどまりませんでした。例えばJR東日本では、1980年代の国鉄分割・民営化の前に採用された大勢の労働者が退職期を迎えたため、それをグループ会社に再雇用して、鉄道業務の外注化(アウトソーシング)を進めたのです。
 NTTでは65歳までの定年延長とセットで50歳で地域子会社に転籍させ、しかも賃金は15~30%減額したのです。再雇用を利用して、大幅な賃下げによる人件費削減、そして分社化と転籍を押し進めたのです。NTTは数百のグループ企業に再編され、雇用形態も文字どおり〝多様〟となったのです。NTTでは壊滅的な雇用破壊が進みました。
 高齢者雇用継続制度は、外注化や分社化、転籍とセットとなることで外注化や分社化、転籍の導水路となり、やがては現役世代の雇用の破壊につながる問題でした。

無期転換で何が起きる

 無期転換制度の対象者は約1500万人とも言われます。単純計算でも高年齢労働者の10倍の規模です。個々の無期転換をめぐる問題を超えて全社会的に何が起きようとしているのか?
 いまあらためて動労千葉の闘いが重要だと思います。動労千葉が21世紀冒頭から十数年闘っている外注化は、退職者の雇用確保と引き換えに鉄道業務の外注化(やがては転籍と分社化)への協力を労働組合に迫る攻撃との闘いでした。動労千葉は数十人の退職組合員に対する再雇用拒否=解雇の攻撃を受けながらも外注化を阻止してきました。
 数年前に外注化の突破口は開かれましたが、闘いは継続し、外注先のJR千葉鉄道サービス株式会社(CTS)において労働組合を組織化する闘いに入っています。
 外注先のCTSでは、無期転換制度の開始前に就業規則を改悪し、選抜試験に合格した者だけの無期転換を認める超悪質な攻撃と闘い抜き、希望者全員の無期転換をかちとりました。現在、JR東日本のグループ企業では軒並みCTSと同様の取り扱いになっています。闘いの大きな地平です。
 無期転換は、外注化や分社化と一体となって正規雇用を〝多様な正社員〟〝限定社員〟〝準社員〟に全社会的に置き換える究極の雇用破壊攻撃です。安倍首相の言う「非正規という言葉をなくす」の意味するところです。

雇用破壊との闘いを

 30数年に及ぶ新自由主義の核心は、米レーガン、英サッチャー、中曽根に典型なように労働組合(労働者階級)を徹底的に攻撃して、賃金を抑制し、正規雇用を破壊することにあります。
 現代世界の労働者階級の状態は、この問題をハッキリさせなければ絶対に把握できません。「無期転換」「働き方改革」は、そういうレベルでの日本の労働者階級の歴史的な状態をめぐる攻防なのです。
 だからこそ無期転換に対して全力で立ち向かわなければなりません。動労千葉は、外注化阻止と一体で闘ったCTSの無期転換をめぐる闘いを全国に拡大したいと訴えています。ちば合同労組と一緒に「無期転換問題連絡会」をつくって、〝労働組合に入って無期転換を申し込もう〟を広く呼びかけることになりました。これは新自由主義の雇用破壊に対して労働組合を復権する歴史的挑戦です。
 20世紀初頭、英ロンドン港の港湾労働者のストライキから一般労組(ゼネラルユニオン)が生まれました。当時の英国では、労働組合の加入資格は熟練工に限られていました。大半の労働者は労働組合の蚊帳の外でした。その典型が港湾労働者で、百人の応募者をケンカさせ腕っ節の強い10人が仕事にありつくような状況でした。
 「このままでいいのか」との訴えから歴史的なストライキが始まりました。当初、労働者の敗北は必至と思われていたのですが、多額のカンパと世論の支持が集まり、ほとんどスト破りもなくストは勝利。現在でも英国最大の労働組合である運輸一般労働組合はこの時に誕生したのです。
 そんな労働組合の復権闘争として、動労千葉の国鉄分割・民営化反対闘争の継続=外注化阻止闘争と一体で無期転換をめぐる闘いに、ちば合同労組も取り組みます。(S)

ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

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労働学校へご参加を

テーマ 戦争・改憲攻撃について
日時 2月17日(土)13時~ 
講師 高山俊吉(弁護士)

 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回講座は、改憲問題について。

無期転換 Q&A(1-6)

無期転換 Q&A

【Q1】いつから無期転換の申し込み?

