連載・職場と労働法

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実践的に考える職場と労働法 意外に知らない労働・社会保険

実践的に考える職場と労働法 意外に知らない労働・社会保険 1日限りの雇用でも労災保険は給付されます  わりとよく聞かれるテーマなので労働保険・社会保険の加入についてまとめてみます。労働保険は労災保険と雇用保険、社会保険は厚生年金と医療保険(健康保険)、介護保険を指します。5つをまとめて「広義の社会保険」と呼ぶこともあります。  労働保険の適用は、事業所単位で正社員、パート・アルバイトを問わず労働者...
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雇用安定法の改定/求人詐欺に一定の規制

実践的に考える職場と労働法 求人詐欺に一定の規制 雇用安定法の改定 固定残業制や裁量労働制も募集・求人時の明示項目に  昨年3月の職業安定法の改定により、募集・求人時の労働条件の明示項目のルールが今年1月から変わりました。(上記 図・厚生労働省PDF)  ①労働条件の明示が必要なタイミング、②固定残業代や裁量労働制の明示、③求人票と労働条件が異なる場合には変更内容の明示などです。  改定前と比較す...
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実践的に考える職場と労働法―無期転換/18年4月450万、全体1500万人

実践的に考える職場と労働法 労働契約法18条―無期転換 18年4月に450万人、全体1500万人が無期転換の対象に  2012年8月に労働契約法が改定され、次の3つの規定ができました。 ①無期労働契約への転換 ②「雇い止め法理」の法定化 ③不合理な労働条件の禁止 無期契約への転換  ①は同一使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えてくり返し更新された場合は、労働者の申し込みにより、無期労働契...
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実践的に考える職場と労働法/労働組合の活動に関する法律

実践的に考える職場と労働法 「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」の3つの権利を保護  労働組合の活動に関する法律  現行法上、労働組合は様々な法的保護を受けています。これは、労働組合が、団体交渉を通じて労働者の労働条件や経済的地位を向上させる機能を承認されており、それを促進するため法律によって一般の団体とは違った特別な地位を与えているからです。  労働組合への法的保護を定めた最も主要法規は労働組...
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実践的に考える職場と労働法 大焦点「働き方改革」一括8法案

実践的に考える職場と労働法 「生産性向上」で労働法・雇用政策を大転換  「働き方改革」一括8法案  解散・総選挙情勢ですが、改憲と並ぶ大焦点が「働き方改革」一括8法案です。安倍首相は「成長戦略」の残された突破口として「働き方改革」を位置づけています。  「働き方改革」法案は、3月28日に決定された「働き方改革実行計画」に基づいて法案化されています。日本経済再生に向けた「一億総活躍(労異動力の総動員...
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実践的に考える職場と労働法 労災事故と労働安全衛生法

実践的に考える職場と労働法 労災事故と労働安全衛生法 使用者責任の追及と労使の不断の闘争が必要  『労働安全衛生法のはなし』(畠中信夫著)に「安全規則は先人の血で書かれた文字である」という言葉が出てきます。確かにそういう面がある。  労働災害防止に関する法律の歴史は、多くの場合、労働災害の発生という結果が先にあって、それに対する労働者や遺族の闘い、あるいは世論の圧力で法令などの規制が行われ、事業主...
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実践的に考える職場と労働法/育児・介護休業法

実践的に考える職場と労働法 所定労働時間の短縮、残業・深夜業の制限も 育児・介護休業法  育児・介護休業法は、1育児休業、介護休業の制度、2子の看護休暇、介護休暇の制度、3子の養育や家族の介護を容易にするための残業や深夜業の制限、所定労働時間の短縮などの措置――などを定めています。  頻繁に制度が変わるので注意が必要です。制度・法律の基本的な知識を知り、有効に活用すれば闘いの大きな武器になると思い...
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実践的に考える職場と労働法/派遣法の2018年問題

実践的に考える職場と労働法 労働契約法・派遣法の18年問題  今回は、いわゆる「2018年問題」について整理したいと思います。無期転換ルールとは、12年改定の労働契約法により「有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、有期契約労働者の申し込みにより期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換される」というものです。  図のように13年4月1日以降の労働契約が対象となり、契約期間が1年の場合...
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実践的に考える職場と労働法 健康診断の実施

