細切れ化など待遇悪化でヘルパー不足に 訪問介護は崩壊寸前

医療・介護

細切れ化など待遇悪化でヘルパー不足に 訪問介護は崩壊寸前

  介護職場の人手不足は深刻だが、特に訪問介護事業所では人手不足による休止や廃止、倒産が相次いでいる。リクルートワークス研究所の推計によると、2030年までに介護労働者は21万人が不足し、40年には倍以上の58万人が不足する。
 訪問ヘルパーの有効求人倍率は22年度は15・53倍で過去最高の水準に。13年度には3・29倍だったので10年で5倍近い増加だ。同じく22年度の施設介護員の有効倍率は3・79倍、全職種で1・31倍なので、訪問ヘルパーの数値がいかに高いかが分かる。
 訪問ヘルパーの高齢化も進む。介護業界全体の平均年齢が50歳で訪問ヘルパーに限ると54・4歳。65歳以上の構成割合は24・4%で、70歳以上は12・2%を占める。有効求人倍率が高く、平均年齢が高いのは、新しく訪問ヘルパーになる人の数が少ないのだ。
 一人暮らし高齢者の増加や、高齢者世帯の社会的孤立などを考えると、訪問介護は、利用者の安否確認や健康状態の把握という意味でも非常に重要な役割を担っていることは間違いない。
 人手不足の構造的要因に厳しい労働条件がある事は間違いない。時給単価そのものは施設系よりも高いが労働時間が細切れで、移動時間も多く、労働時間として評価されないことも多い。身体介護は高齢の労働者に負担も大きい。
 近年、「効率化」を誘導する介護報酬の設定の関係で、訪問時間が細切れになり訪問先が増える傾向が強まる。国の政策の影響も大きい。

 ちば合同労組ニュース 第161号 2023年12月1日発行より