 次の3つの要件で、無期転換申込権が発生。①有期労働契約の通算期間が5年を超える場合、②契約の更新回数が1回以上、③現時点で同一の使用者との間で契約している。
 契約期間が5年を経過していなくても、契約期間が3年の有期労働契約で1度の更新を行えば、通算契約期間は6年となるため、4年目ですでに無期転換申込権が発生する。通算期間のカウントは13年4月以降に開始した労働契約が対象。

【Q2】自動的に無期雇用転換されるのか?

 労働者が自ら申し込むことが必要。無期転換申込権が発生した場合に、その契約期間の初日から末日までの間に、労働社の側から申し込む。使用者には拒否権はない。無期転換を申し込まないことを契約更新の条件とするなど、労働社に無期転換申込権を放棄させることは違法となる。
【Q3】申込みは口頭で良いのか?
 申込みは、口頭でも法律上は有効。しかし、口頭での申込みは、〈言った、言わない〉の争いが生じやすいので書面で申し込んだほうがよい。できれば連署で集団申請。労働組合サポートすることも重要。

【Q4】通算期間のカウントの仕組みは?

 同一の使用者との間で締結された2以上の労働契約期間を通算。ただし13年4月以降に開始した労働契約から。育児休業や介護休業で勤務しなかった期間も労働契約が継続していれば通算期間にカウント。無契約期間(空白期間)があってもクーリング期間に該当しない場合にはカウントできる。

【Q5】クーリング期間とは?

 無契約の期間が一定の長さになると通算契約期間がリセットされる。無契約の空白期間の前の通算契約期間が「1年以上」の場合は6か月以上、「1年未満」の場合はその半分以上です。

【Q6】無期転換の対象者は?

 期間の定めのある労働契約=有期労働契約で働く労働者は基本的にすべて対象。パート・アルバイト・契約社員・準社員・パートナー社員・派遣社員など、さまざまな名称であっても、契約期間に定めのある場合は、その名称にかかわらず、すべて無期転換の対象となる。国家公務員・地方公務員など労働契約法が適用されない労働者は対象とならない。また専門的知識等を有する労働者(高度専門職)、定年退職後に引き続き再雇用された「継続雇用の高齢者」については、特例で適用除外となっている。また大学等の研究者・教員は10年ルールの特例となっている。

ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈スペシャルレポート④〉悪徳サービス

連載・介護労働の現場から〈最新スペシャルレポート④〉

悪徳サービス

●満足サービス

 一般的に介護施設には、レクと呼ばれる体操、カラオケ、塗り絵、書道…。さらには誕生会、敬老会といったイベント。その他、花見、外食、買い物、遊園地など外出する機会もある。
 レクの費用は介護保険からは支払われないので、利用者から徴収してよい。参加、不参加は自由なので、利用者や家族に相談して決める。企画からアテンドまで介護職の仕事だ。
 超人手不足の施設なのでレクはほとんどないと思っていたが、ほとんど毎日レクの予定が入っている。この施設ではレクは「満足サービス(仮称)」と呼ばれ、パートや派遣を含む介護職員1人当たり月3回のノルマがある。ノルマ達成表は休憩室に張り出され、ノルマはボーナスの評価に直結し、最悪ボーナスゼロになることもある。
 レクは、企画から参加者集め、予約、当日アテンドなど、けっこう時間を取られるが、すべて勤務時間外の仕事。当日アテンドだけは賃金が支払われる。
 満足サービスの一番の問題点は、参加費用がめちゃ高額だという点だ。近隣への日帰りだけで1人数万円。昼食は鰻とか懐石料理。利用者が少しでも行きたい素振りをすれば、家族に「親孝行」を押しつける。家族は普段お世話になっている職員の気分を害さないために、ぼったくりと知りながら支払う。
 こんな悪徳サービスの手先を喜んでやる職員はいないが、業務として拒否できない。

