労働組合こそ改憲阻止の先頭に立とう

組合活動

労働組合こそ改憲阻止の先頭に立とう

 安倍政権をめぐる情勢はかなりシリアスですが、それでも安倍首相は「2020年新憲法施行」を掲げて改憲を急いでいます。秋の臨時国会で発議、来春には国民投票を実施するプランです。安倍首相の在任中に改憲を断行し、なおかつ来年5月1日の新天皇即位の日程を避けて「静かな環境」で行うにはその日程しかないのです。
 ところで国民投票法は、公務員や教員の運動を禁止しています。日教組や自治労の組合員が反対して声をあげれば処分の可能性もあります。
 千葉では実際に安保関連法に反対の気持ちを書いて教え子に手紙を出した先生が県教委から告訴される事件が起きています。
 他方、連合最大組織のUAゼンセン(172万人)が、9月定期大会で憲法改正を組合方針として正式決定しようとしています。この間、UAゼンセンの幹部が首相官邸に足繁く通っていることが明らかになっており、明らかに官邸の意を受けた動きです。
 UAゼンセンは産経新聞労組も加入しており、「UAゼンセンよ、連合を分裂させよ」と題する櫻井よしこの記事が産経新聞に掲載されています。
 「憲法論議は時期尚早」が現在の連合の公式見解ですが政府や財界から改憲賛成を迫られたときに連合幹部が抵抗できる状況ではありません。
 改憲・戦争反対や反基地運動を地域や職場で担ってきた日教組や自治労に集中攻撃が加えられる事態も充分に予測できます。労働組合運動は岐路に立っています。
 右派とされる労働組合も含めて「改憲だけは絶対に許してはならない」が今なお現場の雰囲気です。労働組合のあらゆる闘いの土台でもあります。闘いのエネルギーは充分に存在しています。
 中曽根首相は「国鉄分割・民営化によって国鉄労働運動を壊滅させ、総評と社会党を解体して、新憲法を制定する」とその狙いを公言してきました。国鉄分割・民営化反対の闘いはその後30年を超えて継続し、中曽根の野望を阻んできたのです。
 日々の活動の中で少しずつ労働者をめぐる状況が変化していること感じます。目に見える闘いを多くの人びとが支持する状況が生まれています。ストレートに闘いの意欲が生まれてきています。
 労働組合運動を復権させることは、改憲を止める力に必ずなります。職場・地域で闘いをつくり出すことが核心です。労働者が団結して闘うことを日常生活に取り戻そう。ちば合同労組も闘いの開始と組織拡大を目指して奮闘します。組合員の皆さん、ともに闘いましょう。(S)

労働学校へご参加を

テーマ 動労千葉の歴史と闘い

日時 5月19日(土)13時~ 講師 白井徹哉(ちば合同労組書記長)
ちば合同労組は団体受講しています。ぜひご参加ください。次回講座は「共産党宣言を読む」です。

ちば合同労組ニュース 第94号 2018年05月1日発行より