実践的に考える職場と労働法 事業者による健康診断の実施 職場環境改善の措置を講じさせる  労働者の健康管理のための重要な手段として健康診断があります。健康診断は個々の労働者の健康状態を把握するために必要なだけでなく、労働者の健康状態から作業環境管理や作業管理の問題点を発見し、改善を図るためにも必要です。  労働安全衛生法は事業者に各種の健康診断の実施を義務づけています。 ①雇入れ時健康診断 ②定期...
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実践的に考える職場と労働法 労働3権と労働組合法

実践的に考える職場と労働法 すべては団結することから始まる 労働3権と労働組合法  労働組合の結成やその活動を(保護も含めて)規制しているのは労働組合法という法律です。1条は、法律の目的として「労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させる」と書いています。  労働組合法は、労使対等の理念に基づく団体交渉をアシストし、そのための団結や団体行動を擁護す...
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実践的に考える職場と労働法/労災保険制度の歴史と仕組み

実践的に考える職場と労働法 故意・過失の有無問わず労災の補償 労災保険制度の歴史と仕組み  かつて労働災害の補償は、労働者や遺族の側に、使用者に過失があったこと、さらには使用者の過失と災害との間に因果関係があることの立証が要求されました。大変な手間と費用などが必要でした。しかも労働者側に過失があれば過失相殺によって賠償額は減額されました。  労働災害をめぐる長い苦闘の末、〈そもそも労働災害は企業の...
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実践的に考える職場と労働法

実践的に考える職場と労働法 妊娠・出産・育児をめぐる法律・制度 時間外労働・休日労働・深夜業を制限 今回は、女性労働者の妊娠・出産・育児について法律や制度をまとめてみます。91年の育児休業法の制定以降、ずいぶん法律・制度も変わり、この数年は毎年のように改定されています。近年の人口減と労働力不足に対応して女性労働者を動員したい政府・企業の意図と、長年の女性労働者の闘いの成果があいまって、労働者にとっ...
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職場と労働法 年間1千人を超える労災死亡者の現実

実践的に考える職場と労働法 今なお年間1千人を超える労災死亡者の現実 あなたの職場の安全衛生は? 労働災害で死亡する労働者は今なお年間1千人を超えます。戦後の労災死亡累計は20数万人。日清日露戦争の戦死者数を超えます。高度経済成長末期で労働者の安全は二の次だった1971年の労災死亡は6712人とピークを記録。翌年、労働安全衛生法が制定されると75年には年間3725人に激減しました。 労働安全衛生法...
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実践的に考える職場と労働法-賃金/賃金闘争の闘い方

実践的に考える職場と労働法 賃金/賃金闘争の闘い方 賃金は、労働者にとって生活を成り立たせるための重要なものであり最重要の労働条件の一つです。 労働基準法には、労使が対等の立場で決定することを原則としつつ、法律でその支払い方法などについて様々な保護規定を置いています。 労働基準法では、賃金については、労働契約の締結時と就業規則において労働者に必ず明示しなければならない事項として規定されています。 ...
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職場闘争と労働基準監督署の活用

実践的に考える職場と労働法 職場闘争と労働基準監督署の活用 みなさん、労基署に行ったことありますか? 労働基準法7章は、監督機関や罰則を定めています。監督の仕組みは、国の直轄機関として厚生労働省労働基準局→都道府県労働局→(管内)労働基準監督署があり、これらの機関には労働基準監督官が配置されています。 都道府県労働局長、労働基準監督署長などのポストは労働基準法によって、専門職員として独自に採用され...
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実践的に考える職場と労働法-労使協定と過半数代表選挙

実践的に考える職場と労働法 労使協定と過半数代表選挙 労使協定が昔に比べるとずいぶん増えています。 労働基準法は、労働条件の最低条件を定めたものです。本来はすべての職場で必ず守られなければなりません。この規準を下回ることは、たとえ労働者が同意したものでも無効であり、使用者が違反すれば罰せられます。 ところが労使協定は、これとは反対の意味を持ちます。つまり罰則を伴う最低基準を守らなくても使用者は罰則...