●有料の誕生会

 施設での月一回の誕生会。予定表にはケーキバイキング。準備を手伝う。パティシエが出張し、多種類のプチケーキやスイーツ、フルーツが並ぶ。テーブルクロスのないテーブルにクロスをかけようとしたら先輩に止められた。「そこはお金を払っていない人の席だから、クロスはかけない」。ケーキバイキングは有料だったのだ。1人3千円。払えない人はほうじ茶とゼリーだけ。先輩職員は、クロスのない席からケーキを欲しがる利用者に「次からはお金を払ったら食べれるよ」と平気で言う。

●混合介護という権利略奪

 まともな介護職ならこんなグロテスクな誕生会をお楽しみではやれない。ところが、政府は、介護保険サービスだけでなく、全額自費の保険外サービスを組み合わせる「混合介護」を推進しているから、このような光景は近未来、どこの施設でも当たり前になるかもしれない。
 「混合介護」でサービスのメニューが増え、介護職の処遇改善につながるというが、現場では保険外サービスの利用者が優先されるのは目に見えている。その営利目的の手先をやらされ、「金を払えば…」と露骨な差別を強要されるのは他ならぬ介護労働者。
 そもそも、介護保険は公正公平な介護サービスの保障を根幹とした国民皆保険制度、介護を受けるのは国民の権利のはず。介護労働者はその制度下、高齢者の尊厳を守るために、つらい労働に耐えているのだ。国=資本の奴隷ではない。(つづく)
ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

映画紹介 『ちょっと今から仕事やめてくる』

映画紹介 『ちょっと今から仕事やめてくる』

 いかにもネット小説を映画化みたいなタイトルで敬遠していたが意外に良かった。労働組合のニュースに掲載するにはやや複雑な心境ですが、こういう映画もありなのかも。
 そこそこの大学を卒業し、中堅の印刷会社に就職した主人公の青山隆。だがそこはブラック会社だった。部長から毎日の苛烈なパワハラ。150時間を超えるサービス残業、達成不可能なノルマ、無意味な朝礼や社訓。「遅刻は10分千円の罰金」「有休は身体がなまる」と毎日唱和。青山は疲れ果てて駅のホームで無意識に電車に……だが衝突の直前、小学校時代の同級生ヤマモトと名乗る男が彼の腕を引く。
 ヤマモトは、関西弁で爽やかな笑顔の謎の男。彼と出会い青山は次第に明るさを取り戻す。そんなある日、青山はヤマモトが3年前に自殺していたことを知る。あの男は一体何者なのか? やがてヤマモトのウソもばれるが〝おせっかいな関西人〟との友情も深まり、青山は仕事も順調に。ところがまさかの大失敗でまた元の状態に。パワハラ部長が「悪いと思ってるなら土下座ぐらいするもんだろ」と書類で頭をバンバン叩く場面は真に迫る演技。
 いくつか場面転換があり〝今から会社やめてくる〟の終盤に向かう。懲戒免職の脅しに青山は「それでもいい。3日前までは屋上から飛び降りようと思っていた」「部長もできれば休んで下さい」。実は、営業部で成績トップ、憧れの五十嵐先輩が成績ダウンの恐怖に追い詰められ、青山の発注書を書き換えて仕事を奪ったことが明らかになる。
 なぜヤマモトは青山を助けたのか真実が明かされるラスト。青山役の工藤阿須加はピッタリ。プロ野球の工藤投手の息子です。

ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

4月から無期転換5年ルール/各所で雇止めと闘争が衝突

4月から無期転換5年ルール

各所で雇止めと闘争が衝突!

