本の紹介– category –
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書評『普通の奴らは皆殺し ――インターネット文化戦争 オルタナ右翼、トランプ主義者、リベラル思想の研究』(アンジェラ・ネイグル著/大橋完太郎訳)
昨年の米大統領選でトランプ勝利のカギを握ったのが20代男性と言われている。 背景にはブログや動画、SNSで広まるサブカルチャー文化がある。なかでも20代男性層に広がる「オルタナ右翼」の存在を著者は指摘する。オルタナは「オルタナティブ(... -
書評「ブラック郵便局」
書評 「ブラック郵便局」(宮崎拓朗著/新潮社) 「全国7割の集配局で『不適切』点呼」「ゆうパックの下請け事業者から法外な違約金を徴収」「1000万人の顧客情報の流出」――今年に入り次々に暗部が報道される郵便局。その現場で何が起きているのか... -
書評『なぜ今、労働組合なのか』
書評『なぜ今、労働組合なのか』 ―働く場所を整えることに必要なこと― 「労働組合をアップデートするには?」「労組を若い人につなげるために」との問題意識を投げかける意欲作。筆者は朝日新聞の日曜版「GLOBE」の編集に携わり、世界の論点を取り... -
書評 『イギリス炭鉱ストライキの群像』(熊沢誠著・旬報社)
書評 『イギリス炭鉱ストライキの群像―新自由主義と闘う労働運動のレジェンド』(熊沢誠著・旬報社) 英ゼネスト準備した炭鉱労働者の闘い 「間違いなく私の最後の著作」――労働問題研究の第一人者である熊沢誠氏の強い思いが込められた一冊だ。 彼が... -
書籍紹介 「使い捨てられる教師たち」(佐藤明彦著)
非正規教員の実態を暴く 1年ほど前の出版だが問題意識があり、手にした。 1年契約で雇用され正規教員とほぼ同じように働く非正規教員は全国に10万人以上おり、全体の2割に迫る。小学校では学級担任を務め、中高では部活動顧問も。生徒や保護者か... -
『大人のいじめ』板倉昇平著(講談社新書)
書評『大人のいじめ』板倉昇平著(講談社新書) 急増するパワハラ・いじめ いかに立ち向かうべきか 労働相談の中でも1番多い部類に入るのが「パワハラ」です。本書は、現在起きるパワハラ事例を類型・ケースごとにまとめ、現状を分析しています。ちば合... -
『ジェネレーション・レフト』
書籍紹介ジェネレーション・レフト 左傾化する世界の若者を分析 「ジェネレーション・レフト」という言葉が注目を集めている。海外の若者が左傾化していることを指す言葉だ。8月に同名の書籍が出版され、話題になっている。 英国の政治理論家キア・... -
『労働組合とは何か』(岩波新書・木下武男著)から学ぶ
『労働組合とは何か』(岩 波 新 書木下武男著)から学ぶ 岩波新書から『労働組合とは何か』(木下武男著)が出版されたので早速読んでみた。 本書はまず第一に、日本の労働組合の力が極端に弱いことが企業のやりたい放題を許しているとし、労働者の現... -
『闘わなければ社会は壊れる』
書籍紹介 『闘わなければ社会は壊れる 〈対決と創造〉の労働・福祉運動論』(岩波書店) タイトルからして刺激的で示唆に富む提起が多い。 「今日、社会問題は、政治家やエリートを中心とした調整や政策によって巧みに解決されるべきものであるかのよ... -
『日本が売られる』(堤未果著)
紹介『日本が売られる』(堤未果著) 社会崩壊に立ち向かうには 『貧困大国アメリカ』著者として知られるジャーナリスト堤未果氏の最新作。安倍・改憲の裏で何が起きているのか? 日本社会でいったい何が動き出しているのかがわかる一冊。書店の新書売... -
『ルポ保育格差』小林美希著(岩波書店)
書評 『ルポ保育格差』小林美希著(岩波書店) 保育現場からの迫力のレポート 改善進むぬ実態 『看護崩壊』『看護の質』などを描いた社会派ジャーナリスト小林美希氏が保育園の実態を克明に捉える。本書は『ルポ保育崩壊』から3年経った保育現場を描い... -
書評『求人詐欺/内定後の落とし穴』(今野春貴著)
書評『求人詐欺/内定後の落とし穴』(今野春貴著) 横行するブラック求人 労働者の教訓は? 生きるためには働かなくてはならない。わざわざ悪条件の場所を探す人はいない。仕事を探す労働者は自分に与えられた条件で可能な限り好条件の仕事を探すだろう... -
書評 『「貧困世代」社会の監獄に閉じ込められた若者たち』
書評 『「貧困世代」社会の監獄に閉じ込められた若者たち』(藤田孝典著 講談社現代新書) アベ政治がもたらしたもの 安倍政権の「一億総活躍社会」「総非正規職化」のもとで何が起きているのか。 本書はこのリアルな状況を鋭く描く。 著者は『下流... -
書評 『雇用身分社会』(森岡孝二著 岩波文庫)
書評 『雇用身分社会』(森岡孝二著 岩波文庫) 論争招く〈身分〉に込めた筆者の真意は 「正社員が安定した雇用で一番安定した働き方という考え方は、二十年後にはきっと非常識になっているのかもしれない。フリーターの存在は時代の先を行っている」 「... -
書評『新自由主義の本質とその導入・展開』
『新自由主義の本質とその導入・展開』 鎌倉孝夫著(発行 労働者学習センター) 動労千葉の労働者学習センターのブックレットの新刊が出ました。労働学校の講師もやっておられる鎌倉孝夫さん(埼玉大学名誉教授)のお話をまとめたものです。組合員のみ... -
本の紹介『25日 現代自動車非正規職蔚山工場占拠闘争の記録』
〝美しき連帯〟こそ希望(書評) 『25日 現代自動車非正規職蔚山工場占拠闘争の記録』 パク・チョムギュ 著(広沢こう志 訳) ◎息をのむ闘い 韓国全土が息をのみ注目し続きした、韓国における非正規職闘争の象徴とも言うべき闘いの一つ。2010年冬の...
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