組合活動

各職場で 春闘-職場代表選挙の取り組みを

各職場で春闘-職場代表選挙の取り組みを  今年も春闘シーズンが来た。小さな地域合同労組なので大きな闘いは難しいが、この時期は36協定などの職場代表選挙も多いのでセットで取り組みたい。  日本の賃金は、1995年の日経連「『新時代の日本的経営』報告」が一つの転機でした。「米国と同じ生産性でやるために2000万人ぐらいの労働者のクビを切る」と言って雇用の弾力化・流動化を強力に進めたのです。  当時、8...
連載・職場と労働法

年次有給休暇の取得について

実践的に考える職場と労働法 出勤率8割の要件は世界的にはほぼ例がない 年次有給休暇の取得について  使用者は、労働者の雇入れ日から起算して6か月以上継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し又は分割した10労働日以上の有給休暇を与える義務があります(労働基準法39条1項)。これを「年次有給休暇」と言います。 時季指定権・変更権  具体的な取得時季については、労働者が時季指定権を行...
組合活動

超多忙な、朝のマクドで感じたこと

超多忙な朝のマクドで感じたこと 人と労働を破壊するデジタル化  朝、マクドナルドに行った。レジ前に客2人、その後に並んだ。ドライブスルーも併設され、いつも忙しそうな印象の店舗だが、最近は、「パーク&ゴー」と言って駐車場で待つ客の車まで店員が持っていくサービスもある。  この日、気になったのがモバイルオーダー。店舗に着く前にスマホから注文し、レジや駐車場で受け取る。レジ前で並ぶ客の立場からすると割り...
労働映画

あの日のオルガン

映画紹介『あの日のオルガン』  保育園を丸ごと集団疎開させる決断した東京・戸越保育園の保母(保育士)と園児たちを描いた実話を映画化。小学生の疎開は見聞きするが、保育園の疎開は投稿一覧初めて聞いた。  東京にも戦火が迫る1944年、戸越保育園は園児を空襲から守るため親元から遠く離れた疎開先を探していた。最初は幼い子と離れることに反発した親たちも「せめて子どもだけでも生き延びて欲しい」と我が子を託す。...
本の紹介

『大人のいじめ』板倉昇平著(講談社新書)

書評『大人のいじめ』板倉昇平著(講談社新書) 急増するパワハラ・いじめ いかに立ち向かうべきか  労働相談の中でも1番多い部類に入るのが「パワハラ」です。本書は、現在起きるパワハラ事例を類型・ケースごとにまとめ、現状を分析しています。ちば合同労組の組合員も、パワハラに直面する当事者がおり、これとどう立ち向かうのか私たちとしても喫緊の課題です。  職場のいじめによって精神疾患を発症し労災認定された件...
組合活動

’22/3・8国際女性デー 女性が明るく働ける職場を

まもなく3・8国際女性デー 女性が明るく働ける職場を  「なんて人に冷たい社会になってしまったのか」――組合の会合でこんな意見が出ました。  職場で妊娠中の労働者が、いじめ(マタハラ)にあうケースが増えています。コロナ禍で女性に矛盾が集中しています。とりわけ、女性の「働き方」「生理の貧困」が話題とされ、生理休暇の取得の問題が一つの焦点になっています。  今年の春闘で、日本郵政は、同一労働同一賃金の...
組合活動

2022年、全員野球でユニオンつくろう

2022年、全員野球でユニオンつくろう コロナ解雇が続く  年末は大寒波が到来しいかにも年の瀬の風情でした。新型コロナ感染症拡大に伴う措置で閑散としていた飲食店にはお客が戻り、久々に忘年会を楽しむ人たちもチラホラ。  他方で「コロナ難民」とも呼ばれる失業者が急増しています。解雇・雇い止めは累計で11万7047人(厚生労働省)、自主廃業する人や学費が払えず退学する学生も過去最多を更新しています。  ...
組合活動

関西生コン労組支援で全国統一行動

関西生コン労組支援で全国統一行動 関生支援千葉の会 津田沼駅で宣伝活動  1960年の三井三池争議、80年代の国鉄分割・民営化以来とも言える労組破壊の攻撃に直面する関西生コン労組を支援する全国同時アクションが12月12日に行われました。  千葉では10日夕方にJR津田沼駅で宣伝活動を行いました。9月23日の『棘2』上映会実行委員会が「許すな弾圧!関西生コン労組を支援する千葉の会」として活動を継続し...
連載・職場と労働法