動き出した2018年

 3月末には労働契約法18条の5年で無期雇用に転換ルールを逆手にとった雇止め=解雇攻撃が約450万人の有期雇用労働者に襲いかかろうとしています。
 ちば合同労組の新年旗開きでも、「会社で無期転換の案内が配られた」「定年後の無期転換は可能なのか?」など活発な討論になりました。
 年が明け、職場で無期転換問題が話題になり始めています。今の情勢の象徴する、いくつかの例を紹介します。
●都内のある労働組合が土日で「雇い止めホットライン」を開設。2日で労働相談の電話が約100件。ほとんどが解雇や無期逃れの雇い止めだった。
●全国私教連は、私立高校の教員の3月末の雇い止めが少なくとも204件にのぼると報告。実際には、非組合員も多いことから「氷山の一角」とのこと。
●全国の大学で、非常勤講師などの無期転換をめぐって大学側と労働組合の攻防が激化。いくつかの大学は、〈前期・後期〉の半年の空白期間の設置や任用法を悪用した10年期限の措置(10年ルール)など、無期転換逃れを狙っている。
 ――他方で全国で無期転換をかちとったケースも多数報告されています。
●医療機関で働く臨時職員が「次回は更新しない」との不更新条項付き労働契約に泣く泣くサインをしたが労働組合に入って要求し撤回させ無期転換権を守った。
●A大学は、それまでの最大6年雇用を5年に切り下げた。団体交渉の末、今回これを改め、無期転換を認 める方針に方向転換。
●CTS(JR千葉鉄道サービス)の職場では、200人の無期転換をかちとった。JR東日本管轄の清掃事業所でもこれにならっている。
 これらに共通することは、労働組合の会社側との「力関係」で条件をかちとっていることです。労働組合が職場の労働者に働きかけ、団体交渉などの中で会社側に認めさせています。
 「無期になっても、労働条件が非正規のままでは意味がないのでは?」という意見もよくあります。しかし、会社にモノを言ったり、労働運動を展開する立場からすれば、雇い止めの不安を打開することは、かなり大きなことではないでしょうか。

組合として一歩前に

 リーマンショックの時のような情勢に入っているとみて、労働組合が社会に登場し、認知され、力を持つことが今ほど求められている時はないと思います。無期転換逃れの解雇がピークを迎えるのが2月です。
 私たちは、この情勢を攻勢的にとらえ、どんどん街頭にうって出ます。これまで行ったことのないエリアも含めてチラシを配布します。
 今年は異例の寒さですが、チラシの反響は上々です。無期転換を訴える新しいノボリもできました。国会でも「働き方改革」が日々取り上げられ、関心が高まっています。
 一歩前に出ること。これが労働組合運動の再生につながると思います。(K)
ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

編集後記/ちば合同労組ニュース 第91号

編集後記

 春闘の季節が来ました。昨年の春闘では大幅賃上げの成果を得ました。しかし現場は依然として要員不足、過酷な労働実態や安全問題など多くの課題が山積しています。いまだ職場には労働基準法違反がまかり通っています。組合として断固改善を要求し続けます。今春闘の要求書をつくるために仲間の声を集め始めました。(A)

 今年は、診療報酬と介護報酬の同時改定が行われます。団塊世代すべてが後期高齢者(75歳以上)となる2025年問題に〝対応〟する大再編が進み、医療・介護労働者の職場環境も激変します。安倍政権は戦争ができる国をめざし改憲のテンポを速めています。「働き方改革」は戦後労働法制を解体するものです。こういう状況を転換するためにも労働者の手に労働組合と団結、そして闘争を取り戻すことが必要です。春闘ガンバロー(M)

 働き方改革法案を巡る国会論戦が始まっている。安倍首相は施政方針演説で「働き方改革を断行」「戦後の労働基準法制定以来70年ぶりの大改革」と宣言した。確かに戦後労働法制をめぐる最大の攻防である。
ちば合同労組ニュース 第91号 2018年02月1日発行より

無期転換問題ホットライン/連絡会

2018年4月1日から有期労働契約(通算5年)の無期転換が始まります

 同じ企業との間で、有期労働契約が通算で5年を超えてくり返し更新された場合は、労働者の申し込みにより、無期労働契約に転換されます。2013年4月1日からカウントがはじまり、2018年4月1日に権利が発生します。
 権利が発生した労働者が申し込みすると、使用者は申し込み承諾したとみなされます。使用者に拒否権はありません。1年契約の場合、2018年4月1日から2019年3月31日までの間に申し込みをすれば、そのまま承諾とみなされ、無期に転換されるのは、その契約が終了する翌日、つまり2019年4月1日から無期に転換となります。

①みんなで一緒に無期転換を申し込もう
②無期転換の直前の「雇い止め」「試験制度」「クーリング(通算期間リセット)」を許さない
③労働組合で無期転換後の労働条件の改善を

