コロナ/解雇・雇い止めが焦点化/組合こそ生きる道

制度・政策

コロナ情勢 解雇・雇い止めが焦点化

労働組合こそ生きる道との認識も

 新型コロナウイルス関連の労働問題が発生してから4カ月が経過した。直近の労働情勢についてみていきたい。
 当初、職場における感染対策や休業補償が焦点となったが、緊急事態宣言が解除され、休業明けの解雇や雇い止め、派遣切りが急増している。
 もちろん休業補償も依然として重大問題だ。休業補償ゼロという企業も多く、労働基準法の最低補償である6割さえ支給しない企業も多い。
 雇用調整助成金は要件や手続きが緩和されたがハードルが高く、企業の大半は利用していない。補償が不十分なまま緊急事態宣言の解除後、職場復帰となり、その直後に解雇や雇い止め、派遣切り、あるいは出勤日数の削減などが通告されるケースが多い。
 休業補償問題と雇い止め・派遣切りがセットになっており、今後は失業問題がより焦点化していくと思われる。
 3か月雇用で6月末での雇い止めというケースは多い。ちば合同労組でもZOZOや人材派遣会社など数社と雇い止めの撤回を求めて団体交渉を行った。解雇・雇い止め・派遣切りとの闘いは急務だ。
保育士ストが続発
 この間、保育士のストライキが相次いでいる。しばらく前に保育士の一斉退職が何度かニュースになっていたが、コロナ情勢の中で、複数の保育園でストライキが闘われる状況になっている。
 ストを主導する介護・保育ユニオンによると、保育士たちの訴えの第一は、休園・登園自粛期間中の休業補償の未払い問題だという。この問題、実に悪質なのだ。
 例えば、認可保育園であれば、市町村から運営費として委託費が毎月支払われる。当然のことだが、そこには労働者の賃金分が含まれている。これは休園・登園自粛の間も変わらない。したがって、通常の賃金と同額の休業補償は可能である。ところが休業補償ゼロの保育園がある。つまり休業補償を支払っていない保育園の経営者が着服しているのだ。
 労働基準法の最低基準である6割の休業手当を支払った場合でも4割分を着服できる。これは合法的にできるため、国や自治体もなかなか保育園を指導できないのだ。
 このため保育士たちのユニオン加入が相次ぎ、次々とストライキで闘っているのだ。
 都内のある保育園ではパート保育士には6割しか休業補償を払わず、保育士資格のない非正規の保育士は休業補償ゼロ。これに抗議した園長が降格・配転に。このためユニオンに加入し、6月15日からスト決行。非正規職員への休業補償は行われるようになったが、園長復帰などは実現していないという。
 横浜市の認可保育園でも休業補償や異動の撤回などを要求し、無期限ストライキが闘われている。

 医療や介護、保育、スーパー、鉄道・交通運輸や郵便・清掃やごみ収集、自治体など、緊急事態宣言の中でも職場に行って働かなければ社会の機能が維持できなくなる仕事をしている労働者が非正規雇用とされ、低賃金・無権利の状態に置かれている。
 こうした状況を変えるために労働組合の存在感がもっと必要だ。
(組合員T)

ちば合同労組ニュース 第120号 2020年07月1日発行より