近年、焦点化する最低賃金制度

実践的に考える職場と労働法 近年、焦点化する最低賃金制度 当面、全国一律1500円への引き上げを  都道府県別の最低賃金が10月1日から引き上げられました。千葉県は953円。全国平均で28円となり過去最大幅、時給平均930円となりました。全都道府県で時給800円を超えました。とはいえ平均時給930円で2千時間働いても年収200万円に満たない状況です。 最低賃金制度とは  「最低賃金制度」は、最低賃...
労働映画

ハリエット

映画紹介『ハリエット』  南北戦争の時代、800人を超える黒人奴隷解放を成し遂げたハリエット・タブマンの半生を描いた映画。当時、米国社会には「奴隷黒人」と「自由黒人」が存在し、自由黒人は身分証明書を持ち歩き、奴隷黒人は1人の人間として扱われない時代でした。  メリーランド州で黒人奴隷である両親から生まれたミンティは6歳から働き始め心身を虐げられて生きてきました。奴隷主が死に、奴隷はバラバラに売り払...
医療・介護

急激な変化・再編進む介護業界

投資ファンド主導の業界再編とデジタル化の狙い 急激な変化・再編進む介護業界 人手不足の加速 介護職場の人手不足は本当に深刻だ。都内の介護関連職種の有効求人倍率は48倍(今年8月のハローワーク品川)。全国でもホームヘルパーの求人倍率は15倍前後だ。人手不足が原因の訪問介護系の倒産も増加の一途。高齢者の女性が多く、結果として負担の大きい若手が辞める構図だ。  65歳以上の高齢者の数がピークを迎える40...
組合活動

闘う労働組合の全国ネットめざし野音で労働者集会

闘う労働組合の全国ネットをめざし 日比谷野音で労働者集会  東京・日比谷野外音楽堂で11月7日、関西生コン労組や動労千葉などの呼びかけで全国労働者集会が開催され、全国から2150人が集まりました。ちば合同労組も組合として賛同・参加しました。  東京・過労死を考える会が来賓であいさつ、さいたま新都心郵便局でのパワハラ・過労自殺の遺族の訴えが胸に迫りました。  動労千葉の関道利委員長が「新自由主義を終...
連載・職場と労働法

職場と労働法/不利益変更に同意しない、合理性を与えない

実践的に考える職場と労働法 不利益変更に同意しない、合理性を与えない 就業規則による不利益変更  今回は、就業規則の変更による労働条件の不利益変更の問題を考えます。  コロナ問題の発生から1年以上が経過し、労働条件の不利益変更、特に賃金制度の改悪や手当や退職金の改廃に関連して就業規則の変更が提案されるケースが増えています。もちろんコロナで経営が苦しくなったから当然に就業規則の改悪(不利益変更)が許...
物流倉庫・運輸

迫る物流危機2024年問題、深刻なドライバー不足

深刻なドライバー不足と労働時間規制 迫る物流危機/2024年問題  物流業界では、物流危機に直面する「2024年問題」が焦点となっている。  17年、アマゾンなどEC(電子商取引)の成長に伴い、ドライバー不足で急増する宅配貨物の配送がさばけなくなり、当日配送の停止や宅配便の総量規制が行われた。19年3月にも、引越事業者がドライバーを確保できず、「引越し難民」が話題となった。  同時期に社会的耳目を...
労働映画

いつでも夢を

映画紹介『いつでも夢を』  高度経済成長が始まった頃の東京下町の工業地帯を舞台にした青春物語。勝利(浜田光夫)は、仕事に失敗し父親が家出し、中学を出てすぐ森田製作所に就職、夜は定時制高校に通う。看護師ひかる(吉永小百合)は、幼い頃に両親をなくし、兄も病気で失い貧乏医院の三原医師の養女となって昼は看護師、夜は定時制。留次(橋幸夫)は、森田製作所の資材を運送する日の出貨物の新米運転手だ。  勝利は、貧...
本の紹介

『ジェネレーション・レフト』

書籍紹介ジェネレーション・レフト 左傾化する世界の若者を分析   「ジェネレーション・レフト」という言葉が注目を集めている。海外の若者が左傾化していることを指す言葉だ。8月に同名の書籍が出版され、話題になっている。  英国の政治理論家キア・ミルバーンという人物の著書。近年、英労働党コービンや米民主党サンダースの躍進は、80~90年代半ば生まれの「ミレニアム世代」「Z世代」が彼らの左派的な主張に共感...