無期転換問題連絡会 

◎ ちば合同労組(雇用形態・職種を問わず誰でも加入できる地域ユニオン)
◎ 動労千葉(JRの労働組合/グループ会社で全員の無期転換を実現)

 

 http://www.mukitenkan.work/

無期転換問題ホットライン: ☎043(225)2207 ✉ union1@outlook.com

「無期転換のチラシみた」「無期転換の申込みがしたい」「労働組合に加入したい」などのお問い合わせはホットラインまで

① 職場と地域の仲間みんなで無期転換を申し込もう

 無期転換の申込権は法律上当然の権利です。通算5年となる労働者が申し込んだ場合、企業は必ず承諾しなければなりません。できれば職場のみんなで一緒に申し込みをしよう。組合に加入して地域の仲間と準備することもできます。「無期転換問題ホットライン」でモデル申込書も準備しています。

② 無期転換前の雇い止め・試験制度

 クーリング(通算期間リセット)は許さない
 無期転換申込権が発生する前の雇い止めや試験制度、クーリング期間を悪用して、無期転換を妨害する企業に対しては、職場で組合を結成したり、地域のユニオンに加入し、団体交
渉を行おう。JR東日本のグループ会社では、全員の無期転換を逃れるための試験制度の導入を労働組合の闘いによって面接だけにとどめ、全員の無期転換を実現しました。

③ 無期転換後は長く安心して働ける職場をつくろう

 無期転換を実現したあとは、65歳まで働ける職場環境・労働条件・賃金を実現しよう。無期転換後は労働組合を結成したり、地域ユニオンに加入して、雇い止めなどが心配でガマンしていた年次有給休暇や残業代など法律上当然の権利を行使できるようにしよう。さらには夏季・年末一時金や退職金の制度化、基本給のアップや各種手当など長く安心して働ける職場環境・労働条件を実現しよう。

④ それぞれの労働組合の取り組みを/スタッフ募集

 既存の労働組合で、ぜひ無条件の無期転換を要求する取り組みを始めて下さい。無期転換制度をテコにすべての労働者の正規雇用化を実現しよう。アウトソーシング(外注化)や派遣への置き換えに反対しよう。無期転換問題連絡会ではさまざまな取り組みの教訓を集めています。ぜひご報告をお寄せください。
 私たちは、非正規雇用をなくすために労働組合の地域的な取り組みを強化したいと考えています。チラシ配りやSNSなど社会的に広く発信もしたいと考えています。団体交渉や組合結成なども進めます。スタッフがまったく足りません。学生や労働組合OBのみなさんもぜひ力を貸して下さい。詳しくはホットラインまでお願いいたします。

現役郵便局員の叫び「郵便局は日本一ブラック」

現役郵便局員の叫び「郵便局は日本一大きなブラック企業」

 ツィッターで「現役郵便局員の暴露」が大きな波紋を呼んでいます。ただのつぶやきがわずか半日で1万6千もリツイート。を紹介します。

◎ゆうパックがパンクしている。投稿者が勤める郵便局でも昨年の3割増。しかし、人手はガッツリ減っている

◎手が回らないゆうパックは集配バイクも担当するハメに。その数が最初は数個、この日は30個。もちろん通常業務をこなした上でゆうパックを手伝う。

◎ゆうパックは仲間なので手伝うのは当然だが管理職がヒドイ。「定時であがれ」「残業代は30分までしか出さない」の一点張り。なのに年賀状とお歳暮はノルマを達成できなければ自爆。

◎早く仕事を始めたいのに無駄に長い朝礼。この時期は昼ごはんも食べられないけどタイムカード的には昼食を取っていることにしないと部長から呼び出し。最繁忙期には8~21時のシフトが1週間以上。元公務員と言われながらも若者の給料は安い。

◎自爆もあるのになぜ誰も訴えないのだろうと不思議に思う。とにかく現状を知ってほしい。

 ――投稿者は「郵便局の腐敗を知ってほしい」「日本で一番大きなブラック企業は生活に欠かせない仕事です」と訴えている。
 ちば合同労組でも局前でビラ配りで話を聞くと職場ではケンカも絶えないとのこと。知り合いの配達員の話を聞いても本当に過酷な業務だ。特にゆうパックの配達はパンク状態。業務を担う労働者の大半が非正規だ。
 郵便職場では18年4月の無期転換に先だちすでに「アソシエイト社員」と呼ばれる無期雇用社員が全国で約8万人生み出された。退職金もなく、最低賃金スレスレの低賃金、業務の廃止・縮小や事業所の廃止で解雇できる。しかも今後は無期転換制度の対象者は4年半ばで選別制度がある。

