関西生コン労組を守れ 映画棘2上映会9/23へ

組合活動

9月23日午後1時30分 船橋市勤労市民センター

関西生コン労組を守れ 映画棘2上映会

 9月23日に船橋市勤労市民センター・ホールで映画『棘2・独白 武建一』の上映会を行います。組合員の皆さん、ご家族や知り合いを誘ってぜひご参加ください。
 「私は5回殺されかけました」(映画内のインタビューから)――映画は、関西生コン労組(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)の武建一委員長のインタビューが中心です。
 同労組は関西の生コン産業で働く労働者を組織した労働組合。「労働組合の推薦する労働者の雇用の義務付け」「年間休日125日」(有給休暇を合わせると150日)など、他の地方では例のない労働条件・賃金の水準を実現。子育て中のシングルマザーが建設現場で自立して働ける就労環境を実現してきました。
 中小企業が大半の生コン業界では、個別企業の枠内で要求を貫徹すれば、その会社が倒産する現実がありました。このため関西生コン労組は「個々の会社の利益だけに左右されずに業界全体を捉えた労働条件や賃金の決定、運賃や生コン価格の売価はどうあるべきか」という問題意識で産業政策を形成。
 大手セメントメーカーによる業界支配やゼネコンによる生コン価格の買い叩きを阻止するために、労組の主導で中小企業の協同組合を作り過剰な競争を抑制して共同受注・協同販売の仕組みをつくり、「一面共闘・一面闘争」で労働者の労働条件も実現してきました。
 労働者の権利を守るためにセメントメーカーや大手ゼネコンと徹底的に闘いぬく産業別労働運動は全国に広がる勢いを持ちました。これに対して日経連の大槻会長(三菱鉱業セメント社長)は「資本主義の根幹を揺るがす労働組合だ。箱根を山を越えさせてはならない」と強い敵意を抱き、関西生コン労組は執拗な弾圧を受けてきました。
 2018年から始まった今回の弾圧では、生コン輸送運賃の値上げを要求するストライキやビラまき、建設現場の法令違反の指摘などのごく当たり前の組合活動が恐喝や医療業務妨害とされたのです。
 さらには労働組合に対して暴力団を差し向けた経営者への抗議、子どもの学校に提出する就労証明書を要求したことなども犯罪だとされ、延べ89人の組合員が逮捕されたのです。
 他方で暴力団や在特会による組合攻撃については警察は黙認しています。文字通り前代未聞、戦後最大規模の労働組合への弾圧です。
 しかし、それでも労働者には譲れないものがあります。関西生コン労組は全国の支援を受けながら歯を食いしばって闘っています。関西生コン労組の闘いは困難もあるがロマンにあふれている。映画を通して「闘いとは? 労働者の生き方とは?」を一緒に考えてみたい。(執行委員W)

 ちば合同労組ニュース 第134号 2021年9月1日発行より