８・31西武池袋本店でストライキ
61年ぶり百貨店ストに大きな注目
写真：千葉そごう前でもストライキ応援行動
「西武本店を守ろう！」「池袋に百貨店を残そう！」――東京・池袋で３００人の組合員が声をあげた。自分の職場をシャッターで「封鎖」し、デモや駅頭宣伝など終日、池袋を揺るがした。一連の行動は青年や女性など一般組合員が担った。35度の猛暑の中、自らの雇用と地域を守ろうと真剣に訴える彼らの姿に共感の輪が広がった。
「ストライキを初めて見た」「実際に起きるとは」「池袋の雰囲気を守って」「応援しています！」――駅頭に立つ西武労組の組合員に次々と通行人から声が寄せられる。
地方から駆け付けた人、ジュースを差し入れる高校生、ストの張り紙の写真と一緒に撮る若い人など、一様に表情は明るい。「スト迷惑」という客はわずかだ。
メディア各社が大々的に報道し大衆的にストライキが話題となった。「実力で資本にモノを言う」集団的行為が目の前で実行された事実の持つ意味は大きい。
そごう西武労働組合には全国４０００人の組合員。７月31日に94％の圧倒的賛成でスト権を確立。一切、売却の情報を明らかにしなかったセブンＨＤが直接対話に追い込まれた。ストがなければ完全無視されていた。「百貨店は斜陽産業」「売却されてストは無意味」の意見もあるが、ストの意義は大いにある。
売却は強行されたが終わりではない。百貨店で働く数万人の雇用問題はなんら解決されていない。今後、交渉次第で第２波ストも十分ある。
ちば合同労組ニュース 第158号 2023年09月１日発行より