郵政職場交流会

 ちば合同労組は18年2月、「なめんじゃねーぞ! 今こそ現場で反乱だ」と題して、郵政労働者交流会を企画しています。年末~元旦のチラシ配りに協力してくれる組合員も多いです。この現実にこそ職場を変える力もあるはずです。今年もよろしくお願いしま
す。(N)


労働学校へご参加を

 テーマ 帝国主義と戦争
 日時 1月20日(土)13時~
 講師 藤村一行
 ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回講座は、労働運動の歴史について。

ちば合同労組ニュース 第90号 2018年01月1日発行より

実践的に考える職場と労働法―無期転換/18年4月450万、全体1500万人

実践的に考える職場と労働法

労働契約法18条―無期転換

18年4月に450万人、全体1500万人が無期転換の対象に

 2012年8月に労働契約法が改定され、次の3つの規定ができました。

①無期労働契約への転換

②「雇い止め法理」の法定化

③不合理な労働条件の禁止

 

無期契約への転換

 ①は同一使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えてくり返し更新された場合は、労働者の申し込みにより、無期労働契約に転換する制度です。13年4月1日からカウントが始まり18年4月1日に権利が発生します。
 権利が発生した労働者が申し込みすると、使用者は申込みを承諾したとみなされます。つまり使用者に拒否権はありません。
 例えば1年契約の場合、18年4月1日から19年3月31日までの間に申し込みをすれば、承諾とみなされ、無期に転換されるのは、その契約が終了する翌日の19年4月1日から無期に転換となります。
 無期転換を申し込まないことを契約更新の条件とすることは禁止されています。他方、契約期間が1年以上の場合では6か月以上の空白があるとカウントがリセットされます。1年以下の場合は概ねその半分以上の空白でリセットされます。いわゆるクーリング期間です。
 無期転換は18年4月1日の時点で約450万人が対象となります。全体で約1500万人が対象となると思われます。実に全労働者の4人に1人にあたる数です。
 無期転換後の労働条件については、契約期間が有期から期間の定めなしになるほかは法律上は従前と同一とされています。
 しかし無期転換によって雇い止めの心配が軽減されれば、残業代の請求や年次有給休暇の取得などの権利行使を容易にし、あるいは労働組合の結成・加入などによって職場環境・労働条件を変えていく出発点にできるはずです。
 少し前の調査ですが、無期転換制度についての認知度には、労働者側は、連合が17年4月に実施した調査では、内容まで知らない人は8割超。使用者側では労働政策研究・研修機構の調査によれば民間企業の半数が「よく分からない」と回答しています。
 国立大学や自動車メーカーではすでに大きな焦点となっていますが、中小企業やサービス産業などではこれからという面もあります。あるいはほとんど権利行使できずに社会的焦点にならない可能性もあります。

職場の仲間と共に

 ここでは詳しく展開できませんが無期転換制度は、限定社員化などの究極の雇用破壊の攻撃であり、他方で非正規労働者の現実と闘いを反映したものともいえる産物です。
 いずれにせよ資本の攻撃と闘いぬき、そして闘いの武器・契機にしていくことが必要です。無期転換を職場や地域の仲間で一緒に集団で申し込むことを呼びかけることを組合内外でも議論していきたいと思います。
 一つの理想型は、職場の仲間と一緒に無期転換をかちとる渦中で組合に加入したり、結成することです。
 ちば合同労組でも取り組みを開始します。まずは組合員の職場状況を把握し、議論し、方針を立てます。また地域のみんなでビラまきなどをやって呼びかけたいと思います。無期労働契約転換申込書のモデルも用意します。

雇い止めを許すな

 無期転換申込権が発生する前の雇い止めや試験制度、クーリング期間を悪用して、無期転換を妨害する企業に対しては、組合を結成・加入し、団体交渉やストライキで闘うことを呼びかけます。
 雇い止めと闘うためには、会社に対して契約更新や無期転換の意思表示(申し込み)を行い、団体交渉を申し入れるところから始めます。

