大幅賃金をかちとり、24春闘を前進させよう!

組合活動

労働者の存在と闘いを可視化し、運動を組織に

施設系の利益率はすべてマイナスに

 春闘本番に入りました。ちば合同労組も各分会(ユニオン)で団体交渉などが予定されています。また、この時期は36協定などの職場代表選挙が実施されます。職場全体の状況を変革するために積極的に取り組みます。
 春闘の課題や問題意識の一つは、医療や福祉、学校や自治体、バスなどの公共交通、倉庫や運輸(物流)、飲食店、空港やホテルなどで働く労働者の組織化と労働条件の改善です。
 非正規雇用、女性や外国人労働者が多い職場でもあります。社会や日常生活を支え、誇りをもって働く労働者であり、生産現場で闘う力がある存在です。その存在と声を可視化させ運動化することが課題です。そしてその運動を恒常的な組織(労働組合)として形にする必要があります。
 近年の新自由主義的政策によって、医療や教育、住宅や交通機関が多くの人びとに適切に提供されていない状況は誰の目にも明らかです。貧困と社会的不平等はますます拡大していています。
 医療や介護、自治体や学校、物流や公共交通などの労働現場における闘いは、社会全体の利益を体現する運動でもあります。適切な賃金や労働条件を要求することは正義と公正の実現でもあります。自己責任論を打ち破り、社会的連帯を甦らせるものです。
 朝日新聞の1月7日付別刷『GLOBE』が米労働運動を特集し、シカゴ市の教職員組合を取り上げています。
 製造業衰退と市街地老朽化が進むシカゴ市。市内6%の子どもの家庭がホームレス状態で車中や知人宅、シェルターで寝泊りし、食事も十分に得られません。多数の学校が廃止やチャータースクール(民営化)に。
 労組は社会課題の解決を組合要求に掲げ、交渉議題とし労働協約化する取り組みを進めています。学校を中心に地域再生を図り、NPOや住民と連携し、食事の提供や保護者向けの裁縫やダンスなどの講座開設を行っています。
 「労組が他団体と手を結び、公益のために交渉することは、それ自体が運動として、広がりが生まれている」ちば合同労組は、地域の労働組合であり、同時に職場の労働組合でもあります。さらには非正規労働者や女性、外国人などの声と運動を形にすることも目指します。産業・職種のテーマも大切です。
 試行錯誤が続きますが、2月4日の春闘集会も成功しました。社会運動的要素も含めて、ちば合同労組の飛躍をかけて24春闘に取り組みます。

 ちば合同労組ニュース 第164号 2024年3月1日発行より