転換後の労働条件

 無期転換後は60歳、65歳まで働ける職場環境・労働条件・賃金を実現する闘いを全力で追求します。有期労働契約では雇い止めの心配もありますが、無期転換後は公然と労働組合を結成・加入して、まず年次有給休暇や残業代など法律上当然の権利を行使できるようにしたいと思います。さらには一時金や退職金の制度化、大幅賃上げなど、長く安心して働ける職場環境・労働条件を目指します。

既存組合の取り組み

 地域合同労組やユニオンの取り組みだけではなくそれぞれの職場の労働組合の闘いとして、無条件の無期転換、さらには正社員化を要求しよう。JR千葉鉄道サービス(CTS)での就業規則改悪と無期転換をめぐる闘争の教訓を活かし、さらに地域合同労組の特質を活用して、広く闘いを呼びかけていきます。
 できればホットラインを設置し、チラシなどで訴え、講師などを招いて講演会や相談会も検討します。3月の春闘集会を結集軸に取り組みを開始します。(S)

ちば合同労組ニュース 第90号 2018年01月1日発行より

連載・介護労働の現場から〈最新スペシャルレポート3〉人手不足下の職員

連載・介護労働の現場から〈最新スペシャルレポート3〉

人手不足下の職員

モノ扱い

 国の配置基準の60%しか人がいない超人手不足、ワンフロアに30人ほどの入居者がいるが、そのフロアの職員配置は、多くて1人、ゼロの日もよくある。入居者の緊急コールは、他の階の職員のPHS電話に受信するようになっているが、手が離せないことがほとんどなので無視する。その結果、事故が多い。
 入居者がベッドから転落してもいいように介護ベッドを一番低位置まで下げ、床にマットレスを敷く。この対象者が異常に多い。そして、マットレス転落は日常茶飯事。落ちた入居者はパニック状態だが、職員が少ないので、発見も遅く、マットレスからはい出し、さらに事故を起こすこともある。
 転落を発見し、看護師を呼ぶ。看護師が来るまでに10分近く、そしてドアの外からちらっと見て「大丈夫よ」。看護師の代わりにバイタルチェックをし、外傷チェックを済ませ、事故報告書を書いて提出したら、先輩に「マットレスの上に落ちたのは事故じゃないから、書かなくていいよ」。どうりで事故報告書件数が異常に少ない。
 過去に、ベッドから床に直接落ちて救急搬送された事故報告書の原因欄には「多動」の文字。寝返りができる人が、動くのは当たり前。それを「多動」とは言わない。むしろ、寝たきりにならないように起きて動いてもらうのが自立支援で、それが介護職の仕事なのだ。「多動」の入居者は、事故から2週間で亡くなった。
 職員は、身体を動かすことだけでなく、コールやおしゃべり、要求や表現も問題行動と捉える。「じっとして」「これをしてはダメ」「何度も言ってるでしょ」「がまんできないの!」の行動制限は、収容所並み。

カポ

 以前に他の施設での介護経験がある職員は、すぐにやめていく。 「こわくてやってられない」
 当然だ。この職場で仕事に慣れるということは、モノ扱いになれるということだ。施設長やリーダーは、そもそも人権感覚があるのかと思うくらい、介護への理解がない。
 でも人間が人間をモノ扱いして平気でいられるものだろうか? 一番長い職員で2年。それでもいつも辞めたいと思っているという。いつも疲れ切って、ストレスからイライラし、虐待まがいの言動がでるのを自覚していた。だからたまに、罪滅ぼしでていねいな介護をするのだそうだ。ナチスドイツの収容所看守、カポは、同郷やお気に入りの収容者にやさしくすることもあったという。
 同期で入った未経験の職員が辞めた。教育、知識、スキルがなくても、恐ろしい職場だ。
 業務過多。ストレス、周りの雰囲気…。そんな中にあっても、虐待を踏みとどまれる何か。そのようなことをいつも漠然と考えていた。(つづく)

ちば合同労組ニュース 第90号 2018年01月1日発行より

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